人生を変えた一冊
こんにちわ、りんです。
不妊治療の話題が立て続けになっていたので、本日は話題を変えて私の読んだ本を紹介します。
普段はほぼ、読書をしない私ですが、
そんな読書をしない私が魅了された本がこちら。
元騎手、福永祐一さんの著書になります。
誰もが「天才ジョッキー」と評する父・福永洋一が果たせなかった
日本ダービー制覇、無敗のクラシック三冠。
まさに全盛期のトップジョッキーが突如、調教師に転身――。
その大きな原動力になったものとは?
自身の才能を見極め、己と向き合い続けた男の
「思考」と「決断」の軌跡。
日本の競馬界で活躍する著者が、自らの経験や考え方をもとに「成功を収めるための視点や思考法」について語る一冊です。
私の趣味が競馬なだけあって、騎手の本を読んでみたい!と単なる好奇心から読んだ本になりますが、今の私にはとても影響力のある一冊になりました。
そんな福永さんは現在、元騎手と書きましたが騎手は引退されて調教師としてのセカンドキャリアを歩まれています。
ここからは本の内容に少し触れていきながら、私が魅了されたポイントを紹介します。
(※以下少々ネタバレを含みます)
【俯瞰】とは
「俯瞰」とは、「高所から下方を見渡すこと」および「広い視野を持って(巨視的に)物事を捉えること」の意味で用いられる表現である。
私は最初、きっととても活躍されていて、お父様も騎手だったから
広い視野で物事を見れる力がしっかり備わっているんだなぁ~
と、すごい楽観的な視点で捉えいていたが、全て間違っていました。
天才の息子は天才ではなかった
●騎手を目指すきっかけ
「天才ジョッキー」と評する福永洋一を父に持ちながら、レジェンド武豊に憧れ騎手を目指した福永さん。
当時、競馬には興味を持っておらず、小学生の頃乗馬クラブに通っても1年であっさり辞めてしまった程で、将来騎手になろうなんて気持ちはこれっぽっちもなかったとのこと。
そんな福永さんがジョッキーを目指すと決めたのは、中学生の頃。
何をやっても1番になれず、”1番”への憧れが急激に高まった。
じゃあ、今の自分が1番になれる可能性のあるものとは…?
そう考えた時に最も可能性を感じたのが、父親の職業でもある騎手であったという。
「天才の息子なんだから、自分もその可能性があるかもしれない」
そう信じた期待感は、思いの外脆く崩れていった。
●痛感するセンスの無さ
そんな福永さんは、デビュー2週目からも順調に勝ち星を積み重ね、いきなり開催リーディングを獲ったりと、これだけ聞くと順風満帆のように聞こえた。
しかし現実はそうでなかった。
自分の騎乗をモニターで見直しているうちに気づいたことがあった。
「自分にはセンスがない」
同業者から見ればひと目見てすぐに、バランスや安定感の有無が分かるほどセンスがないことに気づいたと言う。
いつの日からか、先輩からも陰でクスクス笑われるようになる。
そう、天才の息子は天才ではなかった。
執着のなさこそ強みになる
●私と重なる思い
センスがないと福永さん自身が気づいてからは、厳しい現実と向き合いながらも試行錯誤し努力を積んでいたわけだが、そんな彼にも逃げてしまいたいと思ったことがある。
ジョッキーとしての伸びしろを感じなくなり、このまま頑張っても1番にはなれない。もう騎手を辞めて調教師目指そうか…と。
今となってこれらは言い訳であり、つらい現実からの逃避であったと福永さんは語っている。
過去の私にも当てはまる文章であり、読んでいて少しゾッとした。
何の行動も起こさない。
また話が不妊治療に戻ってしまうが、私も1度は仕事を辞めたタイミングで何も行動せず言い訳を正当化して過ごした時期があった。
今となって、あれは逃げだったんだと実感する。
ちゃんと向き合えていなかった。
でも時間はかかったものの、私も試行錯誤を重ね、結果的には現実を受け止めて向き合うことが出来た。
あの時向き合えていなかったら、
今当たり前のように過ごしている現実がなかったのかもしれないと思うと恐ろしい。
福永さんも背筋が凍る思いだと語っていた。
●すべてが人生の選択
その後福永さんは、精神的にも辛く、挫折感まで味わった経験をする。
ただその時、逃げずに行動したことがきっかけで大きく変わることができたという。
まだやっていないこと、自分に足りないものを見出し自分にはないもう一方のスキルの精度を上げようと試みたのだった。
このような状況に陥った時、目を逸らしたり、気づかず通り過ぎたり、気づけても動けなかったり、人それぞれである。
それでも福永さんは、一度ゼロになることを決める。
それは、福永さんの性格でもある「執着の無さ」が関係してくる。
元々固執するのが嫌だという福永さん。
子どもの頃からそうであり、そういう性格だったそうだ。
改めてこの文章を読んで、私は突き動かされたような気がした。
人生とは、選択肢の連続である。
全て決めるのは自分であり、切り開くのも自分である。
