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サイクルロードレースの世界

初めましての方もそうではない方も、こんにちは。
zawa(ザワ)と申します。

自己紹介に書かせて頂きましたが、私はロードバイクとサイクルロードレース(以下ロードレース)が好きで、ロードレースが日本でもメジャーになって欲しい
思っているため、今回のnoteではサイクルロードレースの魅力について自分の言葉で書いていきたいと思います。

4500文字を超えておりますが、最後までお付き合い頂けますと幸いです ^ ^

ロードレースとは

ロードレースとは「舗装された道路上で行われる自転車レース」のことで、本場ヨーロッパを中心に、アメリカや南米、アジアの一部地域等で人気があり、
世界最大のレースであるツールドフランスは、オリンピック、
サッカーワールドカップと並んで世界3大スポーツイベントに数えられています。
※石畳や砂利道などを走ることもありますが、基本は舗装道を走ります。

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毎年7月に行われるツールドフランス。
フランス国内を21日間かけて走るレースで、およそ35億人がテレビで観戦するともいわれ、沿道では1000万人以上の観客が声援を送ります。
ロードレースは知らなくても、ツールドフランスという言葉は聞いたことある!という方もいるはず。

フランス国内を一周するような形でコースが設定されるツールドフランスですが、
その歴史は古く1903年に一回目の大会が開催されています。
その頃の日本は明治時代箱根駅伝が1920年から始まっていることを考えると、すごいですよね ^ ^;

ちなみに、ツールドフランスはステージレースと呼ばれる形態のレースで、
1日ごとに開催されるレース所要時間を累計して最も少なかった選手が
総合優勝者
となります。
※ステージレース以外のレースは別記事で説明しますね!

実はチームスポーツ

ロードレースをマラソンのような個人スポーツと思われている方や、自転車レース=競輪を連想される方が多いと思いますが、ロードレースはチームスポーツです。

いきなりロードレースはチームスポーツです。
と言われてもピンとこないかもしれませんが、大前提としてロードレースは自分たちのチームのジャージを最初にゴールに届けることが目的のスポーツであり、
コースに応じて勝てそうな選手にエースを任せ、その選手を勝たせるために必要なアシスト選手を構成し、参加する敵チームの動向や当日の天候など考慮してシナリオを立ててレースに臨みます。

つまり自分たちのジャージを最初にゴールに届けるために、とても緻密な戦略と駆け引きが存在し、サイクルロードレースの魅力の一つとなっています。


アシストの役割とエースの役割

アシストとエースを担う選手がいて緻密な戦略が必要になると書きましたが、
じゃあアシストとエースってそれぞれ何をするの?という部分を書いていきます。

それぞれの仕事をざっと箇条書きにすると以下のようになります。

■アシストの主な仕事
・エースの風よけ
・"逃げ(エスケープ)"
・"攻撃(アタック)"と"攻撃(アタック)潰し"
・ゴール前のリードアウト
・エースへ機材の提供(エースのバイクに不具合が出た場合)
・補給(食料と飲料)の受け取りと配布

■エースの主な仕事
・1着でゴールラインを通過する

アシストは仕事の種類が多くて大変ですが、きちんと戦略に沿った仕事ができていれば評価され、何位でゴールしてもOKです。
それに対してエースは各チームのエースと競り合って1着でゴールラインを通過することが仕事となるので、シンプルではあるもののプレッシャーがかかるでしょうし、レース中は綿密に体力をマネジメントした上で、ゴール前では勝負強さが問われます。

次はそれぞれの主な仕事とレース全体の流れをもう少し掘り下げたいと思います。

・エースの風よけ
まずエースの風よけについて簡単に説明します。
プロのレースは150〜250kmを4〜6時間ほどで走りきることが多いため、
平均速度は40km/hを超えます。
平均40km/hで走る選手達は空気抵抗で体力を奪われることになるので、
アシストはエースの前方を走って風よけとなり、エースの体力が消耗しないようにします。

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上の写真は前方二人がアシストとして風よけになり、エースが後方で体力を温存している状態です。

・"逃げ(エスケープ)"
ロードレースは空気抵抗を減らすために集団を作るのが基本の戦略となるため、
敵味方関係なく入り混じって集団を形成しますが、ここで問題になるのが空気抵抗の大きい先頭付近を走りたくないということです。

では集団の先頭に立たないようにするためにはどうすれば良いの?という話になるのですが、そのときに行われるのが逃げになります。
逃げとは、選手の大部分で構成される集団から抜け出しゴールへ先着することを目標に走る行為です。

空気抵抗の話をしたばかりなので一見無意味な行為に見えますが、仮に自分のチームメイトが逃げている場合、チームメイトがそのままゴールしてくれても良いため、原則として逃げを追う立場にある集団の先頭を走らなくて良くなって体力を温存できますし、集団に残っているエースにトラブルが発生した場合のリスクマネジメントにもなります。

【紳士協定】
"原則として"と書いたのは、ロードレースはもともと貴族階級のスポーツであったっため、騎士道精神に基づいた紳士協定と呼ばれるルールブックには載っていない暗黙のルールがあります。
例えばずっと集団の中で体力を温存してゴールだけ掻っさらうといった、
何もリスクを取らずに汚い行為で勝とうとする選手は容認されません(潰される)し、そういった行為を何度も行うと、選手だけでなく観客からもバッシングを受け、最悪ロードレース界から追放されることになりかねません。

