【前編】PRONIに転職してからの1年を振り返る〜変化ときっかけ〜
あけまして、おめでとうございます!
プロダクト開発部PRONIアイミツ(IM)開発グループのしもかわです!
1年前、PRONIに入社しました。当時の入社エントリーです!
懐かしいですね!時間が経つのは本当に早いものです。
この1年で一番の大きな出来事はサービス統合ですね!
今までのキャリアで大きなサービスの統合経験がなかったのでとても新鮮でした!
この1年間で得た変化は、技術的な成長だけでなく、自分自身の思考や振る舞いにも大きな影響を与えました!
自身の変化とその過程を振り返ってみた内容を
・【前編】PRONIに転職してからの1年を振り返る〜変化ときっかけ〜
・【後編】PRONIに転職してからの1年を振り返る〜試行錯誤とそこから得た学びとこれからのこと〜
の二部構成で共有しようと思います。
今回は、思考や振る舞いをメインテーマにしており、技術的な成長については最後に少し触れる程度にしています。
同じような状況にいる誰かや、これから入社される方の参考になったら嬉しいです!
また、今後の自分自身の挑戦を支える1つの思考や実践方法として役立てていきたいです!
入社当初の状態
理想と現実のギャップに戸惑い、目標を見失う
入社当初、自分が想像していた「活躍してる自分」と実際の自分との違い、周囲との実力差を痛感し「自分には何もできない」と感じました……。
ある程度開発経験があったがゆえに「ここまでとは……自分はいままでなにをやっていたんだろう……。」とかなりショックを受け、どうありたいのか考える余地などなく、目標を完全に失いました。
弱さを認めることへの恐れ
上記のような状況だったのでこれ以上の精神的ダメージでオーバーキルされないようとするあまり「何もできない自分」を認めることができませんでした。
その結果、周囲に助けを求めることへのハードルを自ら高くしてしまい、必要なサポートをスムーズに得られない状況に陥っていました。
また、これまで以上にコミュニケーションの質や量が求められる環境で、自分の力不足を痛感しました。言葉を選ぶのに時間がかかり、質問を諦めたり、伝え方が不十分で「何が言いたいのかわからない」というフィードバックを受けたり、困惑した表情を向けられることもありました。
こうした経験が重なるうちに、分からないことを質問すること自体が怖くなり、「これ以上できない人だと思われたくない」「周りに迷惑をかけたくない」という思いがますます強くなっていきました。
その結果、一人で抱え込むようになり、空回りするばかりか、最終的には周囲にさらに多くの負担をかけてしまうという悪循環に陥っていました。
目的意識の欠如と浅い思考
思考プロセスが間違っていたことに加え、「How(どうやるか)」にばかり意識が向き、「Why(なぜ)」や「What(何を)」を深く考える余裕を失っていました。
その結果、目的意識が薄いまま作業を進めることになり、表面的な理解にとどまることが多々ありました。このような浅い学びでは、本質的な成長を感じられず、焦りを募らせるばかりでした。
さらに、思考が浅いため自分の意見をまとめるのが難しく、「どうしたい?」と聞かれても答えに詰まることが頻繁にありました。そのたびに、周囲に合わせるだけで終わってしまい、自分の考えを持たないまま作業を進めることに、もどかしさを感じていました。
自分で書いていてとても恥ずかしくなりました(笑)。ですが、これを読んで救われる人も少なからずいるだろうと思い、正直に書きました。
思考はすべての土台となる重要な部分です。ですが、この土台が全くできていなかったことが、自分にとって本当に大変な壁でした(泣)。
現在の自分の状態
自分が「一番下手くそであれ & 初心者であれ」思考になった
悩んでいた時期に同じチームだった shirakawa@PRONI さん と話す機会がありました。
そのとき『情熱プログラマー』の本に書かれている「プログラマーは一番下手くそであれ」という考え方について教えてもらいました。
さっそく本を読み、逆説的な考え方に「なるほど!!これだ!!」と心を動かされたのを覚えています。
「一番下手くそでいる」ということは、「自分よりもレベルの高い集団に身を置いている」という状態 と言えます。
そう考えるといまの状況が思っているよりネガティブでないことに気づきました。
この考えを知ったことでいろいろな変化が生まれました。
• 「新入社員になったつもり」という思考を取り入れるきっかけに
自分が一番下手くそであるという事実を、ある意味で「初心者」として受け入れることができました。
これにより新しい環境でゼロから学ぼうという姿勢になり、分からないことを恥ずかしがらず、素直に学べるようになりました。
• できないことや分からないことを共有するハードルが下がり、相談しやすくなった
チームの中で「これが分かりません、助けてください」と素直に言えるようになり、結果的に課題解決がスムーズになりました。
• 周囲の優秀さを再認識し、「頼らなきゃ損」という思考に
周囲のメンバーのスキルや経験を頼ることは、自分の成長に直結する大きなメリットだと考えるようになりました。このおかげで、助けを求めることへの心理的な抵抗がなくなり、チーム全体で前に進める実感を得られるようになりました。
