こんなはずじゃなかった人生が始まった日から今日まで 1
プシュープシューという音で目が覚めた
そうか、昨日次女が産まれたんだ
ここは病室だ
ナースセンターを挟んで小児科病棟と産婦人科病棟がつながっていた
夜中じゅう泣いていた入院している子供の声で
うとうとしては起き、朝まで眠れなかった
そしてその日も落ちつかず眠れないまま過ぎ
とうとう緊急帝王切開で夕方次女は産まれた
プシュプシューは帝王切開後の静脈血栓塞栓症予防の機械?に繋がれておりその音だった
その規則的な音につられまた眠っていたのだろう
朝食が運ばれてきて起こされた
でも…たべられない…体を起こせないから
だってお腹切ってるし…
お腹空いてるか?空いてないか?わからないし…
朝食は食べなかった
そんな訳で食べられなかった
そのあと実家に電話して母に来てもらった記憶がある
でも母も当時小学校一年生の長女の世話があったのですぐには来ることができず、昼食ギリギリに来てくれたように記憶している
というか、そのへんはあまり覚えていない…
そのあと午後に担当医が病室に来て
「お母さん、お子さんなんだけれど…
口蓋裂があったの。」
「?? でも見た目は何にも…」
「そうね、お口の外ではなくて、お口の中の上顎が閉じてないみたいなの。でも手術すれば治るから」
やや明るく、淡々と、でも私にしっかり伝えようという感じだった
そこははっきり覚えてる
そう、19年前の今日、まずはそう告げられた
昨日が次女の誕生日、19歳になった