紳士協定についてはまた別の機会に紹介したいと思います。

プロのレースではまず逃げたい選手たちが集団から飛び出し、それを集団が追いかけて潰すということを繰り返し、逃しても問題ないと判断されたタイミングで集団は追いかけるのをやめて落ち着きます。
※逆に言えば逃げるのが得意な選手が複数名入った逃げは容認されにくくなります。

逃げた選手が勝つ確率は非常に低いのですが、誰も追わなければ逃げた選手が勝ってしまうため、集団はタイミングを見計らって追い始めます。

【参考図書】エスケープ
2014年の全日本選手権ロードレースを描いたスポーツノンフィクションです。
ロードレースの魅力がわかりやすく描かれており、おすすめです。


・"攻撃(アタック)"と"攻撃(アタック)潰し"
アタックといっても直接攻撃を加えるわけではなく、前述した"逃げ"が発生する前の一部の選手が集団から飛び出す行為がアタックに当たります。

ではなぜアタックと言われるかですが、逃げようとする選手が有力であればあるほど行かせたくないので、アシストが追いかけて逃げた選手の前をおさえてスピードをコントロールしつつ集団へ戻そうとします。

つまり逃げようとアタックする選手を追いかけるたびにダッシュする(潰す)ため、アタックする選手ももちろん消耗しますが、アタック潰しのために追いかける選手のほうも消耗します。
これを繰り返すことで敵チームのアシストの体力を削ったり、アタックに反応する選手を見て戦略を練り直したりもします。

【参考図書】アタック
こちらは2015年の全日本選手権ロードレースを描いたスポーツノンフィクションです。前作からつながっているため、エスケープを読んで面白かったという方は是非こちらも読んでみてください!


・ゴール前のリードアウト
そんなアシスト選手のサポートを受けて体力を温存したエースたちは、最後にゴールを獲りに行くのですが、ゴールが平坦でのスプリントになる場合はアシストがエースの前に数人陣取り、全力で漕いでリードアウト→全力で漕いでリードアウトを繰り返し、ここぞというタイミングでエースへ託します。

最後を託されたエース達はエースとしての役割を果たすためにゴールめがけて全力疾走し、そのレースの勝者が決まります。
※トッププロのゴール前スプリントは80km/hを超えるそうです ^ ^;


優勝以外の賞

ロードレースは基本的に1位と敗者と言われる事があるのですが、
レースによっては以下のような特別賞が設けられていることがあります。

・山岳賞
レース中にある登りの頂上にポイントが付いており、そのポイントを最も多く獲得した選手に送られる賞です。
ポイントはその登りの難易度(主に標高差で決まります)によって決められており、通過した順にポイントが獲得できます。
(難易度はレースを運営する団体などによって決め方に違いがあるようです。)

・スプリント賞
こちらは山岳賞とは真逆でレース中にある平坦な道にスプリントポイントがついたラインを設け、そこを通過した順にポイントが獲得でき、そのポイントを最も多く獲得した選手に送られる賞です。

山岳賞やスプリント賞があることでレースが活性化し、観戦している側も楽しみが増えます。

・敢闘賞
レースの序盤から単独で長距離を走破したり、何度も全力疾走してレース全体を動かすなど、果敢に攻めた選手に送られる賞です。
必ず出る賞ではないのですが、こういった賞もあります。

山岳賞やスプリント賞の話をするためには"選手の脚質"の話もしないといけないのですが、かなりの長文になってきたため別の機会に紹介したいと思います。


生観戦

ロードレースは他のスタジアムを使ったスポーツとは違い一般の道路を封鎖して行われるため、現地に行けば基本的に無料で観戦することができます。
(有料席もあります。)
また、峠道などで観戦が可能なレースであれば歩道や柵が無く、選手の大集団が間近を通るため、とても見応えがあります。

生観戦の唯一の難点としては、選手の移動速度が平均速度40km/hほどとなるため、一瞬で目の前を通過してしまうことです。

なので、選手をじっくり見ることができる登りや、最後のスプリントを観ることができるゴール前で観戦するのが個人的にはオススメです。
(ゴール前はモニターが設置されていたり解説されていることがあるので、
レース全体を把握しながら観戦できます。)

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栃木県宇都宮市の郊外で毎年行われるジャパンカップサイクルロードレース。
世界最高峰のチームが参戦するレースとしてファンの中では絶大な人気を誇り、年々観客動員数を増やしています。
周回コースで行われるレースとなるため、何度も選手たちを観ることができます。


最後に

長々と自分の考えるサイクルロードレースの魅力について書いてみましたが、
いかがでしたでしょうか。
正直自分の文章力と知識の無さで上手く魅力が伝わっていないかもしれませんが、
少しでも興味が湧いた方が入れば嬉しいです。
(まだ書けていないことが沢山ありますが、今回はここまでにします ^ ^; )

また、本記事に関する感想や、こんな内容の記事を書いて欲しいといった要望、
スポーツサイクリングに関する質問も受け付けますので気兼ねなく連絡いただければと思います。(答えられる範囲で答えていきます!!)

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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ザワ
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