肉か、肉以外か。熱中症体験記

梅雨の季節も気がついたら終わり、暑い日が続いてまいりました。

この季節になるとニュースを賑わすのが熱中症。

病院への搬送数や死亡者数など毎日のようにニュースが流れるわけです。

いくら毎年ニュースなどで注意を促しても同じことが起こってしまうのは何故でしょうか。

その前に自分の経験を話しましょう。これは熱中症の予防の仕方ではなくて自分が何故熱中症になってしまったかの話。反面教師にしていただければ幸いです。

思いの外、長文になったのでまとめます

・夏場のBBQで肉を焼くことに必死になると熱中症になる

・熱中症かもと気付いた時には動けなくなる

・友人女性がいなかったら死んでた

・熱中症は他の人が近くにいたら予防できるかもしれない

・誰かと繋がりを常にもとう。リアルで。

・独居の高齢者が近くにいたら気にかけよう

・熱中症の後は、体温調節機能がバグる

・熱中症は精神的トラウマを与えるには十分なアクシデント

・持つべきものはやっぱ友達

以下本文

私が熱中症を経験したのはおよそ8年ほど前。

季節は今のように暑い夏でした。

夏のイベントの代表格と言ったらBBQですよね。その時も友人に誘われて大規模バーベキューを川で行いました。

大規模バーベキューというだけあって総勢100名ほどの参加者がいたことが後になってわかったようです。はっきりいうと大規模な合コンだったのかもしれません。

私は友人1名(女性)と共に、肉(欲)に狙いを定めて参加しました。

BBQの案内状(手書き)には開始時間は10:00〜と記載してあったのでその時間から行くことに。

でも着いてみると会場(川)に鉄板グリルと炭だけ用意してあって参加者はほとんどいない状態。

後にわかったことなんですけどこのBBQはクラブ関係の方が主宰しており、クラブの開場って早いけどピークタイムってだいぶ遅い時間なんですよね。それと一緒です(雑)

健全な私たちは肉を焼くべくグリルに居座り、同じように早いタイミングで来ていた健全な見ず知らずの男の子(女子は誰もいなかった)と肉を焼き始めました。

私は肉を焼くのが好きで、肉の焼ける音を聴きながら絶妙なタイミングでひっくり返し、最高のタイミングで肉を食べるのがたまらなく好きなんですよね。

その時はもちろん集中しますし、没頭という言葉が一番適切だと思います。

そんなことをしながらBBQを楽しんでいたらその時が訪れました。

「...あれ?なんか調子悪いかもしれない?」

最初はこのくらいの感覚だったと思います。このくらいなら構わず肉を焼き続けます。結果これが良くなかった。

「やばい。明らかに体調わるい。これが熱中症か?」

この段階になった時に、はじめてなんとかしないといけないと思い、肉を焼く手を休めました。

「...体を冷やさなければ。」

と頭の中で思っていてももうすでに体がいうことを聞きません。

そういえば100mくらい離れたところにコンビニがあったな、氷をめちゃ買って体を冷やそうと思いましたがそこまで移動することさえままなりません。

コンパを楽しんでいた?(本当に楽しんでいたか記憶が曖昧)な友人女性1名に、

「ちょっとウチ、熱中症かもぉ...ヤバいかもぉ...」と助けを求める事しかできず、かろうじで日陰の土手のあたりまで移動して、行動不能になりました。

その友人女性が機転を聞かせてコンビニで氷と飲み物を購入し、首元、脇、鼠径部を冷却する処置をしていただきました。

この時に自分の状態は記憶は途中途中で途切れていましたが、身体中を冷やしてもらってる時に、

「これで助かったぁ...」

と安堵したのを覚えております。

その後、意識も回復してきて、かろうじで動ける状態になった私は、タクシーをよび冷房ガンガンにしてもらい家になんとか帰ることができました。タクシーの中でも運転手さんに「顔色悪いですよ!このまま救急に行ったほうがいいんじゃないですか!」と何度も言われましたが、「大丈夫です。」の一点張りで横になりたい状態を必死で堪えて、「いや〜。熱中症って怖いですね〜w」なんて話をした記憶がありました。

無事家に着いた後も体を冷却していましたが、その後の体調の悪さは1週間くらい続きました。そしてその日から体温調節の機能がバグったのか、トラウマになって自律神経系の働きがおかしくなったのか、少しの高温環境でもしばらくは軽度の熱中症に悩まされることが多くなりました。

8年経過した今は、徐々にサウナなどもトライしながら高温環境に慣れるトレーニングをしており、その成果として以前より対応できて改善している印象がありますが、精神的なトラウマになるには十分な出来事でした。

あの時、友人女性がいなかったら、きっと「大規模BBQで若者熱中症で1人で死亡」というニュースが京都新聞で記事になったと思います。

その友人女性とは今でも時折連絡をしたりする仲で、命の恩人とはこういう人のことを言うんだなぁと実感しております。

この場をお借りして御礼申し上げます。

ちなみに友人女性はタクシーに乗った自分を見送った後、大規模BBQへと戻っていきました。本当にたくましい。

30分



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