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「FINAL FANTASY XVI (ファイナルファンタジー16)」をプレイしたはなし
プレイステーション独占タイトル
※Steamでもレビューを投稿しているので勢いに任せて書いたものを清書したものになります。
最近のファイナルファンタジーは、SONYとなんの契約をしてるのか知りませんが、プレイステーションという一つのプラットフォームでまず独占的に販売するというスタイルが多くなっています。特にファイナルファンタジー。プレステと言えば今はPS5ですが、PS5は転売が社会問題になるほど横行しており一般人は買えないという状況が続いていました。ゲリラ販売や過去1年間に販売店で購入したことがある人限定など販売店側で工夫をするも焼け石に水で一般消費者になかなか普及しませんでした。
私は?というと欲しいタイトルが3タイトルくらいそのプラットフォームで出ないとハードは買わないので(特にPS5は高かったし)最初のころに1回だけ抽選申し込みしたくらいです。結局今になっても持っていませんし、もう購入することはありません。1タイトルで購入するくらいのソフトはゼルダの伝説くらいですもはや。
で、そんな普及してないプラットフォームでFF16をリリースしたわけですが大して話題にもならず消えていきました。FF15は、バグの多さでSNSで盛り上がっていましたがFF16に関しては全くその話題を見ることがありませんでした。ゲーマーしかフォローしていないアカウントですら。私が初めてプレイしたゲームはFFシリーズだったので、やはりFFには特別な思い入れがあるのですがFF8でいったんゲームを離れていて9~12はリアルタイムでプレイしておらず13、14、15と発売日に購入している感じです。13と15はまぁ。。。何も言うことはないって感じでしたが。
そういう13から続くFFへの失望感もあって別に発売日にわざわざPS5購入してまでやらなくていいか。どうせPCで出るだろうし、出なかったとしてもまぁやらなくてもいいかってくらいの気持ちでした。そういうこともありPS独占タイトルだからと言ってチキショウ!って気持ちにもなりませんでしたし、そんな売り方して大丈夫?と心配をしていたくらいです。面白いソフトがたくさん出ればハードは自然と売れるし、独占することでハードを購入させようという流れは自然じゃないというかあまり好きじゃありません。ハード売りたきゃ魅力あるソフトたくさん出せって感じです。とまぁここまであまりFF16の話をしていませんが、ふと思ったので書いてみました。
果たしてこれはゲームなのか?
FF16をプレイして思ったことは、これは果たしてゲームなのか?ということです。その昔、ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレンという映像作品がリリースされました。これはまごうことなき映像作品で綺麗な映像でFF7のエンディング後から2年後のストーリーを描いたものでした。もう1回言いますが映像作品としてこれはリリースされています。
そしてFF16なのですが、ムービーが多すぎるという点です。開かずの踏切かよお前ってくらいムービーが多すぎです。ゲームじゃないでしょこれってプレイしながら何度も思いました。FFやDQがリリースされるとこれはFFじゃないとかDQじゃないみたいなレビューはよく見ます。各々のFF像やDQ像があるのでそれはそれとしていいのですが、ゲームではないのでは?って思ってプレイしたゲームは初めてです。いうならば映画を見ながらたまにコントローラーを操作するみたいなそういう感じです。映像が主役になってしまっていてゲームはわき役というか、その辺に落ちてる小石みたいな感じになっちゃっています。
バトルについて
FF16に関してはまごうことなき綺麗な映像ではあります。それは否定しようもないくらい綺麗でした。しかし、ゲームとして売っている以上は、綺麗な映像だけ見せられましてもみたいなところはあります。ゲーム全体の7割くらい映像だったのでは(体感)と思うほどに映像、映像、映像、映像です。
じゃあ、そんなゲームなのにゲームを切り捨ててまで作った作品のストーリーが面白いか?と言われると、全然面白くなかったです。(これは個人の趣向なのでどうしようもない部分)
綺麗な映像技術で作ったB級映画を延々と見せられているだけでゲームとしては極めて一本道であり、システム面もユーザに選ばせる余地がほとんどないです。バトルも工夫の余地も特になく、ゲーム慣れしている人であれば適当にスキル振って適当にボタン押していれば勝てます。大ダメージを与えるための準備をして準備が整ったら一気にダメージを与えて削るみたいなそういう感じのバトルシステムです。アクションバトルが苦手な人への救済措置としてチート級のサポートアクセサリがあるので初心者の人でも安心してそこは遊べます。
バトルで一つ苦言を呈したいことがあり、バトルをやらせるならバトルをちゃんとやらせてほしいという点です。このゲームはなんか知らないですが映像をやたらと昔の剛〇彩芽かよってくらいゴリ押ししてくるので、バトル中にもしょっちゅう映像が挟み込まれます。特に召喚獣バトルはそれが顕著で意味が分からないレベルで映像が挟み込まれるし、急にシューティングゲームやらされたりとなんかもう無茶苦茶だなって感じのバトルやらされます。極めつけは、召喚獣戦は映像でかっこいい召喚獣との戦いを見せたいんだねってことで映像が始まったらコントローラーを置いて映像に集中しようと思ったらQTEを挟み込んでくるので、コントローラーを慌てて持ってボタンを押すという映像見せたいなら映像だけに絞ってくれ。。。と召喚獣バトルの時毎回思いました。
逆によかった点はFF15と違って主人公だけ気にしていればいいのでそこは良かったです。FF15で非常にストレスに感じていた部分だったので。
フィールドマップ?
