いいへんじ二本立て公演 『器』
“しにたみ” って、なんだろう?
最初はよくわからなかったものが
100分間の中で
目に見えるように、自分のことのように入ってきた
人1人が「鬱」になっていく様子を目の当たりにした。
ちょっとした出来事や身近な人の言葉
ぽつりと残る心のわだかまり
何気ないきっかけが重なって、自分を殺す武器になる
終わってない
眠れない
器を割る
朝が来る
話そうよ
…
どれも身に覚えのあることばかりで、
ああ、たしかにそういうことなんだ って。
目を背けてきたわけじゃないけど、気づけてなかったもの
(出演者の言葉を借りるなら「痒いところに手が届く」)
主人公の「死にたい…」という言葉の、タイミングといい間といい、圧倒的だったな。
鬱って他人事じゃないからね〜なんていうありがちな話ではなく、
もっと深く、自分の中に入ってくるようにわかった。
もちろんそれぞれの心情変化や、みなさんの演技も素敵なんですが
そこをさらさらと述べられるほどの知識や語彙力が不足しているので、今回はここで。
鬱や「しにたみ」っていう
目に見えないもの、概念的なものの表現力が素晴らしい脚本と演出だったなぁ。
観に行ってよかった!
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あとあと、
『薬をもらいにいく薬』演者によるアフタートークまで聞けてラッキーでした。
「頑張れ」よりも「大丈夫」が欲しいってのは有名だけど
身近な人の「大丈夫」という言葉で
“自分は弱い人間なんだ” と気づく
っていうのは、悲しい矛盾で、人の心って難しいなと思いました。
おわり
2022.06.11