夢と希望…立ちはだかる壁-2
周りが就職活動を始めていても、私は既に建築設計事務所で下積みして基盤を作っているから大丈夫。
このままバイト先の設計事務所に就職する。社長にも了解を貰っている。
と、思って就職活動はしていなかった。
が、社長の右手がスカートの中を滑り、左手が服の上から胸を完全に捉えている…この状況…社長がセクハラ?…
私は頭が真っ白になった。
中学3年生で初めて男性と付き合って以降は歴代彼氏は何人かいる。男性に免疫が無い訳ではない。でも、今は彼氏はいないフリーの身。なぜなら今は「夢に向かって真っしぐら」恋愛は頭から離れていた。それくらいに将来に向かって邁進中だった。
社長が妻子持ちだったかどうかも知らない。興味がなかった?いや、そうゆう次元ではない。社長だから、あり得ない存在と思っていたし考えもしてなかったからだ。
…私は言葉を発する事なく、事務所から飛び出した…と思う。正直、どんな感じで事務所を出て、何を考え、どう帰宅したのかは覚えていない。
帰って、頭を巡らせた。
就職活動を今からするのか?それとも、何も無かったふりして後日出勤するのか?
悩んだ末、今から就職活動するしかない。と思った。それを父に話すと、バイト先の設計事務所はどうしたんだ?と聞かれた。
当然だった。父は少なからず娘が自分と同じ道を歩む事を嬉しく思っていただろう。応援してくれていただろう。
そんな父に適当な事は言えず全てを話した。
父は激怒したらしく、◯◯設計事務所にメールを入れ、事務所のカギは郵送する事となった。
その時、父から言われた事だけは覚えている。「そんなところに就職しても辛いだけだ。きちんと頑張りをみてくれる会社でなくては続けられない」当たり前の事だけど、その時の私は設計に携わって仕事するという夢を掴む為に必死だったから、その父の言葉は私は間違っていないんだと認識させてくれる救いの言葉だった。
後日「申し訳ありません。もうしません」みたいなメールの返事が来た。「この様な事は二度と無いと約束するから、また働きに来てください。卒業後は社員にする事、約束します」と書いてあったが返信する事もなく出社する事も二度と無かった。
さて、時期として卒業年度の11月頃…だったかな…エントリーは既に閉まっていた。それどころか、周囲は内定をどんどん勝ち取っていた時期だった。
こんな事なら、無理して設計事務所でバイトなんてしていない。「下積みだ」とかバカみたいだ。
これは余談だけど、今思えば訴えてもよかったくらいなんじゃないかと思う。自分の選択だったにしても大事な時期に「正規雇用」をチラつかせセクハラって、、、私の人生どうしてくれるんじゃ‼︎って感じ。
かくして、今から就職活動をするとは、いったいどうゆう事だろうか…なんとかなるのだろうか…
次に続く…