• 失敗を受け入れやすくなり、挑戦することがしやすくなった
失敗を受け入れやすくなったことで、フィードバックに対する心構えも、「自己否定されている」という感覚から「ありがたいアドバイスをもらえている」という感謝の気持ちに変化しました。
また「失敗しても大丈夫、周囲がサポートしてくれる」と考えられるようになり、一人で抱え込むことが減りました。
すべてにおいてありたい状態から考えるをベースにした思考プロセスになった
いつも的確なアドバイスをくれる yuTakezawa@PRONI さんとの1on1で自分が「Why(なぜ)」や「What(何を)」より「How(どうやるか)」に偏りがちであることを相談しました。
その際に弊社でアジャイルコーチをしてくださっているレッドジャーニー 中村 洋さんの AsIs-ToBeの図 を教えていただいたことが大きな転機となりました。
この考えを知ったことでいろいろな変化が生まれました。
• 目的意識を持った思考、行動の機会が格段に増えた
物事に取り組む際に、「これをした後のありたい状態は何か」という視点を起点に、「なぜこれを行うのか」を考えられるようになったことで、納得感を持って取り組める実感が増えました。
• キャリアの方向性が明確になった
自分がどうありたいのかを再定義するきっかけになりました。くわしくは二部で話します。
• 他の人の行動や言動を見る視点が変わった
他の人の行動や言動を見る視点が変わりました。「この人はどのような状態を目指しているのだろう?」という視点で観察するようになったことで、周囲の行動や意図をより深く理解できるようになり、その解像度が格段に上がりました。
• 優先順位をつけやすくなった
「ありたい状態」に基づいて判断するため、何を優先すべきかが明確になるので優先順位がつけやすくなりました。
チームで取り組むことを前提にした思考になった
「一番できない & 初心者であれ」という考え方から、「困難な課題は周りの力を借りてチームで前進させることが大事だ」と気づき、助けてもらうことの重要性を再認識しました。
この考えを知ったことでいろいろな変化が生まれました。
• チームへの信頼と感謝が深まった
周りの助けがあったからこそ今の自分があると強く実感するようになりました。その気持ちを忘れないよう、感謝の言葉を積極的に伝えるようになり、感謝をシェアする場面も増えました。
• 心理的安全性がアップ
「このチームなら困ったときに助けてもらえる」という安心感が、自分の行動を後押ししてくれました。そのおかげで、難しい課題にも前向きに挑戦できるようになりました。
• チームを軸に考える視点が芽生えた
「このチームで何ができるだろう?」といった視点で考えることが増え、個人よりもチーム全体のベストを意識して行動するようになりました。
• みんなで取り組むことで得られる力を実感
チームメンバーと協力することで、リードタイムが短くなったり、知識を共有できたりと、個人では得られない視点やアイデアを取り入れられることに気づきました。
• 共有が透明性を生む
自分の進捗や課題を積極的に共有することで、他のメンバーにもその姿勢が伝わり、チーム全体の透明性がぐっと高まりました。
技術スキルのアップデート
技術面については、もともとバックエンドの開発経験を積みたいと考えていました。
目論見通りそれを実現できたのは非常に良かったです!
以下、1年前に比べてできるようになったこと
• スクラムイベントの目的と進め方の理解
スプリントプランニングやリファインメントで、目標設定や決定事項を明確にし、意義を持って進められるようになりました。デイリースクラムではスプリントゴールを中心に進捗を確認し、より効果的な運用を意識しています。
• SQLの基礎技術の向上
実装や調査、データ確認の際にSQLを活用できるようになり、データを扱うことへの抵抗が減りました。
• 持続的な開発を意識した設計・実装スキルの向上
Laravelフレームワークを使ったバックエンド開発に取り組み、実装からテストコード作成まで一連のプロセスを実践しました。
特に、「テストしやすい設計」の重要性を学び、設計力を高めることができました。
また、フロントエンドではコンポーネントの適切な粒度やデータ渡しの効率性を意識した実装を行えるようになりました。
• トラブルシューティング能力の向上
ログデータを基に問題の原因を特定し、関連するコードを読み解くスキルを習得しました。
• コミュニケーション力の向上
スムーズなコミュニケーションには一定の型やポイントがあることに気づき、フォーマット化された情報共有や相談・報告を活用するようになりました。
これにより、意思疎通がスムーズになり、コミュニケーションのハードルが大きく下がりました。
まとめ
この1年間を振り返る中で、自分の思考や振る舞いが大きく変化したことを実感しました。この変化は周囲の支えがあったからこそ実現できたものです。
改めて、一緒に働いているメンバーやPRONIの皆さんに、心から感謝しています。
次回の第二部では、この1年間で取り組んだ具体的なアクションや、それに伴う試行錯誤、考えていたこと、そして得られた学びを深掘りします。また、それを基に、これから挑戦したいことについてもお話しする予定です。
引き続き読んでいただけると嬉しいです!