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店の人には毎日のことでも、わたしにとっては一生に一度なんだよ
もう10年近く前のことなのに、忘れられず、ずーっとぐずぐず燻らせていることがある。
「主役はお前じゃない」
「とっても素敵だよ」
「気にするほどのことじゃない」とか言われるので表立っては言わないけど。
娘7歳、息子5歳の七五三の撮影。
行事には全く協力体制のないオットを説き伏せ、スケジュールを確保し、家族全員で着物を着て写真を撮ろうと、ここらじゃ一番のオシャレ写真スタジオを予約。
着物を予約して、当日の段取りも決定。
せっかくだから、と80過ぎのばーさんも一緒に着物を着て撮影する事にして、着物を選ばせた。
娘、息子は洋装もありで、単独、2人、家族、ばーさん込み、となかなかのボリュームの撮影。
当日はばーさんと私はタクシーで早めにスタジオ入り。
到着したらヘアメイク室は激混みで、ごった返していた。成人式とか結婚写真とか。
しばらく待たされて、呼ばれたのはばーさん。
「わたしが先の方が良いのでは?」ときいたけど、「お母様から」とのこと。
しかししばらく待っても、わたしに声はかからず、ロビーのスタッフに「まだですか?」と聞いても「えーっと、、、」みたいにあやふや。
そのうち、後発のパパと子供たちが到着。
「時間がかかるのでお嬢様からお支度をします。お母様には立ち会っていただきたい」とのことで、立ち合いながら娘のヘアメイク&着付けスタート。
途中で、男性支度ルームからパパと息子の着付けが終わったと報告。
「息子様単独の撮影をはじめますね」とスタッフ。
まてまて、わたしは撮影に立ち会えないのか?
あんなポーズ、こんなポーズと指示できないのか?スタジオ背景もたくさんあるなか選びながらって話だったよね?
廊下では自分カメラで撮影できるとか言われていたし、動画撮影はオッケーだったから楽しみにしていたよ!!
と慌ててパパに電話するわたしに
「俺いるし、ばーさんもいるから」と言うオット
(もちろんばーさんは支度が終わっているらしい)
立ち合いたかった気持ちを押し殺し、しぶしぶ了承。
娘の支度中にスタッフが数名やってきて、ようやくわたしの支度が同時進行でスタート。
ムッとしているわたしに
「今日は混んでるんですぅ〜」と言うスタッフ。
そうこうしているうちに娘の着付けが先に終わり、ワタシ待ちに、、、。
焦る気持ちで着付けのコーナーに行ったら、着物が違う。
私の予約していたウグイス色の着物はばーさんが「私のだ」と主張し着ていったらしい。残っていたのはばーさんが予約した紺の演歌歌手チックな着物。私の着物の方が値段は高く、
ばーさんは「わたしはオマケだから安い着物にするわ」と言って予約したのだ。
せめて他の着物にできないかと聞いたけど「もうお時間がないので、、、」と言われた。撮影スタジオの時間があるというのだ。仕方なく演歌歌手になった。
別フロアのスタジオに到着したら、先発した娘の単独もはじまり、楽しそうに撮影が進んでいた。
私がちょっと文句をいったら
「みんなが楽しく撮影をしているのに水を刺すようなこと言うな」的な事をオットとばーさんに言われた。
私以外はみんなハッピーなんだ。
私が企画して、店決めて、段取りして、家計やりくりして10万も払って、、こんなイヤな思いをするのか。
いまでも、そのスタジオの看板を見るだけで胸がつかえる。
楽しい思い出のはずのアルバムもその記憶が蘇ってしまって素直に楽しめない。
文句言って撮り直せばよかったのに、とか言わるんだけど、スケジュールが取れにくいなか、文句を言われながらまた段取りすることはできなかった。
2度と写真館でなんか撮影するもんか!