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配車アプリ(Ola、Uber)の利用からドライバーとの契約に至るまで。

チェンナイの市街地はバス、地下鉄といった公共交通手段が発達していますが、コロナ感染予防の観点から、私は利用を見合わせています。
歩けば、比較的気温が低い1月でも最高気温は30度を超え、5分ほどで汗が頬をつたり、路面から目を離した隙に、異臭を放つヌチャっとした物体を踏んでしまうこともあります。
そもそも街自体が広いので徒歩移動には限界があり、この状況では車移動がメインとなります。

Uber、Olaといった配車アプリがインドでも使え、流しのタクシー(オートリキシャ-含む)に比べてかなり快適です。
他方でストレスに感じる点がいくつかあり、最終的にはドライバーと月極契約するに至りました。
流し、配車アプリ、専属ドライバーのメリット、デメリットを以下に記します。

1.流し

使い方

道端で捕まえます。

運転手に行き先を伝え、料金を事前に確認します。
「OK」と二つ返事が返ってきますが、目的地の正確な場所もわからず見切り発車することが多いです。
特に、駐在員の乗客が少ないためか、駐在員向けのレストランやホテルはほとんど把握していないように見受けられます。

乗車後も携帯のGPS機能なので現在地を把握しておくと安心です。
道を知らないドライバーも多く、こちらで道案内をする羽目になることもしばしばです。

目的地に到着したら料金を支払います。現金もしくはpaytmというQRコード決済が主流です。
ただしpaytmはインド国内の銀行口座と連携させる必要があるので、口座を持たない旅行者などは使えません。

メリット

・使いたいときに気軽に使える。

デメリット

・運転スキル(安全性、ルートの正確性)は高くない。
・英語が通じにくく、目的地を伝える、料金を交渉するなどのコミュニケーションが難しい。

2.配車アプリ(Uber、Ola)

使い方

インドではUberおよびOlaといった配車アプリが使えます。
地域によるかもしれませんが、私が住むチェンナイ市内はOlaの方が車両台数が多く料金も比較的安いです。

アプリをダウンロードし、決済手段(クレジットカードなど)を登録し、使用します。

アプリ内でピックアップ地点、目的地を登録し、手配する車両の種類(オートリキシャー、セダン、SUVなど)を選択し、料金を確認の上、手配します。

ドライバーの都合でピックアップ地点を変更されることがしばしばあり、アプリに登録した番号にドライバーから電話がかなりの確率でかかってきます。
シンガポールなど他の国でもUberやGrabを使ったことがありますが、ピックアップ地点を勝手に変えられてしまうことはありませんでした。
この合流までの電話でのコミュニケーションはかなりまどろっこしいです。

アプリに表示される手配車両のナンバープレートと、ピックアップ場所に現れた車両のナンバープレートとを照合した上、ドライバーとOTP(ワンタイムパスワード)を確認し合い、乗車します。

目的地はアプリを通じドライバーに通じています。
また決済はアプリで完結します。
ただし、たまにドライバーから現金払いを要求されることもあるので、この点は合流後早めに確認しておくのがベターです。

乗車完了後、アプリ内でドライバーと乗客、双方を5段階で評価し合います。
特に問題がなければ5点(満点)をつけるのが相場で、評価が4点台後半のドライバーを選べば、まずトラブルはないと思います。

メリット

・評価システムがありドライバーの質がある程度担保できる。
・目的地を伝える、料金を交渉するといったコミュニケーションがアプリで完結できる。
・流しより料金が安いことが多い。

デメリット

・車両の手配、ドライバーとの合流に時間がかかる。
・時と場所によっては、車両がなかなか手配できないこともある。
・ネット環境がないと使えない。

3.専属ドライバー

2週間程度、流しと配車アプリで生活しましたが、車両の手配やドライバーとのコミュニケーションでストレスを感じることがありました。
移動の都度、このストレスが発生することを考えれば、専属ドライバーとした方が良いのでは、と思うようになりました。

契約について

前任者や先に駐在している同僚などから紹介を受けることが望ましいです。
私の場合、1日12時間、週6日(月~土)を基本勤務時間としています。
これほど多くの時間を一緒に過ごすことになりますので、人選は非常に重要です。

私は前任者からの紹介を受け、ドライバー候補と面談をしました。
事前に前任者および駐在者から契約条件(勤務時間、契約金額、契約期間など)を確認し、ある程度の相場観を持って交渉しました。

大まかな契約条件は以下の通りです(ある程度ボカシて記載します)。
・契約金額:約10万円/月
・契約金額に含まれるもの:車両代、ドライバー人件費、ガソリン代、保険・メンテナンス料など
・契約金額に含まれないもの:残業代、駐車料金、高速料金、入境税など

自分自身で車両を購入する場合、契約金額に車両代が含まれないため、かなり安くなります。
長期的にみれば自分自身で購入した方がトータルコストを抑えられますが、車両購入にかかる諸手続き、保険加入、メンテナンスの手間を考えれば、車両リース込みの専属ドライバー契約とするのが良いと判断しました(この場合、車両はドライバーが保有していることとなります)。

また、車両購入費というイニシャルコスト(少なくとも100万円は覚悟した方が良さそうです)が発生する点も考慮する必要があります。
※別記事にまとめますが、着任後「外国人登録→住宅契約→PANカード取得→銀行口座開設」という手続きの流れになり、銀行口座開設まで2カ月はかかります。

専属ドライバーとは電話、SMS、SNSなどでやり取りをします。
必要な時に必要な場所に迎えに来てもらうことができます。

ドライバーとの関係性にもよりますが、買い出しなどの雑務もお願いすることができます。

メリット

・質の良いドライバーを確保することができる。
・コミュニケーションに不自由しない。
・必要な時、必要な場所にすぐに迎えに来てくれる。
・日本人駐在員のドライバーを務めてきた経験がある場合、駐在員向けのスーパー、レストラン、観光地を把握しており、「るるぶ」代わりになる。
・買い出しなどの雑務をお願いすることができる。

デメリット

・料金が高い。
・信頼できる人物と出会えるかは未知数。

安心・安全にお金をかける

流しや配車アプリでは気が休まりませんでしたが、専属ドライバーに運転してもらっている際は幾分気が休まります。

四六時中気を張っていると精神的に持たなくなってくるので、お金で安心・安全を買うことができるのであれば、買うべきという判断に至りました。

また、現在は単身赴任ですが、コロナの状況が落ち着き次第家族を現地に呼び寄せたいと考えており、家族の安心・安全のためならば、決して高い契約ではないとも思います。

車両での移動時間は、駐在員生活の多くの部分を占めます。
この時間を如何に心穏やかに過ごせるかによって、駐在員生活全体のストレス値も大きく変わってくるのではないでしょうか。

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