かなしずオンリーと初のサークル参加を終えて
思い切って!
文字書きの海に飛び込んでみたら!
とうとう初めての本が完成して、幸せ……しあ……いややっぱり何でだ……?
みたいな文章で後書き始めようと思ったんですけどそれをするくらいの余裕が(文量的に)無かったのでボツになりました。サークル『3×27notes』代表、Aqoursは別に渡辺曜推しって訳でもないミ←ツナ缶です。
改めまして、9月8日の僕ラブ43内かなしずオンリーにて初めてのサークル参加をさせて頂きました。「お品書きとかスタンプラリー地点もっと分かりやすく出せばよかったな……」とか「名札作っときゃ良かったな……」とか反省点は色々あったんですけど、総じてめちゃくちゃに楽しかったです。
会場搬入にしていたから当日まで本が本当に出来ているのかも不安で、それでもちゃんとサークルにダンボールが置いてあった時、そして初めて自分の本に出会った時の感動は多分一生忘れないと思います。本当は「おめでとうございます、元気な新刊です……!」ってツイートしたかったんですけど感動のあまり忘れてました。
また、本以外にもスタンプラリーで色んな方に当サークルを訪れていただけて本当に感謝です。楽しそうにイベントを回るオタクの顔を見るのがやっぱ一番楽しいよ。本を手を取ってくださった皆様、新刊交換してくださった先生方、本当にありがとうございました!
サークル参加までの話
ここからは本を出すまでの話になるんですけど、今回参加のきっかけになったのは主催からのお誘いでした。それも実はかなり早い段階から誘われていて、これ書くのにDM見直したら話を聞いたのはほぼ1年前だったみたいです。
誘ってくれたのはキャビ先生だったんですけど、これ多分あれです。前回のかなしず合同の前科(という程でも無いもの)があるので早めに声掛けて外堀を埋めるというか逃げ場をなくそうとしてたんだと思います。
前回の合同であったことは以下のnoteに書いてるのでそちらを参照ください。
で、それとなく打ち上げの時に上記の件を聞いてみたら概ね正解だったので笑いました。そうだね、ここで自分から参加出来る人間ならちゃんと『Träume Tropfen』にハナから参加してるもんね。
それ以外にも仕事の都合で今まで合同誌への寄稿以外してこなかったんですが、こうしてお誘いがあった以上断る理由も乗らない理由も無かったので今回満を持して参戦させていただいたという訳です。
ちなみにこの時、記念合同の方にもお誘いというか参加するかもアンケで尋ねられたんですよね。ただ今回初めて本を出す作業をする分「新規のお文書きながら合同用の文字書けるか……?」ってのが分かんなかったので残念ながらお見送りという形になりました。何気に『劇情は夢重力』以来久しぶりのかなしずアンソロ・合同誌不在みたいです。
お得意の140字かなしず10本くらい書いて投げても良かったのかなあ……とか考えることもありましたが、正直参加陣見た時に一般側で良かった……本当に……!!って思いました。流石にそんな度胸は無い、あの面々で参加すれば良かったと悔しがるメンタルがあったら自分から何もかも参加出来てるよ。いややっぱり多少は参加したかったかもしれねえ。多少ってなんだよ。
それはそれとして合同誌、是非お手に取ってみてください。⬇で買えます。
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2551767
文章の作成とか
幸い、初めて同人誌出す日が来たら……みたいな夢だけはいっちょ前に見ていたのでどんなテーマで本を出すのかは直ぐに決まりました。それが「夏のかなしず」です。
桜坂って夏が似合うと思うんだよな。
みたいな思想をきっかけに夏の季語で140字SSを書き連ねたやつから始まった「夏のかなしず」シリーズ。文字書きデビューした年から気付いたら毎年書いている作品になってました。
特に、夏のかなしず一本目をちゃんとした文字数に発展させた『夏色ラプソディ』は2作目のかなしずアンソロジー『トランス・エントランス』へのお誘いの声がかかったきっかけだったので(主催談)、個人的にもかなり思い入れがあるというか、これのおかげで今の自分があるといっても過言ではない作品です。
故に、いつか本を出す時が来たならそんな初めて書いた夏のかなしずをちゃんと本にしてあげたいなぁ、とずっと夢見ていました。まさか叶うとは当時は露も思わず。
なので、文字を書き始めるのは割と早い段階から順調に進んでました……ということも無く。
元々はそんな2020年の再録2本+書き下ろし1本くらいの内容に収めるつもりだったからそんな作業量も増えないはずでした。はずだったんです。
いざ本文作成に向けて原文を貼っつけて、予め考えていた「ここに統一したテーマを加えるなら?」を肉付けし、整形していくにつれて気付きました。
これ、多分3章だけじゃ全部書ききれない。
今回のテーマは夏休み。それに加えて考えていたのが「桜坂しずくが初めてお台場で過ごす夏」。
