秋田トランスプライド
2023/11/25 秋田市仲小路で示威運動「秋田トランスプライド」を実施し参加しました(主催:秋田プライドマーチ実行委員会)。その際に寄せた私からのメッセージの全文を、ここに掲載します。
私達は、「私自身を表す言葉」をやっと獲得しました。
私達は存在しなかったのではありません。
ずっとかたわらにいたし、
息をひそめてマジョリティにまじって、
あるいは何事もなかったかのようにマジョリティに擬態して、
何とかかろうじて命をつないでいました。
長い間、私達は存在していないとされてきました。
職場から、
学校から、
家庭から、
社会から、
いないものとして扱われ、
排除されてきました。
目に見えないもの、存在しないものに、
人は恐怖や疑念を抱きます。
恐れは怒りを正当化し、
怒りは憎悪(ヘイト)を生みます。
人口の1%程度とされる、圧倒的少数派であるトランスジェンダー。
その幻影(ファントム)に向けられるヘイトスピーチ、ヘイトクライムは、
確実に存在する私達を追い詰めます。
ヘイトは言葉を奪い、
居場所を奪い、
最後には命を、
それでも飽き足らず死者の尊厳をさえも、
奪ってきました。
11月20日は「トランスジェンダー追悼の日」です。
こうして簒奪されてきた生命に、
人生に、
生活に、
哀悼の意を示し、祈ります。
そして私達の復権、
復活を願う日にします。
私達はここにいます。
私達はアイデンティファイします、
トランスジェンダーであると。
私達は包摂します、
男女二元によらない多様な在り方を。
私達は宣言します、
トランスプライドを。
私達の権利を回復するため、
私達の存在を可視化します。
私達は、
行政においても、
就労においても、
医療においても、
進学においても、
社会のありとあらゆる場面で、
もうなきものにはさせません。
私達の言葉を聞いて下さい。
私達の姿を見て下さい。
私達の手に触れて下さい。
私達の名を見知って下さい。
私達は存在します。
We are here !