半導体ビジネスの未来を支える超純水技術
△概要
半導体製造における洗浄工程での超純水の使用量が急増しています。これは半導体需要の拡大と3D化による工程数の増加が背景にあります。野村マイクロ・サイエンスは、超純水技術に特化したエンジニアリング会社であり、2024年3月期の連結経常利益が前期比68.6%増となりました。同社は水資源の有効活用と環境保護に注力し、未来を見据えた技術開発を進めています。半導体製造の約3割が洗浄工程であり、超純水の品質が半導体の性能と品質に直結します。野村マイクロ・サイエンスは、半世紀以上にわたり超純水技術に特化し、世界中で水資源の有効活用を推進しています。特に台湾や米国などでの原水確保と再利用技術に強みを持ち、環境負荷低減のための新技術開発にも取り組んでいます。社員一人ひとりが躍進の原動力となり、全社一丸で半導体製造プロセスの変革に貢献しています。
□半導体製造における超純水の重要性
○半導体製造工程の約3割が洗浄工程であり、超純水の品質が半導体の性能と品質に直結します。微粒子や金属、有機物などの汚染物質を除去するために、超純水は不純物を一切含まない高純度なものが求められます。特に3D化が進む中で、洗浄工程の数が増加し、超純水の使用量も急増しています。野村マイクロ・サイエンスは、この需要に応えるために、超純水技術の開発と提供を行っています。
□野村マイクロ・サイエンスの技術と実績
○野村マイクロ・サイエンスは、半世紀以上にわたり超純水技術に特化し、装置の開発・製造を行ってきました。現在も全体売上の96%が水処理装置事業からのものであり、専業としての強みを持っています。同社は米国や東アジアを中心に海外展開を進めており、世界中で水不足に対応するための技術を蓄積しています。特に台湾や米国では、海水や地下水を原水として使用し、超純水を製造する技術を持っています。
□環境保護と水資源の有効活用
○野村マイクロ・サイエンスは、環境保護と水資源の有効活用に注力しています。半導体製造工程で使用した超純水の再利用も重要なポイントであり、台湾では90%の再利用率を達成しています。また、産学官連携により、各工程での洗浄方法を見直し、節水する研究も進行中です。さらに、超純水にガスを溶解させた「機能水」の活用により、薬品使用量を削減し、環境負荷を低減する取り組みも行っています。
□新技術開発と特許取得
○野村マイクロ・サイエンスは、環境負荷低減のための新技術開発にも積極的に取り組んでいます。特に、レジストの剥離に使用される高濃度オゾン水の製造装置の研究開発を進めており、最近特許を取得しました。この技術は、半導体洗浄における環境負荷低減のブレイクスルーとなると確信しています。
□社員一丸での変革への貢献
○野村マイクロ・サイエンスは、社員一人ひとりが躍進の原動力となり、全社一丸で半導体製造プロセスの変革に貢献しています。利益は株主とともに社員にも還元され、報酬は業績連動とし、管理職にはストックオプションが与えられています。社員の努力が会社の業績向上に直結し、エンゲージメントの向上が専業としての強みを支えています。