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マザーズタッチのホームページが新しくなりました。
2008年、インターネットショップとして誕生したマザーズタッチ。4,000を超える作品を、日本をはじめ、スイス、アメリカ、インドネシア、フランス、オーストラリアなど、多くの国の方々にお買い求めいただきました。
ご自身用として
ギフトとして
結婚式に実母さまと義母さまへと
ジャパニーズパーティー用のドレスとして
船旅のディナー時のバッグとして
退職の挨拶用のお品として
周年記念のプレゼント賞品として
不祝儀時のふろしき代わりとして
東日本大震災で被災された方々へのチャリティアイテムも、発売するたびに即完売が続きました。それらの材料となる浴衣やジーンズを全国から送ってもいただき、人が人を思う気持ちの循環に小さいながらも貢献できたと思っています。
そして、2015年の「Kawaiiだけじゃない。日本の心、アップサイクル的手しごと展。」にも、パリに向けたオリジナルを含め、マザーズタッチ定番のもの、そして未来に向けた作品を多数展示販売しました。
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マザーズタッチはじまりの日は
2008年10月29日です。
初めてのお客さまのお買い上げを知らせる携帯電話の音を、今でも覚えています。当時はまだスマートフォンはなく、わたしはふたつ折りの携帯電話を使っていました。そこにお買い上げを知らせるメールが届くのですが、着信音を通常メールと変えてあり、音で「売れた」ことが分かるように設定していました。
オープン前夜までにいろいろなことが間に合わず、徹夜をした朝10時の開店時間を迎えた途端の「売れた」着信音。携帯電話がブルブル震えながら鳴った時の鼓動を、いまも覚えています。以来、たくさんお買い上げいただき、ほんとうにありがとう。あらためて、心からの感謝をお伝えします。ありがとうありがとう、ありがとうございました。
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2008年のはじまりの日、2015年パリ展を経て、2016年に海辺の町にアトリエを開設したころから、モノよりコトへとマザーズタッチの活動は変遷していきました。背景には、かつてのように毎週金曜日新作発売が鈍るようになったことがあります。職人さんの高齢化、そしてわたし自身のやりたいことが、モノづくりから「伝える」コトへと移行していったことありました。スピード感のないインターネットショップの作品たちは、徐々に埃をかぶるようになり魅力が失せていきました。
時を同じくして、わたしが標榜してきたアップサイクル実践へのワークショップへのリクエストを多くいただくようになりました。マザーズタッチの方向性を変える大きな1歩は、2018年パリでの金継ぎワークショップだったと思います。
世界の街角で日本の手しごと自慢をする。
長年の夢が叶った1日でした。
モノづくりを続けた尊い11年間を経て、マザーズタッチの在り方を変えていこうと思った1日となりました。
わたしの職業はマザーズタッチです。
いままでもそうだったように、これからも、汚れたら洗い、擦れ切れたら繕い、欠けたら継いで。手間を惜しまず時間をかけて。愛着あるものたちと長く一緒に暮らす日々を、ひとりのアップサイクル研究家として始末のいい毎日をお伝えながら、ときどきモノづくりをしていきます。
インターネットショップは2021年10月29日をもって仕舞いました。その変容と、新しいマザーズタッチの今後の活動をお知らせするホームページが新しくなりました。まだ文章が足りていないところが多々あり、リンクが切れているページも多いのですが、とにもかくにも「マザーズタッチのホームページが新しくなりました」をお知らせします。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
2021年10月29日
マザーズタッチ
サハラ文子