永遠に未完成のライブを~アストロロック~

はじめに

2023年5月27日、Zepp Yokohamaで開催されたMaiRによる3rdワンマンライブ『アストロロック』
とても素晴らしいライブだったので感じた事などをつらつらと書き連ねていこうかと思います。
1stは配信のみ、2ndは現地開催されるも声出しNG、今回の3rdで初の声出し解禁。
この日が来るのをずっと待ってた。
これを見たどこかの誰かが彼女を好きになってくれたら、ライブを好きになってくれたら、嬉しいなと思います。
なお、自分の感じた想いと想像で書いてるので解釈違い等々あると思います。
そんな時はあなたの解釈を聞かせてもらえると泣いて喜びます。

始まりの曲、『ヒカリヘ』

正直、最初は意外だなって感想でした。
1曲目はもっとゴリッゴリにロックな曲で来るだろうし、ヒカリヘは終盤に差し掛かるところでエモい感じの空気作ってくるかなって思ったから。
でも、改めてセトリを眺めて歌を聴いて、何で一曲目だったんだろうって考えたら簡単な理由だった。

「スタートラインの上で 立ち止まったままで
忘れかけていた 話をしよう」

そうスタートラインで話すことに意味がある。
ライブは会話だ。
セトリには想いが込められてる。
想いは詩になり歌になる。
忘れかけていた、歌は想いを込めたメッセージだって。
このライブにはめあちゃんの届けたいメッセージが込められている。

タオルを回せ!!『B!A!N!G!』

その後、『Survivor』、『Within The Noise』とテンションは右肩上がり。
マイクをメガホンに持ち替えためあちゃん、可愛かったなぁ
華奢な彼女と重量感のあるメガホンのアンバランス感がいいよね。
そして4曲目、『B!A!N!G!』
やっぱね、ライブと言ったらタオル曲なわけですよ。
ロックバンドには必ずあると言ってもいいタオル曲。
めちゃくちゃテンション上がるんだよね。
タオルだったりペンラだったり、みんな思い思いのものをぶん回して飛び跳ねて、めちゃくちゃ熱くて楽しい時間。
会場をひとつにするのにぴったり。
今後も定番曲になっていくといいなぁ

夏の定番『サマー☆フロート』

5曲目は定番夏曲の『サマー☆フロート』
「やっとこの曲を歌える季節がちょっと近づいてきた」
いや、謙虚か!
もう夏って事でいいよ、熱いしw
前回は冬だったからね。
ぶち上がったテンションのまま会場を空色に染めるペンライト。
キレイだ。

幕間『めあめあランキング』

腹がよじれる。
説明するのは野暮。
考えるな、感じろ。
Step up Super 星!!がロケットで3分50秒ってのはしゃれっ気を感じる。
あの曲を聴いてる間についちゃうね。
次回はうんち!

可愛さ無限大『ギミギミ』

アルバム未完星を聞いてからずっとギミギミしたかった!
リリイベでサビの振り付けもついて楽しさが加わった。
外!内!外!内!くるりんちゃきーん!!
歌詞を少し変えて横浜でって言うのライブっぽくていいよね。
セリフのところ語りっぽくしてくれたのもおしゃべりしてる感じが出てグッド。
歌詞も歌ってるめあちゃんも可愛すぎてもう虜です。
なに、こんな可愛い子存在していいのか?
虜にならない奴なんている?

客いじり「こういう時はみんな青にするんだよ」

みんなちゃんと覚えて帰ろうな!
好きな色を聞かれたら推しに合わせるんだぞ!!

共に過ごした日々は記憶の中へ『餞』

このゾーンはヤバい。
涙腺にくる。
『sleepy*love』『ハルカゼ』『餞』
座りで聞かされた3曲。
途中から自分はペンラも振らず、ただ茫然とステージのめあちゃんを見つめていました。
ロック歌手が歌うバラードってすごく好きなんですよ。
熱い想いを持ってる人だから、余計にこみ上げるものがある。
『ハルカゼ』の途中から泣いてました。
そして『餞』
やっぱ、別れをテーマにした曲っていいよなって思う。
しかもこの歌は別れを悲しいものとは捉えず、忘れようとか目を背けるんじゃなく、ちゃんとその人との思い出を大事にして前に進もうねって励ましてくれる。
たぶん引退した他のVさんなんかを思い浮かべてる人が多いのかな。
自分は、かつて一緒に推し事してた仲間達に想いを馳せてました。
仕事とか、家庭の事情とかでかつてのようには活動できなくなった人たち。
それでも、想い出は大切な宝物だし、離れていてもきっと同じ気持ちを共有してくれてるって思ってる。
その後のMCで
「泣いてない?大丈夫?」
って言われたときにもう大号泣。
ギリギリで保ってた均衡がもうだめでした。

この時間を永遠に『スーパースター』

『スーパースター』『エコー』
2曲続けてのさめぽきタイム。
めあちゃんに対する解像度がめちゃくちゃ高い2曲。
この辺りから完全に情緒がぶっ壊れてました。
正直、あまりライブ中の記憶がない。
夢の中にいるようで本当に幸せな時間だった。
ずっとここにいたい、目の前にいるスーパースターと、会場にいる仲間たちと同じ時間を共有できる幸せを噛みしめていました。
めあちゃんと同じポーズで拳を突き上げる一体感が最高でした。

