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ヨーロッパひとり旅日記

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ヨーロッパを、女ひとりで2ヶ月半周遊したときの記録。
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#旅日記

yes small, but strong.

忘れられない一言を言われました。 花の都、フィレンツェ。街散策もひと段落して、サンセットをみるために丘の上のミケランジェロ広場を目指す。16時半。日の入りは20時半頃の予定なので、まだまだたっぷり時間はある。 丘の途中にある庭園でひと休みすることにする。木陰に絶対にここで休みたいベンチを見つける。先約はいたが、ひとつ席が空いていたので迷わず座る。 この日は天気も良くて日差しも強かったので、この木陰が最高オブ最高だった。目の前のおじさまは読書をしているようだ。風でゆらゆら

魅惑のエメラルドグリーン

フランスのコルマールから3時間、はじめてのFlixBusに乗ってスイスのチューリッヒへ向かう。バスで隣の国へ行けるなんて改めてびっくりする。沖縄なんてバスで隣の県までも行けないのに。 スイスは両親が25年前に新婚旅行で行った国で、それはもう最高だった、と小さい頃から話に聞いていた。ヨーロッパ周遊のルートにに絶対になにがなんでも組込もうと決めていた。 駅に着いて、宿に荷物を預けてチューリッヒの街を歩く。 濃いエメラルドグリーンの街。沖縄の海もエメラルドグリーンだといわれて

ザッハトルテに睨まれた

ザッハトルテが好きです。 スターバックスでアルバイトをしていた頃、バレンタインの時期になると毎年ザッハトルテが店頭に並んでいた。 フードペアリングといって、飲み物と食べ物にも相性のよい組み合わせがある。ザッハトルテと相性のよいコーヒーは、カフェベロナという珈琲豆だった。 はじめてカフェベロナとザッハトルテを一緒に食べたとき、ふたつが合わさって舌のうえで心地よく溶けていく感覚があった。 わたしは、コーヒーもケーキも大好きだけど、どっちもすぐ胃がもたれる。コーヒーもケーキ

ハヴェルカとメランジェと泡のミルク

「ヨーロッパへひとり旅に行く」と決めて、出発の3ヶ月前。地元の友人の結婚式があり、飛行機に乗る。座席の前に置いてある機内誌。翼の王国。いつもはあまり読むことはないけれど、この時はなんとなく手にとった。 パラパラとめくり、あるページでふと手を止める。 オーストリア、ウィーンのカフェ特集だ。知らなかったが、ウィーンはカフェ文化発祥の街らしい。喫茶店、カフェ、珈琲、わたしの大好物だ...。 何ページかに亘るカフェ特集の中で、1番目に留まるページがあった。 『Café Haw