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パネリストたちの自己紹介が素晴らしかった

市民公開シンポジウム当日まであと6日間
本日、市民公開シンポジウム2023のリハーサルを行いました。

パネリストたちの自己紹介が素晴らしかった

専門家パネリスト6名、当事者パネリスト3名、それに座長を引き受けていただく予定の鈴木先生が加わり、計10名がZoom画面上に集まりました。今日はすべてのパネリストにとって初対面であったにもかかわらず、それぞれがとても心のこもった自己紹介をして下さいました。

そこで、各パネリストの自己紹介をまとめてみました(不正確な聴き取りによる記述間違いがあるかもしれませんがご容赦下さい)。

最後に挨拶された小谷先生からの「医療者同士で話し合っていても社会は変わらないので、今回のようなさまざまな専門家の方々と議論できることをとても楽しみにしています」という言葉がとても心に残りました。

大江 朋子先生

私は社会心理学が専門で、これまで「偏見・差別」を専門としてずっと研究して参りました。しかし生活習慣病や糖尿病に対する研究というのはまだまだ少数であることから、今回のシンポジウムでは私自身、皆さんのご発表から勉強させていただくという気持ちで参加させていただきます。

碇 陽子先生

私は文化人類学者として、2年間米国におけるファットアクセプタンス運動の研究をして参りました。彼らは「肥満」という言葉は使わず、Fatという単語を使うのですが、帰国してみて、日本と米国の違いというものを強く感じています。そういった点をお話しさせて頂こうと思います。

齋木 厚人先生

私たちはこれまで30年間、高度難治性肥満症のチーム医療に取り組んできました。たまたま昨年のDM学会総会の肥満治療に関するシンポジウムでの発表が、杉本先生の目にとまって、今回発表させていただく機会を頂きました。私自身、まだスティグマという言葉の意味を正しく理解しているかどうか自信はないのですが、医学以外の専門家の先生方と一緒に登壇させていただくことで多くのことを勉強させていただける機会をいただき、感謝しています。

荒井 裕樹先生

私は日本文学の研究者なのですが、これまで障害者文化やかれらの過激とも言える人権闘争の歴史を研究してきました。障害者運動の研究を通して3つの視点を提供してみたいと思います。

1つめは2つの極(「現実的な視点」と「理念的な視点」)、2つ目は「ことばを作る」という視点。特に社会における「不利な言葉」について考えていることをお話ししたいと思います。3つめの視点は運動の「看板」と「お守り」が必要であったということ。つまり「看板」=みんなを集めるための呼びかけの言葉と「お守り」=運動に携わる個々人が自分を励ますための言葉についてです。社会問題的な視点と自己内省的な視点とがゆったりと混じり合いながら進むことが大切ではないかと考えています。

香川 由美さん

私は30年以上前にT1DMを発症し、仕事をしていない間、患者会や製薬会社など様々な場所で当事者としての体験を語る仕事をしていました。そうした経験からスピーカーズバンクの設立に携わったり、またそうした体験を理論化していく必要性から東京大学大学院医療コミュニケーション分野に特任研究員として所属し、博士論文を執筆する機会にも恵まれました。今回は杉本先生から「当事者に対してスティグマとの向き合い方」そして「当事者として社会に伝えたいこと」という2つのテーマを頂きましたが、20分間という与えられた時間制限の中で、当事者に向けてスティグマとの向き合い方についてお話しできれば・・・と思っています。

酒井 崇明さん

私は9年前にT1DMを発症しました。この病いを発症することで、私の人生は大きく変わりました。病いをもつことできわめて社会的に不当な立場に立たされた体験を経験し、社会的なスティグマと闘う決意で、これまで就職に際しても1型DM当事者であることを前面に出して、現在の仕事に就き、そうした苦しみにある人たちを支援するため、社会福祉士になりました。杉本先生からは名前はイニシャル表記でお願いしますと言われたとき、最初少しホッとしている自分がいました。しかしその後、提案にホッとした気持ちの裏に実は「糖尿病は恥ずべきものという意識があったこと、そうした自分が糖尿病であることを隠したい気持ちを患者自身が感じていることこそが、社会的スティグマを助長しているのではないか」ということに気づき、顔出しで実名で声を上げることが、微力ながらスティグマを社会から取り除くことに繋がるのではないかと考え、我が儘を言って、実名で発表させていただくことになりました。

秋元 健一さん

私は大学生の時にT2DMを発症しました。その後、紆余曲折を経て、杉本先生と出会った訳ですが、その間は血糖管理がうまくいっていない時期も多くありましたが、ここ数年間はうまく管理できています。杉本先生との出会いから現在までの人生を振り返りつつ、DMとうまく付き合えている5年間がそれまでとどう違うのか?について考えつつお話ししてみたいと思います。

小谷 紀子先生

私は28才のとき、長女を出産後に1型DMを発症し、製薬メーカーを辞して、医師の道を選びました。慶応大学にいた頃は研究と臨床で精一杯で、自分自身の血糖管理は思うように行きませんでした。しかし2015年SAPを使えるようになって、ようやく血糖管理が可能となりました。スティグマについてはまだ多くの人がその意味を正しく理解していないように思いますし、外来でもA1cが上がるとすぐに「ごめんなさい」という患者さんもたくさんいます。「ごめんなさい」は要らないから、A1c値など関係なく、自分なりにこの病気と向き合っていくことが大切だということを伝えたと思っています。医療者同士で話し合っていても社会は変わらないので、今回のようなさまざまな専門家の方々と議論できることをとても楽しみにしています。

シンポジウムへの参加申し込みは以下からお申し込み下さい。

https://ssb45.peatix.com/...


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