勝利の決め手は失敗を恐れない行動力
前項で書いた通り、周りが就職活動している中で、建築設計事務所でのアルバイトで社長に正雇用を約束され、下積みと思い精一杯頑張っていた。
それなのにセクハラ事件が起き全てが白紙になってしまった。
落ち込んだり悩んだりはしていられる時期ではなく、次の日には学校の就職支援室で求人は見ていた。当然、この時期に良い求人はそんなになかった。
その日の帰り道、最寄り駅に降りたった時ボーっと前を見て〇〇ハウスが目に入った。気がづいたら「面接などして頂けませんでしょうか」と飛び込んでいた。今思えば、なんて世間知らずだと思う。問い合わせやアポも取らず、手ぶらで、押しかけ、何て事だ。。。当然の様に門前払いだった。
普通ならこの方法はダメだと思うだろう。なのに、私は売り込める材料を持参しなかったのが失敗だったと勘違いをし、専門学生として作り上げた設計作品を整理した。図面はもちろん、模型などは写真として印刷してファイリングした。
それを持っていざ出陣!前回の門前払い〇〇ハウスではなく、今度は〇〇ホーム株式会社に乗り込んでみた。
当然、電話したら断られるのは分かっていたので、アポなし…
入ってチャイムを鳴らし出て来てくれた人に詰め寄っていたが、その人はどうやら若手の社員かなにかだったようだ。
そこに通りかかった一人の男性は、いかにも幹部とやらの風貌だった。
「どうしたの?」とその方は声をかけてくれた。と、言っても私に声をかけたのではなくて、おそらくその詰め寄られている若手社員を心配したのだろう。
話を聞いた幹部風の男性は「そう…すごいね君、飛び込み?」といって私を見た。さらに、私の手荷物を見て「作品持ってきてるの?」と言ってくれた。「はい。見て頂けませんでしょうか?」「いいよ。見せて」
・・・・・
「頑張っているんだね。分かった。募集は終わっているけど、明後日に試験がある。筆記試験と面接だ。どうする?くる?」
「はい。ありがとうございます。行かせてください。」という事で、2日後、試験に挑める事になったのだ。