フィールドという名のただの1ダンジョンの1フロアです。なので広大なフィールドって感じがしません。オープンワールドでもなく昔のドラクエやFFのような街を出たら広大な世界が待っているみたいなワクワク感はなく、本当にただの1フロアです。やはりフィールドってワクワク感が大事だと思うんですよね。少なくとも私はそう思っているのでFF10の飛空艇がただの場所選ぶだけの選択肢に成り下がってしまったときは涙でほほ濡らしました。技術的になかなか難しいのかもしれませんがそこを工夫するのがやはり製作の見せ所だと思いますので。
そしてダンジョンの1マップなので基本的には一本道みたいな探索の楽しみがほとんどない(というかない)ので、ここに何があるんだろうみたいな面白さもなく。綺麗な自然な景色を楽しんでくださいみたいな感じなのだろうか。しかしゲームなのでゲームを楽しみたいわけで綺麗な自然な景色みたけりゃYoutubeで自然の映像や実際現地行くわみたいなところはあります。当時FF7が圧倒的な綺麗なグラフィックで出たときは、綺麗ということもありましたがゲームとして面白かったので今もあんなに語り継がれているわけでただ綺麗なだけですみたいなものだとゲームとしてはどうなの?と考えてしまうのでフィールドマップに関してはそんな感じでした。
あとダンジョンとかフィールドもだった気がしますがところどころ、岩と岩の間の細いところを抜けるためにボタン押すみたいなことやらされるところがあるんですが、別にこれいらなくね・・・?と思ってしまいました。なんかストレスに感じました。謎の細いところ。リアリティを追求したのかもしれませんが追求するところそこ?みたいなところもありました。あともう一点あって扉を開ける際になぜかコントローラーのボタンを2回押させられるのですが、本当に意味が分からなかったです。ゲーム体験としてこれを提供してるならなんかずれてるなぁって思っちゃいました。
ストーリーの中のムービーの多さ
やはりゲームは操作してナンボみたいなところはあります。しかしFF16は圧倒的にムービーが多いので苦痛が伴いました。FF7を初めてプレイした時、ムービーの綺麗さに凄いな!って気持ちもありましたがちょうどいい加減の量でしたしそれ以外の部分でちゃんとゲームをしていたのでムービーがゲーム体験をさらに深めてくれるものだったんですが、FF16の場合、わりと長めのムービーが始まり、それが終わってようやく自由に動かせるかなと思ったら、またムービーが始まるというパターンが何度もあるので、それが始まるたびにモニタの前で何度も天を仰ぎました。「またか。。。」と。かと言ってストーリーをちゃんと見たいのでスキップするわけにもいかず。ゲームやストーリーへの没入感よりもムービーがまた始まることへの苦痛の方が強く、まるで副作用の方が強い薬みたいな、ムービーがはじまることへの恐怖に耐えるゲームだなと思いました。ゲームの途中からDLCパックにしなければよかったなぁと思いはじめました。
ただ、悪いところばかりではなくストーリーの中でよかったものもあります。サブクエストの中にいくつかキャラクターに特化したものがあり(前編ってタイトルに書かれているもの)それに関してはキャラクターや世界を深掘りしていて、すごい良かったなと思います。ただ、このクエストが出るのがかなり先なので私みたいにサブクエストは全部消化する派じゃないと、もうクリアするだけでいいやってなってる人は出会えてないかもしれません。ただ、このゲームは結局武器を強化するのにサブクエでもらえる特殊素材を用意する必要があるので多分みんなやってるんじゃないかなとも思います。まぁサブクエでもらう特殊素材が強化に必要ってことは武器のカスタマイズまで一本道ってことでもあるんですが。。。
