D-DAY映画まわりあれこれ記
4/23の先行上映を皮切りに、日本全国『〝D-DAY 〟THE MOVIE』祭りが絶賛開催中だ。
わたしは生まれて初めてチャレンジした血ケッティングに完敗して、D-DAYツアーファイナルは自宅のTVでストリーミング視聴した身だ。
それでも3日間のファイナル公演のことは、今も忘れられない。
本当に、Agust Dの集大成みたいなステージだったから。
その3日間が映画化されるっていうんだから、そりゃもう観たいに決まってる。
時間と状況が許すのならば、ファンならみんな同じ気持ちだろう。
どこでどんなふうに観るか、さらには何回観るかなんてことは時の運みたいなもので、五十路で自分の自由にできる時間がだいぶ増えてるわたしは思い立ったら劇場にふらりと通うこともできるけど、そうできない人もきっと数多くいることだろう。
それでもやっぱり…無理を押してでも、なんとかして一度は〝会いに〟行くといいんじゃないかと思う。
特別音響が良い劇場でなくても、発声OKじゃなくても、ユンギさんの圧巻のステージはあっという間に画面の中に引き込んでいってくれるから、結局はなんにも気にならなくなる気がする。
そういうマインドの人間なので、普通に一人で近所の劇場に通うつもりでいた。
でも、わたしの推し活に欠かせない相棒チングが音響オタクの本領発揮で、坂本龍一さんが音響監修された劇場で観る!と言うので、ならばわたしも…となって、一緒にくっついて行くことになった。
そこはめっちゃラグジュアリーかつ特別な雰囲気の劇場で、これはもう映画鑑賞というより自ら企画したイベントに来たようなもの。
メンバー全員が不在の今、わたしたちは与えられた素材を基に、自力でそれを増幅して心躍るイベントを作るのがだいぶ上手になったんじゃないだろうか?
そう思うくらい、映画館としては異質にテンションの上がる空間だった。
そして、残念なバカ耳のわたしには正直先行上映で観たIMAXと比べても音響の違いはよく分からなかったけど、チングはすごくクリアで良い音だった(ただし、ライブ映画ならもっと音が大きくてもよかった!とも…)と言っていた。
それでも没入感が半端なくて、上映中のほとんどの時間自分がどこにいるのかを忘れてたのだから、やっぱりかなり良い音だったんだろうなぁ…(アホ面で遠くを見る目)。
さらにその後、チングが『アミボム使ってみたい!アミボム連動の応援上映行きたい!』と言うので、じゃあチケット取ったる!と豪語して請け負った。
そしたらね…ここにも血ケッティングの試練があったのね…。
深夜0時に発売されたチケットは、あっという間に売れていく。
スピード感皆無の操作で支払いでもたついてるうちに、開始数分にしてもう満席になってしまった。
面目なさに身を縮めながら、チングにチケット取れなかったと報告&謝罪をしたら、しばらくしてから『ほい、買えたよ!』と返信が…。
彼女は場数を踏んでるオタクニムなので、こういう時は若干のキャンセルが出るはずだと見越してチェックし、わたしの不手際をリカバーしてくれたのだ!