最高のラストシーンへ『ナミダアステリズム』

2ndアルバムでも大好きだった曲。
めちゃくちゃかっこよくてテンション上がる。
「未来へ繋がる」「いつか叶えたい夢があるよ」
このタイミングで唄われると、ライブが終わったその先、未来に向けた意思をすごく感じる。
曲自体の盛り上がりもそうなんだけど、メッセージ性がだんだんと色濃くなっていく。

未完成である事の美しさ『未完成アンチテーゼ』

「アンコール前、ラストの曲となります!」
分かるよ、気持ち分かるんだけど…!
もう、この後も歌いたくてしょうがなくなっちゃってるんだろうな。
キラキラに輝いてて楽しそうで、そんな推しが大好きです。

この曲は1曲目じゃなければラストのこのタイミングだろうなって思ってた。
やっぱね、アルバムの最初と最後の曲は特別なんだよ。
未完成だからこそ何度でも次の一歩を踏み出す。
その力をくれるこの曲が大好きです。

わたしはキミの…『Step up Super Star!!』

アンコール1曲目。
この場で歌う事が約束された曲。
スーパースターを目指してステップアップを重ねてきた彼女。
どんな歌になるのか、ずっと楽しみにしてた。

感無量。

「描きたくなったの 次元も超える願いを」

この歌は星乃めあが、一人の少女がスーパースターになるための決意の曲。
そう捉えてた。
実際そうだと思う。
ではそれをスーパースターになったMaiRが歌ったら?

かつての自分、星乃めあに宛てた応援歌に聞こえてきた。
まさに次元を超える願いを描いた歌。
経験を積み、ステップアップを続けてきたからこそ届けられる想い。
それを強く感じた。

そして、スーパーめあめあタイム。
数年ぶり、全力全開のかわいいとだいすきを届けた。
この時間がやっぱり一番好き。
「わたしはキミのスーパースター」
最近は原曲で「お姫さま」の部分を「スーパースター」にして歌っていた。
それが今回「みんなの」の部分も「キミの」に変更。
これが最高に嬉しかった。
一人一人と向き合う姿。
この瞬間、彼女は俺だけのもの、俺だけのスーパースターだった。

未完の星『疾奏』

ライブのラスト曲であり、アルバム未完星のラスト曲。
本当の最後は絶対この曲で締めると思っていた。
MaiR作詞、FKBC作曲の黄金コンビ。

これだけ大きなことをぶちかまして、満足させてくれて、最高の一日をくれて、それでもたどり着いたのは未完の星なのだ。
彼らは新たな星を目指してまた旅立っていく。
常に未完成だからこそ、伸びしろがあり、成長があり、新たな景色を見せてくれる。
次はどんな景色を見せてくれるのか、どんな星に連れて行ってくれるのか、期待を持たせてくれる。
そんな未来を感じさせてくれる。
きっと完成する事はないんだろうな。
常に地図を塗り替え、未来を目指し続ける。
そんな思いが未完星には込められてる。

終演、再度次元を超えるスーパースター

本当に、2時間最高の時間を過ごせた。
こんなにいいライブは二度と出逢えるかわからない。
同時に、次はきっともっといいものを見せてくれるに違いない。
そう思わせてくれるライブだった。

そして、最高の時間、奇跡の瞬間は終焉後に訪れた。
バンドメンバーに続きMaiR自身が退場した後

「今日は、本当に、ありがとうございました!!」

マイクを通さない生の声。
正直信じられなかった。
ライブでこれをやるアーティストは多い。
だがVtuberのライブではどうだろう。
無理だと思ってた。
今までだって見たことがない。
だってステージにいるのは彼や彼女を投影した姿だ、
その場にいるわけじゃない。
ステージの裏から届けるしかない。
そんな事をする人はいなかった。
でも、彼女は知っているんだ、それがどれだけ見てる人を喜ばせるか。
どれだけ人の心を動かすか。
本当に嬉しかった。
彼女の気持ちが、想いが。
一緒なんだと思わせてくれる。

終わりに

これからする表現が正しいかわからない。
そしてこの言い方はひょっとしたら誰かを不快にさせてしまうかもしれない…

今回のライブで感じたのはVTuberのライブというよりシンガーのライブだったなという事。
エンタメというよりはアーティストの「私を見て!」という叫びを形にしたものに感じた。
ゲストがいないのはそのためかな。
出演を約束していた人もいて、見たかったという気持ちもゼロではない。
自分はその人のファンでもあるから。
でも、結果としては良かったのかな。
ワンマンライブにゲスト、というのはやはり多少の違和感はある。
Vのライブを見始めた頃は不思議な感じを受けていたが、今ではそれが当たり前に思うようになっていた。
クリエイターやアーティストはもっともっとエゴイストでいい。
そのエゴによって作られたものに感銘を受け、心を動かされ、愛するようになる。
ゲストはいらないというのではない。
自分たちの作るものを、それを受け取るファンを、信じてほしい。

終わりのない未完の星を、これからもずっと追い続けていきたい。

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