また、この作品に関しては、ゲーム性という面ではほぼないに等しいのでゲームとしての面白さ(システム面や冒険してる感といったものなど)ではなくストーリーの面白さを評価するものなのかもしれないなと思いました。ストーリーに全振りした(と思われる)作品であれば最も評価しなければいけないのは、ストーリーの面白さになるかなと思います。
その点についてムービーの苦痛さをなるべく排除した上で改めて考えてみましたが、面白みはなかったです。これについては味覚と同じで個人の嗜好性によるものなので合う人は合うし合わない人は合わない。私には特に何も響くものがなかったというだけのことです。ただ本当に苦痛を排除して評価できたか?と言われると微妙です。最後の最後に結局バッドエンドみたいな感じになっちゃったしなぁ。クライヴとジルは幸せになってせめてほしいなと思ったし、ジョシュアも死んじゃうし、ディオンはなぜにゲイ設定?って感じだったし、そういうのゲームでいらんし。。。
固有名詞が多すぎる
私だけなのかもしれませんが、ゲームにおいてそのゲーム特有の言葉は、名前と意味をリンクさせるのに少し時間がかかるので一つのゲームにあまり出さないでほしいと思っていたりします。例えばドラクエやファイナルファンタジーは魔法があってファイナルファンタジーはただの英語なので分かりやすいし、ドラクエもシリーズで一貫して同じ名前なので最初だけ大変ですがそれ以降はそうでもなかったりします。
街名やキャラクター名もまぁ仕方ありませんが、代表的なもので言うならFF13の有名な「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」ってやつですね。マジでなにこれ?って何度も理解しようと努めましたが、なんかめんどくさくなって雰囲気でプレイしてました。FF16も多分その自覚があるんだと思うんですが、アクティブタイムロアというシステムがあります。そのストーリーを見せてるタイミングで出てくる固有名詞をボタンを押すと表示してくれるいわゆる百科事典みたいなものなのですが、普通のゲームはそんなもん導入せずともこの名前なんだっけな?って頻繁に思わないんですよね。覚えるの苦手なユーザーからしたら、そんなもんつくるなら固有名詞減らせって感じです。なんて言うか小学生低学年の時に背伸びして読んだ難しい小説の中に知らない単語が多すぎて意味を調べながら読んで、なかなか頭に話が入ってこない感じに似てます。
DLCとFF14
ガルーダやイフリートがFF14でみたやつ!って時点でFF14の匂いが凄いな!って思ってたんですが、第一弾の塔が完全にFF14やないか!っていうFF14ユーザーへのおもてなしDLCなのかな?って笑っちゃいました。FF14はFFシリーズのテーマパークらしいので色んなFFが出てくるんですが、これオフゲだし、シリーズ内コラボってなんだかなぁって思っちゃいました。ついでに言うとラストバトルでハイパだのカタストだのクライヴが言ってたのもFF3やってなきゃなんのこっちゃ?じゃないかい?まぁなんていうかオリジナルで勝負しなよって感じです。DLCの第2弾は、崖の上から見える止まった波の景色は綺麗でした。あとFF14でいうと、ゲームの音楽って誰が作ったか知ってる人ならなんとなくわかるけど祖堅サウンドはめちゃくちゃわかりやすいくらい祖堅テイスト出てるなぁって思いました。
FF6の「仲間を求めて」が初めて流れたあの感動、FF7のオープニングで見たワクワク感。そういったものをFFシリーズに求めるのはもう無理なのかなぁってFF16をプレイしていて思いました。FFシリーズが好きだったものとしては頑張ってほしいという気持ちといつまでも過去の偉人たちがつくり上げた作品のリメイク頼みに成り果ててしまった企業へ期待しても仕方ないという何とも言えない気持ちです。頑張ってください。
このゲームもトロコンは、わりとしやすかった部類ですが2周前提のトロコンはあまり好きじゃないところあります。