初めてお台場に来た(とこの小説では仮定する)桜坂さんが、彼方さんにお台場のあれこれを教えて貰いながら2人で過ごす1度きりの特別な夏───というのを想定していたので、3部作だと圧倒的にお台場要素が足りません。なんなら最後のお話の元となった『夏の夜を貴方と』に関しては所在を何一つ想定していない作品だったので描けるお台場スポットが2箇所のみ。
流石にそれは……あかんくない?となったため急遽手癖でねじ込んでた「夏公演に向けた練習」の描写を同じ時間軸の中でそれとなく進めていくことに。夏公演直前くらいの『夕立のアディショナルタイム』、そして夏公演後とその先で2人の夏の終わりとこれからに言及した『約束のサンセット』が新しく挿入されました。
結局話の中で増やせたのは追加した章の数くらいで、後は沢山の場所を回ったという結果を仄めかすくらいでしか表現出来なかったけど当初よりかはマシになったかなと思います。
もうひとつ、自分の中で大きな問題になったのが
「今の自分かなしずで恋愛もの書けねえ書きたくねえ!!!!!」
という思想でした。
夏のかなしず2020書いてる頃は桜坂⇒彼方さんへの秘めた感情・妹や後輩としか見られていないことへの言葉にできないもどかしさ……みたいなのが好きで、それを結構好んで書いてました。
ただ、今の自分の価値観としてはかなしずちゃんって付き合うとかそういうのじゃない気がして。
というか、この2人が高校生の間で告白して付き合うことって出来るか??
片や親愛しか知らなそうな女、片や人を愛する前に己自身すら愛せなかった女ぞ???????
なんなら片方 Cooking With Love 歌うような女ぞ???????????
というお気持ちなために、最後告白エンドにしていたラストも書き換える羽目になったわけで。
ラストを告白エンドにはしたくない、けどそれと同じくらい良い感じに終わらせるにはどうしようか……そう考えて辿り着いたのがあのラストでした。まさか好きな桜坂しずくを書きたいがためだけに差し込んだ展開に救われることになるとは思ってませんでしたね。
今の自分のかなしず感が「例えこの1年だけの関係だとしても、今後の人生で一生忘れることのない出会いと思い出」であってほしいと思っているので、文章の稚拙は多々あれど良い終わり方ができたと思っています。
そういう訳で、再録をするつもりだったのに気付いたら丸々完全新作書いてる気分でした。普通に難産でした。しかも所々既存作品の名残をちゃんと残してるから新作の顔も出来ないしリメイクと言える程原型残ってもない、宣伝するには説明の難しい作品となってしまいまして。
どうしてこうなった。何も考えず書いたお前が悪い。
イメージソングの話
夏のかなしずは夏の季語を何かしらテーマに添えてますが、大抵その裏で夏メロを一本軸に添えてます。例えば2020年はOrangestarさんの『快晴』、翌年は同氏の『henceforth』聴きながら書いてました。偏りを感じますね。一応他にも夏っぽい曲のものは片っ端から聞いてはいるんですけどもね。
そんな今回のイメージソングなんですけど、今年はゲームミュージックからインスピレーションを拝借しました。
それがこちらの『Marble Blue』です。
この曲はSEGA(現GIGO)のリズムゲーム「オンゲキ」に収録されているオンゲキオリジナル楽曲です。
楽曲の印象を一言で表すなら「夏の思い出」。
序盤はギターとシンセサイザーが気持ちよく駆け巡り、夏らしい爽やかなロックメロディ。そしてサビ前は一転楽しかった夏の思い出を懐古するように優しいピアノの音が鳴り響き……サビで一気に爆発。
夏物語のエンドロールにふさわしい、そんな綺麗で輝いている楽曲です。
初めてこの曲を聴いた時に「これだ!!!!!!」と絶叫して、今年は何が何でもこれをテーマに、というか読了後にこの曲を聴いて清々しい気持ちになれるものを作りたいと1年間ウズウズしてました。
なので、これを軸に混ぜ込んで……と言うよりは物語からは切り離してここをゴール地点に、というイメージで書いてます。
転調するピアノパートで、お台場を歩くかなしずちゃんとか、夏祭りではしゃぐ2人とか最後のシーンを思い出していただけたら嬉しいです。
ちなみに余談なんですけどこの曲実は「収録する際に尺の都合で切られた場所」ってのがありましてですね。
その箇所まで収録したFull版ってのがあってぇ……それがゲーム版の5億倍エモくってぇ……収録されてるのがニコニコ超会議で販売してたCDしかなくってえ……
本当にフルが良すぎるので何か機会があれば聴いてみてください。運が良ければメロブに置いてます。何ならこの人そのCD買ったので聴かせます。
クロスフェード動画もあるので是非そちらご覧下さい。というかボーナストラックと『Connect Feeling』以外はゲーム版がYouTubeで聴けます。
かなしずオンリーすげえな……となった話
そんなこんなで無事原稿が完成。入稿が終わってあとは当日を待つだけ……となった頃にキャビ先から来た連絡、それがスタンプラリーでした。
いやスタンプラリーって何????