劇場の映画チケットにキャンセルが出るっていう発想からして皆無だったので、本当にこのチングは頼りになる人だと再確認した。
改めてお礼とお詫びを言ったら、『オタクの相互扶助』というクールな返事が返ってきた。
わたしのチング、本当に良い人間なんだよなぁ…(もしもこれ読んでたら、四捨五入で50年ずっとそう思ってきてるので、今さら照れないでね!)。
アミボム連動なるものは、思った以上に良かった。
スクリーンに映る現場の映像(過去)と自分のいる劇場(今)に、境目がなくなる瞬間が多々あったからだ。
生のライブに行くことが叶わない今、その錯覚はほんと貴重だし、そのためだけにでも行く甲斐がある。
技術的に容易ではないのかもだけど、限られた場所でしかこれが行われないのは残念すぎる。
もっとたくさんの劇場で、もっと多くの人が参加できるようになればいいのに。
そしてやっぱり、推しの名前を大声で叫べるっていうのは最高だ。
そこは目の前にご本人がいるライブ会場と、さしたる変わりがない感覚になれる気がする。
ユンギさんはきっと、戻ってくるその日まで、リアルタイムで姿を現してくれることはないのだろう。
ユンギペンのほとんどはそれを覚悟して、リアルタイムでの音沙汰が一切ない状況も、尊重して受け入れていると思う。
だけどやっぱり、寂しいのだ。
とてつもなく寂しい。
それを吐き出して発散できる場所が、そろそろ真剣に必要だったんじゃなかろうか。
少なくとも、わたしにはそうだった。
そこに居ると思い込んで叫べることは、ものすごい癒しになった。
そしてここからは、後からしみじみ考えたこと。
この数ヶ月、習慣的にイルコンのBlu-rayを観ているんだけれど、こうしてファイナルの映像を観ると、違いがはっきり分かった。
イルコンのユンギさんはとにかく甘い。
手を引いて優しくリードして、受け入れながら導いてくれてる感がハンパない。
対してファイナルでのユンギさんは、力を見せつけてぐいぐいと観衆を引っ張っていく。
全部とっぱらって剥き出しで、逃げも隠れもしない覚悟に溢れている。
だから結果こちら側としては、どっちにしろこの人について行く以外の道は無いんだなと、改めて腹を決めるしかなくなった。
その臨機応変な表現力はソロワールドツアーを通じてユンギさんが得たもので、確実に〝公演歌手〟としてのレベルを段飛ばしで駆け上ったってことの証明なんだと思う。
このファイナルの3日間で、ジョングクさん・ジミンさん・ナムジュンさんがコラボステージに立った。
映画におさめられてるステージは、そのどれもが胸を熱くするものだけれど(わたしは〝オルペンでラプラバイアスかかったユンギペン〟なので、特にナムジュンさんと並んであの曲を披露してくれた場面では毎回感極まってしまう😭)、映画には映っていない部分のことも、昨夏のストリーミングを観なかったアミの方々みんなに知って欲しい。
コラボステージの後に3人がそれぞれのソロ曲を披露したのだけれど、そのどの日もユンギさんはそっけなく見えるくらいにサッと姿を消して、3人にステージを明け渡した。
これ、ソロでツアーすることが叶わなかった3人に、自分一人で責任を負ってステージを支配するって経験をして欲しかったからなんだと、わたしは勝手に思っている。
バンタンとしてのライブの中のソロステージとはまた全然別の、独立したアーティストとしてその場に立つということ。
自分がワールドツアーを通じて経験してきたことを、このファイナルにゲスト参加することが状況的に可能だったこのメンバー3人には、せめて一瞬でも体感して欲しかったんだと。
それだけじゃない。
兵役によってしばし現場を離れる前に、〝自分たちは公演のために生きる人間なんだ〟と再認識することが、自分以外のメンバーにも必要だと思ってのことだったんじゃないだろうか?
ユンギさんがメンバー中ひとりだけワールドツアーをしたことに複雑な思いを抱いたファンも多かったと思うけれど、決して彼は自分のためだけにやったわけじゃないだろう。
わたしがそう信じているのは、7人の中で一番バンタンであるってことに救われて生きているのがユンギさんだという強い思い込みがあるからだ。
多分相当に情が深いであろうユンギさんは、自分のため〝だけ〟には頑張れない人種なんだと思っている。
バンタンがあって、その一員としてみんなに必要されているってことに、自分の存在意義を見出して生きてる人なんじゃないかと。
コラボステージが終わるなりサッと立ち去る姿を見て、わたしはその確信を強めた。
やっぱりあれは、チームのために出来ることを為した人の、控えめながらも自負心に溢れた姿だったと思うよ…。
そんなこんなで、まだまだわたしの映画館詣では終わりそうにない。
上映スケジュールが縮小しても、可能な限りは会いに行きたい。
しょんぼりしがちな日々のカンフル剤に見事になってくれて、おかげでちょっと体重も減った(何故)。
会社にとっては商売上の計画だとしても、この時期にこれを与えてくれたってだけで、わたしには充分に御の字だなぁ。
あっ……欲を言えば、一度限りの『어땠을까 (Dear my friend )』も聴きたかったな…。
まさかリアルタイムで聴くことが出来るとは思ってもいなかった曲だけに、あの日イントロが鳴った瞬間リビングでひとり号泣したっけな…(怖)。
泣き過ぎてちゃんと見れてなかったから、落ち着いてしっかり味わいたかった。
ツアーファイナル、どうにか完全版で円盤化してくれないでしょうかね。