積水化学のイノベーション力に迫る:ペロブスカイト太陽電池など革新的技術の源流

△概要

積水化学工業株式会社は1947年の創業以来、社会課題を解決するための革新的技術を次々と生み出してきました。代表取締役社長の加藤敬太氏は、同社のイノベーション力の源泉について語り、特にペロブスカイト太陽電池やバイオリファイナリー技術などの先進的な取り組みを紹介しました。ペロブスカイト太陽電池は、気候変動対策の切り札として注目されており、2025年の社会実装を目指しています。また、バイオリファイナリー技術はゴミからエタノールを生産し、環境負荷を大幅に削減することが期待されています。積水化学は、独自の技術と品質を活かし、社会課題解決に貢献する製品を開発し続けています。さらに、オープンイノベーションを推進し、持続可能な社会の実現を目指しています。


□ペロブスカイト太陽電池が気候変動課題解決の切り札に  
○積水化学は、気候変動対策としてペロブスカイト太陽電池の開発に注力しています。この技術は、従来の太陽電池では設置が難しかった場所にも適用可能で、発電効率15.0%を達成しています。特に屋外耐久性に優れており、10年相当の耐久性を確認しています。2025年の社会実装を目指し、自治体や企業と連携して開発を進めています。


□バイオリファイナリー技術でゴミからエタノールを生産  
○積水化学のバイオリファイナリー技術は、ゴミを微生物の力でエタノールに変換する革新的な技術です。この技術は、CO2排出を大幅に削減し、化石資源の枯渇や環境破壊、気候変動などの社会課題解決に貢献します。岩手県久慈市の実証プラントで技術検証を行い、2028年度頃の商用サイズ初号機運転開始を目指しています。


□独自性を発揮できる領域での「際立つ技術と品質」  
○積水化学のイノベーション力の源泉は、長い歴史の中で培った「際立つ技術と品質」にあります。市場の変化や社会のニーズを先んじて捉え、得意な技術を掛け合わせて新たな価値を創出しています。多様な事業領域から新たなニーズを探し出し、コア技術を生かしてソリューションを提供することで、社会基盤に直接貢献しています。


□サステナビリティ貢献品制度で持続的な成長を実現  
○積水化学は、社会課題を解決し、サステナブルな社会を実現するための製品制度「サステナビリティ貢献品制度」を導入しています。この制度は、新製品の開発段階からサステナビリティの視点でレビューを行い、社会課題解決への貢献度と収益性が高い製品を「プレミアム枠」として重点的に支援します。これにより、持続的な成長を目指しています。


□オープンイノベーションで未来を創る  
○積水化学は、オープンイノベーションを推進し、様々なステークホルダーと共に社会課題に取り組んでいます。加藤社長は、「収益をつくる」だけでなく「未来をつくる」ことを重視し、持続的な成長を目指しています。イノベーションを生み出す原動力は人であり、健全な危機感を持つことが重要だと強調しています。

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