リテラシー学実習1回目を通して
お久しぶりです。
三重大学3年生ののまです。
昨年度のリテラシーには学生スタッフとして参加し、今年度の自然環境リテラシー実習では、インストラクターとしてリーダーの子らや受講生の子らをフォローする役割を務めます。
今回の記事では私が参加した1回目のA.B.C.Dの4つの日程を通して特に印象に残っていること、次に活かしたいなと思ったことなどについていくつかお伝えできればと思います。
レスキュー
4つの回全部を通して特に印象に残っていることがレスキューです。
受講生の子らと海に出る前は、体力に自信があると言っている子も多かったのでまぁそんなレスキューをすることはないだろうと思っていましたが、実際には思っていた以上に沈する受講生が多く、レスキューの機会が多くありました。
↑レスキューの様子
もちろんレスキューを素早く行うのも大切ですが、インストラクターとして、もっと大切なのは受講生らをできる限り沈させない、ということだと思います。
具体的な対策として
・船などが来て横波が来た際には船の向きを変えるよう指示する
・横波が来る状態で漕ぐ時間が少なくなるよう、漕ぐコースを決める
・波打ち際など流れが変わるところについて注意喚起を行う
などが挙げられますが、このうち
・船などが来て横波が来た際には船の向きを変えるよう指示する
に関して、A1の時にプロカヤックガイドの柴田さんから横波が来た際、筏を組んで動けなくなっている状態のカヤックの向きを一気に変える方法を教えていただいたのでそれについてご紹介したいと思います。
カヤックの向きを一気に変える方法
1.筏に垂直になるように自分のカヤックを移動する。
2.筏の端のカヤックのコックピットあたりに自分のカヤックを垂直にぶつかる
3.波と垂直になるまで押し続ける
文字や絵で書くととても簡単そうですが、途中で位置がずれてしまったりと、意外と一気に多くのカヤックの向きを変えるのは難しかったです。
↑手前の方のカヤックがずれてしまい回転できない
この方法をうまく使えるようになるといざという時、沈するリスクを減らすことができると思うので、うまくできるよう今後も練習したいと思います。
ハマゴウ茶
次に印象に残っていることはハマゴウ茶です。
ハマゴウとは、クマツヅラ科ハマゴウ属の植物で、海岸の砂浜などに生育する落葉小低木で、葉は,単葉で対生し、長さ5センチ程度の楕円形をしており、表面は灰緑色、裏は灰白色をしています。
↑ハマゴウ
A1にて座佐の浜に上陸した際、柴田さんに教えていただき、それ以降毎回座佐の浜やロッジなど色々な場所でハマゴウ茶を作り、味の違いや最も美味しく淹れれる方法を試しています。
今回は現時点で最も美味しく淹れられると思われる、ハマゴウ茶の淹れ方をご紹介したいと思います。
ハマゴウ茶の淹れ方
1.ハマゴウの葉っぱを一握りくらい取ってくる。この時、あまり大きい葉ではなく新芽っぽい柔らかい小さめの葉を取ると良い
2.お湯を沸かす。300mlくらい
3.沸騰したお湯にハマゴウを入れ、1分間待機
4.1分後火を止め、蓋をして3分間蒸らす
5.葉を取り出したら完成!
ハマゴウ茶はバジルのような風味があり、さわかやな味わいのお茶です。
冷やして飲むと甘味がましてさらに飲みやすくなるので、冷やして飲むのもおすすめです。
↑ハマゴウ茶。蒸らすと更に黄緑感が増す。
また、C1にてハマゴウの葉だけでなく花もいれてお茶を淹れた際には少し舌がしびれるような感じがあったり、砂浜に群生するハマゴウと、土壌に海水が含まれる場所で群生しているハマゴウでは後者の方がエグみがあったりと使用する植物の部位や植生環境によっても味が変わるので、それについてもさらに色々試してみたいと思います。
牽引
最後にお伝えしたいことは牽引についてです。
牽引とはカヤックに乗っている際、船酔いや熱中症などにより自力で漕ぐことが困難になった人を引っ張ってレスキューすることをいいます。
実習中何度か牽引をしましたが、今回はそのうちでも特に印象に残っているB2での牽引についてお話したいと思います。
B2の2日目、昼食を座佐の浜で取った後予定変更し、座佐の浜の向かいの浜へ向かいましたが、うねりがかなりあったことや、その日はとても暑かったことなど様々な要因が重なり、受講生やリーダーの子らのうち何名かが、船酔いや、熱中症の症状を訴えていました。
本来であれば1人1艇牽引できれば良かったのですが、その場で動けた人数と牽引ロープの本数の関係で、1人で2艇のカヤックを牽引することになりました。
↑牽引の様子(1艇)
D1やA1でも牽引はしましたが、うねりのある海域で2艇同時に、しかも自分も若干船酔いをしている状態での牽引ということで、内心かなり焦りつつ、
「最悪後輩の誰かに押しつけよう。」
と思いながら2艇を引っ張り始めました。
はい、全く進みません。
どうにか一波超えたと思えば、その波に後ろのカヤックが引っ張られてまた元の位置に戻ります。
通常であれば牽引していても一波ずつ乗り越えていけますが、2艇引っ張る際は半波ずつ進んでいくイメージで、波を滑り降りることなくずっと登り続けているような感覚でした。
(早く後ろの2人を波がないところに連れていってあげなくては)
(今吐いたらお昼の麺が出るのか?)
(なんで今日外海行ったん…)
(背筋欲しい)
(スタバ行きたい)
など様々なことを考えながら無心で漕ぎまくっていたらいつのまにか波が穏やかなところについていました。
そのあとは、先輩に1艇引っ張るのを変わってもらい1艇だけを引っ張った状態で無事さらくわの浜に上陸しました。
↑戻る途中の写真。陸地が尊い。
今回の経験から、
私はカヤック2艇牽引するのはやめておいた方がいい。
ということを学びました。
理由は今回実習後、家に着いた途端そのまま靴も脱がずに玄関で寝てしまい、思っていた以上に疲労していたことに気づいたためです。
今回は1泊2日で終わった後帰るだけだったので良かったですが、もし次の日も漕がなくてはいけない場合、これだけ体力を使うとその日の夜や次の日の活動に支障が出かねません。
なので、私は今後、もっと体力や筋力がつくまではカヤックを2艇牽引するのはやめ、1艇牽引のみ、もしくは他の面で受講生の皆さんをフォローしようと思います。
最後に
今回のリテラシー学実習に参加するのは3年目という事もあり、ようやく少し余裕がでてきたので、後輩のフォローはもちろんですが、自分なりにいくつか目標を持って参加していました。
1回目ではハマゴウ茶を作ったり、まだ成功していませんがロールの練習をしたりと様々なことに挑戦できたのでその点ではかなり満足しています。
ですが、後輩のフォローという点では、リーダーの子らにしか気が回らず、受講生のフォローがあまりできていなかったと思うので今後は気をつけていきたいと思います。
↑楽しそうな受講生の皆さん。良い写真です。
最後までお読みいただきありがとうございました。