いやほんと、遠征の準始めてのんびりしてる頃に突然言われたので字面見て吹き出しました。スタンプラリー……? 即売会でスタンプラリーって何……??
でもこいつ何も理解してないのに「まあよく分かんないけど面白そうだし良いか!」みたいなクッッッソ軽いノリで内容詳しく聞く前にOKしちゃったから何も文句言えないんですけどね。ちゃんと概要くらい聞いてから判断して欲しい、社会人なら。
それはそれとしてとても良かったです、スタンプラリー。
即売会でこういう事も出来るんだなぁってのもあるし、実際スタンプ押しに来る人たちが軒並み楽しそうな顔してたので良い企画だなぁって終始ニコニコしてました。その辺はチェックポイント担当してて本当に良かったなあと思います。
私も知り合いのオタク連れてちゃっかり参加してました。栞めちゃくちゃ良いよね。
そして打ち上げ。その場所が、
わあ……屋形船だあ……
キャビ先に原稿の進め方教えて貰ってた時に耳にはしてたんですけど、いざ目の前にするとマジでここ……? と現実を疑いたくなりましたね。
屋形船を貸し切る際、必要な最低人数は25人からだそうで。そして今回参加された人数はおよそ36人。
かなしずオンリー参加者は46人。売り子等関係者の参加も含むとはいえ、サークル数とほぼ変わらないような参加人数だったみたいで。いや、ほんとにもうなんというか、すごいっすね。
屋形船といえば「NEXT SKY」でアイラちゃん達が乗っていたのが記憶に新しいと思うんですけど、そのシーンで彼方さんが食べていた天ぷら。
有難いことに頂いてきました。
凄かったです、天ぷら。
揚げたてだから衣がとてもサクサクしてて、熱めのつゆとの相性も抜群。出来たての天ぷらを食べるのも久しぶりで本当に美味しかったです。この写真の後もどんどん色んな種類が運ばれて来ました。
個人的には日本酒もなかなか良かったですね。口に残るほんわりとした甘い口触りで、油の乗った刺身との相性が抜群で……魚に合うお酒って多分ああいう味なんでしょうね。
一度は来てみたかった場所なので、この機会に乗ることが出来て本当に良かったです。また乗りに来たいですね。途中から別行動してた売り子から呪怨も飛んできたので近いうちに。
最後に
今回、こうしてサークルで参加して本を出すことが出来たのは自分のことを「忘れてくれなかった」人たちのおかげだと思ってます。
メディア欄とか見たら分かりますが、このアカウントは幻覚は見てても創作はもうほとんどしてません。正直もうそこまで何か概念を形にしようなんて熱意も過去に比べるとほとんどないし、絵に関しては今後も多分桜坂の誕生日以外でTwitterに上げることは一生無いかと思います。そのくらいにはモチベがもう死んでいました。
というかそれ以前の話、このアカウント=かなしずがもはや結び付くんですかね。桜坂の先輩面しかしてなさすぎて。
それでも、かなしずで何か企画がある度に誰かしらが声をかけてくださり、合同出ませんか、本を出せ、手伝いなら何でもやりますと「何がなんでもこいつに文字を書かせてやる」と強い意志で接してくれる誰かのおかげで今もこうして文字が書けています。向こうがそんな意図とか無いと言っても、私はそう思っています。
私のかなしずを好いてくれて、本当にありがとうございます。
初めてがかなしずオンリーで本当に良かったです。
最後になりますが、このオンリーに引きずり込んでそして作成の何もかもを手伝ってくれたキャビ先生へ
本当にありがとうございました。
それはそれとして『Träume Tropfen』が読めないからって毎回「あとがき書いてない方の合同」とか言っちゃってすみませんでした。
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