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めーとるさんの日記(2:アンパンマンのマーチが刺さったアラサー)

Replay

相変わらず、青みがかった平凡な毎日を送る今。
気づけば2025年も1か月経ち、2月になっていた。

付かず離れずで使っているSNSを眺めていると、
Apple MusicのReplayが流れてきた。

音楽に日々の感情を溶かしている身としては、
この機能は人生の振り返りとも言える。
1月はあんまり曲聴かなかったかもな、
などと思いながらも確認してみると…


1曲ずつ長文をかけてしまうぐらいなのだけど、
なんとも異色に思える1曲がある。



やーーーーーーーーーーーーー
めちゃくちゃ刺さったんですよね…。

1月最初の出勤後に行った飲み会で、
同世代の人たちとこの曲のことをああだこうだ話し
アラサーにも刺さりますね、、なんて言ったのがきっかけ。

とってもいとおしくて好きな曲だなと思ったので、
今の自分がこの曲に思うことを書いてみたい。

(歌詞はApple Musicから引用しています。)


「そうだ」

そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも

「そうだ!」ってあんまり日常では使わないけど、
考えあぐねて答えにたどりついたような、
過去から今に何か繋がったときに使う気がする。

胸の傷というのも、きっと物理的な傷ではなくて
主人公は過去の出来事に痛みを感じているのかな、
それでも「生きる」ことに
希望を見出そうとしているのかな、と
主人公の過去に考えが巡ります。

(はい、この調子で過剰に解釈していきます。)


なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!

生まれた理由、生きる道のりを正面から問われる。
改めて言われてみると難しいし答えがないかも、
生まれたこと自体には自分の意志なんて
なかったと思うし、などと考えつつも
主人公は「答えられないのは嫌だ」と
力強く言うのです。

全ての出来事にわかりやすく認識できる目的などない気がするし、そう思った方が気楽なのだけど、
出来事を考えすぎる主人公に、
自分自身の「考えすぎの毒」を溶かして、
自分なりに考えることを許したくなります。

答えは「今」

今を生きる ことで
熱いこころ 燃える
だから君はいくんだ
ほほえんで

生きるってなんだ…難しいな…と考えていると、
ひとつの答えが示されます。
とにかく大切なのは「今」。
考えすぎ(=「過去」が生み出した思考から「過去・今・未来」についての答えのようなものを過剰に見出そうとする)の自分にとっては、
ここが一番刺さりました。

とにかく今を生きて、
心を今に置いて火をつけ燃やしていく。
当たり前かもしれないけど、時折はぐれて忘れてしまうな。

そうだ うれしいんだ生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため

おーーっとここにきてAメロの伏線回収だ!!!!

主人公は「生きる」ことを考えて続けたから
「そうだ」と気づけるんだろうなあ。

過去の出来事が今に痛みをもたらしたとしても、
何より「夢を守る」という大きな目標のために
今を生きてねという主人公への言葉、
自分事のように刺さります。
(夢のある仕事とは思えない今の自分にとっては、
 「夢を守る」ということは、社会の一員としての
 「役割を担う」ことに置き換えています。)

「おわる」までには

なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!

幼少期の記憶がよみがえるフレーズです。
今更だけど、1番はカットされていたんだなあ。

幸せや喜びの源を知りたい、とまた考える主人公。
「おわる」という言葉遣い、
深く考えてこなかったけど
命の終わり=死ということでしょう。

残酷さも含む「おわり」という概念と言葉、
小さな子ども向けの曲でも
包み隠していなかったんだな。好きだな。

幸せを感じるとき、その幸せに包まれ溺れたくなり
それ自体の源については深く考えない気がする。

自分自身のそれは死ぬまでに見つかるのかな、
あんまり答えは浮かばないな、と思考を辿りつつ
主人公の「わからないのはいやだ」と言う力強さに触れて勇気をもらうのです。

忘れないで 夢を
こぼさないで 涙
だから 君は 飛ぶんだ
どこまでも

「だから」でつながれる
前後の意味合いが味わい深い。

どこまでも飛ぶ(=今を生きる理由)は
夢(=未来への(時にあてなく投げる)願い)も
涙(=過去の出来事からあふれ出す感情)も
抱えて大切にするためだ、
ということのように思えます。

幸せや喜びを噛みしめながら
「今」を生きる大切さを想います。

そうだ おそれないで
みんなのために
愛と勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ!みんなの夢 まもるため

「愛と勇気だけがともだち」という言葉、
幼少期から深い意味も考えずに
結構からかわれてきた歌詞のようにも思います。

でも、その言葉を改めて咀嚼すると、
「今」を生きるためには、
どんなことを差し置いても、あなたの内側にある
愛と勇気を携えることを忘れないでね、と
強く優しく触れているように思えます。
刺さるなあ。内側、大切にできてるかな。

今は過去になり命は消える、だから

時は はやく すぎる
光る星は 消える
だから 君は いくんだ
ほほえんで

ここでも、「だから」で繋いでいく
味わいを感じます。

例外なく、時は過ぎ今や未来が過去となり
例外なく、光る星(きっと命そのもの)は消える。

それが分かっているから、「だから」
せめて今だけでも笑顔でいよう、
今を大切にしよう。

諸行無常を悟りながら、
今に思いを馳せるような強さを感じます。

そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ どんな敵が あいてでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ!みんなの夢 まもるため

そして最後にも、「そうだ」と気づきます。
夢を守るため今を生きることが大切なのです。

2度「胸の傷がいたんでも」と言葉にした部分は
最後に「どんな敵があいてでも」と変えます。

目に見える敵(バイキンマン的な存在)だけでなく、
内側にある「胸の傷」も時に「敵」となるけれど
それでも今を生きるんだ、
そんな切なさと強さを感じます。

正解はわからない

アンパンマンを見たのは相当前で、
正直設定もあやふや。

やなせたかしさんの情報も断片的で、
ここまで書いた自分なりの読み取り方は
全く見当はずれかもしれません。

でも、きっと「今を生きる」大切さを
歌う曲なんだろうな、と心がはぐれがちな
自分にはとても刺さるのでした。

改めてちょっと調べてみたら、星野源さんや
オードリー若林正恭さんにも刺さってたみたい。
(そういえば若林さん、東京ドーム前にそんな話しをされてましたね。今を考えていたのかな。)

ちなみに、星野源さんのエッセイ集
「いのちの車窓から2」で
いちばん好きだったのも「今を生きる」という章。

この曲のメッセージとはまた違うけれど、
今の自分には、今を大切にしたいという
願いが強いのかもしれないとぼんやり考えました。



…noteを書きつつ眺めていたSNSで
アンパンマンの原点を描く
新作映画公開との知らせが。

気になってきたな……………。


おわり。