
40代後半に、自分の身体を追い込む
絶対的な体力が落ちてる。
そう感じたのは40代に入ってから。
30代まではスポーツもしてたしランニングも習慣にしていた。
だがここ数年、運動という運動はしてない。
特に去年までの3年間はパソコンの前に座って1日を過ごしていた。
だからどう考えても、運動量は足りてない。
そう思って、歩くのは好きだったからウォーキングを毎日2時間していた。
しかし、お腹まわりについた肉はなくならない。
もともと身体の線は細かったので、ぽっこりお腹だけが目立つ。
ただ。
それよりも、体力が落ちていることの方が気になった。
人が生活する上での絶対的な体力。
基礎的な体力が落ちている。
今のままの生活状態だと、20〜30年後には体力はもっと落ちているはず。
自分も足腰の弱い老人になってしまうのか…
「いやいや。
健康寿命の平均をはるかに越えるだろう」
そう思ってボクは生きてきた。
だから運動をガッツリしてきた自分が弱々しくなるのはイヤだ。
イヤなのだ!
肉体労働
そう思って、肉体労働のバイトを始めた。
ホテルの客室清掃で働き始めた。
客室清掃って身体を動かすイメージだったが、予想を越えていた。
わりとはるかに越えていた。
重いものを運んだりすることはあまりない。
そのかわり、動き回る動き回る。
ちょこまかと。
止まっている時間がない。
ずっと、動き続けている。
その時間、6〜7時間。
どうやらそのホテルの客室清掃をしていると、平均10キロ以上は痩せるとのこと。
恰幅がいいと、15キロ痩せたって人も。
ボクは太ってはいなかったけど3ヶ月で5キロ痩せた。
お腹まわりも気がついたらどこへやら。
おかげで履いてたズボンのウエストが余りまくる結果に。
久々に会う知人には
「病気なんじゃないか。すぐに病院行きなよ」
と真顔で言われるほど、細くなった。
「いや、大丈夫だって。
病気なんてしてないって」
と言っても信じてもらえず。
(頬がこけやすいので、病的な痩せ方をしてると誤解されやすい…)
しかしながら、本当に身体の調子はいい。
というか、絶対的な体力が戻った。
足の踏ん張りとか俊敏性とかバランス感覚とかも、鈍っていた感覚から元に戻った感じがあった。
おそらくアラフィフの平均の基礎体力を上回っただろう。
いや、絶対にそうだ。そう思いたい。そう信じたい。
全力で走るとか長い距離を走るとかはできないだろうけど、日頃の生活をこなす体力の基盤は復活したと言っていい。
無理のしどころ
自分の感覚では40〜50代までの基礎体力の貯金って、さらに年齢を重ねた時に効いてくるものだと思っている。
20代までは基礎体力が上がっていき、30代になると運動もしなくなるので下降しだす。
40〜50代ではさらに体力は低下。
だから40〜50代では若い時の貯金をいかに減らさないか。
減っていたとしたら、取り戻す必要がある。
そういう意味で貯金を食い潰した自分は、今は無理のしどころだと思うのだ。
体力を甦らせるため、あえて自分を追い込む。
20〜30年後、楽しい余生を送るために。
そういう意味で今の肉体労働は自分を追い込める。
当たり前だが、客室清掃はお客さんがチェックインするまでに終わらせないといけない。
だから基本的に時間との勝負なのだ。
そのためにとにかくすばやく動く。
休みなく動く。
1つ清掃が終われば、また次の客室。
ベッドメイキングをして浴室を洗い終われば、また別の客室へ。
「疲れたー」なんて言ってられない。
というか、言う暇もない。
(ホントはしんどいけど)
頭もぐるぐる回転していて、
スリッパは設置したっけ?
500mlの水も設置したっけ?
ベッドに髪の毛は落ちてない?
ティッシュは三角折りにしたっけ?
浴室に水滴はついてない?
シャンプー類のボトルは満タンにした?
歯ブラシやタオル類の設置漏れはない?
便座はピカピカ?
エアコンの設定温度は確認した?
前泊者の忘れ物はない?
鏡は汚れてない?
時計は狂ってない?
といろいろ、たくさん、同時に考える。
頭も身体もフル回転。
そりゃあ、体力使う。
ヘトヘトになるもん。
最後の方は。
疲れて頭まわらなすぎて、500mlの水を設置したのにまたペットボトルを取りに行くといった謎の行動を繰り返す。
バスタオルをセットするため、タオル類が置かれた場所にそれを取りに行ったのに、「何を取りにきたんだっけ?」と忘れるくらいには疲労こんぱい。
追い込むくらいでちょうどよかった
けど、そのくらい自分を追い込まないと基礎体力は鍛えられない。
戻らないんじゃないかと思った。
ランニングやウォーキングじゃそこまで自分を追い込めない。
しかもやってもせいぜい2時間くらい。
ボクの場合。
それじゃあ自分の基礎体力を戻すには足りなかった。
仕事という名目があると強制的に自分を追い込まざるを得ない。
動きまわざるを得ない。
(ちょいMっ気あるのも自分を後押しした)
速歩きしたり、
かがんだり、
膝ついたり、
立ったり、
しゃがんだりしながら。
そりゃあ痩せるし、足腰も鍛えられる。
(働きすぎると膝や腰を痛めやすいので注意⚠️)
痩せてげっそりして病気にでもなったんじゃないと言われるのも、今考えると当然だと思う。
けど、そのくらいハードに働いてちょうどだった。
自らを追い込んでちょうどだった。
絶対的体力を戻すには。
健康的な生活を取り戻す
肉体労働は痩せるし体力つくし、そして何よりご飯がうまい。
40代に入って食が細くなっていたが、それも復活した。
たぶん20代後半くらいの食事量。
よく食べる。
ご飯はおかわりするし、肉だって300g食べる。
食べても食べても、まだ胃の中に空きがあるような状態。
(油ものだけは胸焼けするが…)
お菓子だって体型気にせず食べられる。
アルコールも1缶くらいなら、毎日飲んでも影響ないだろう(あまり飲まないが)
というか食べないと、飲まないと、痩せていくから。
好きなものを好きなだけ食べられる。
これがこのバイトをしていいと思ったところ。
フルに身体動かして、めちゃくちゃ食べる。
ある意味、子どものようだ。
わりと健康的な生活だと思う。
肉体労働系は今後、ますます人手不足になっていくはずだ。
だから年齢問わず、働き手を確保したい会社は多い。
(実際に今のバイト先も70代の人がいる)
そう考えると週1〜2のバイトもありなのかもしれない。
デスクワークする日もあれば、身体をめいっぱい動かして働く日もある。
いいバランス。
基礎体力を取り戻しながら、バイト代ももらえるなんてサイコーだ。