だからこそ、何者にもなれる。
今、まさに私はいろんな選択をしてここで生きていて、
納得出来ないと感じたものは、深く考えた末に手放してきた。
自分が信じる道を突き進みたい。
こう強く思えたのも、この言葉があったからだと信じている。
他力を信じる
再スタート
こうして福永さんは自分には足りない技術を磨くために、馬乗りの基礎技術から学ぶことを決めた。
学ぶと決めてからは、自分で厩舎の門を叩き、調教師の元で学ばせて貰っていたそうだが、ここで私は、この本の中で最も惹かれた一文があった。
技術を磨くと決めてから、福永さんは自分の力だけでは伸びしろを増やせない、と感じたそう。
この本を読んでいる時、私の身の周りではとんでもないことが起きていた。正直、この先の人生どう過ごしたらいいか分からなくなるほどの出来事だった。
家族にも相談できない、自分でどうすることもできない。
でも家族を巻き込みたくない。
最悪の結末が頭をよぎることもありましたが、大切な人たちを置いてその選択を実行することはどうしてもできませんでした。
しかし、そこで私は覚悟を決めたのです。
そして最終的に、誰かを頼ることを選びました。
後にこの文章に出会うのですが、この一文を読んだときは
「私、これでよかったんだ。頼って良かったんだ。」と心底安心したのを覚えています。
もちろん福永さんとは状況が全く違いがますが、それでも私が救われた瞬間でした。
●頼ることを肯定された瞬間
少し福永さんの話から逸れるが、私は私生活でさらにこの言葉の意味を理解する機会があった。
私は今、オンラインサロンに入りながら学ばせて貰っていて、近い将来「オンライン秘書」として在宅ワークを確立させたいと思っています。
このことについてはまた別の記事で書こうと思っています…
そのオンラインサロンに入って朝活というイベントに参加した時のことでした。
話題は朝活イベントの次期スタッフ募集について。
その中で、現スタッフさんが朝活スタッフとしての思いを語ってくれました。
活動時期が早朝と聞くと、どうしても寝坊する不安があったり自信がなかったりして、スタッフに立候補するメンバーが少なくなりがちだが、
寝坊しても大丈夫ですよ、他メンバーがカバーできます!と
何の迷いもなく自信をもって言って下さったんです。
そして、
「他力を信じる、これすごくいいことですよ!」と言ってくださいました。
私はその時まで、自分のことは自分で何とかしなくてはならないと思っていました。
もちろん人に頼ることは悪いことだとは思っていない。
けれど、一応自分も人の親でありいい大人である。
親になってからは特に、頼る、頼らないのボーダーラインが曖昧になってきていたような気がしていました。
そんな時に、「他力を信じる」その言葉を聞いて
少し大袈裟かもしれませんが、心の中にあった蕾のような思いが一斉に花開いたような感覚になり、まるで頭の中が一気に明るく華やかになったような気がしました。
それくらいその言葉の影響力は強く、私の心を変えてしまった。
まとめ
一つの正解
この後、本の中では少し競馬の話が続きますが、どの内容に対しても「失敗を俯瞰的に見ることで新たな視点が得られる」という福永さんのメッセージが繰り返されています。
成功するためには競馬だけでなく、日常でも他者の行動や環境の変化を観察する力が必要であり、短期的な成果や失敗にとらわれず、長期的なゴールを意識する。
そして、俯瞰する力はすぐに身につくものではなく、経験を積む中で磨かれる。
この本の中で「俯瞰する力」というのは、自分自身を客観的に見つめる姿勢の大切さを強調していると改めて感じました。
福永さんは、この本のことを備忘録と表現しており、
本を読んでどう思うかは、読み手の皆さんに委ねますと語っている。
なので、ここに記したこと私の感想が、私の中の正解である。
私にとってこの本は、
俯瞰と言う言葉の意味を改めて知ることができ
他力を信じ人の手を借りることの重要性を学び
一歩引いて物事を考えることの大切さと
その先にある新しい道を記してくれた一冊です。
『俯瞰する力』は競馬ファンだけでなく、日常生活や仕事において新しい視点を得たい人、困難な状況を乗り越えるヒントを探している人にもおすすめの一冊です。
福永さん自身のリアルな体験談が、説得力のある形で綴られています。
そして、全体を通して、
「一歩引いて物事を考えることで新しい道が見えてくる」というメッセージが強く伝わってくると思います。
いかがでしたでしょうか。
このように読んだ本のアウトプットは初めてなので上手くまとめられなかったと思いますが、書くことで自分自身の勉強にもなりました。
そして、少しずつでいいので…読書習慣をつけようと思いました。
人生を変えた一冊、なんて言ったら少し大袈裟かもしれませんが、
それくらい影響力のある本に出会えました。
また、そんな本に出会えたら嬉しいです。