3週目:品川セカンドの話
品川CC横浜には、槙野監督率いるトップチームの他に、セカンドチームもありますが、今回はセカンドの話でも。
雑草軍団
トップチームの選手のように、元Jリーガーや、JFL、大学リーグ(トップカテゴリー)で活躍していた選手は少ないというか、ほとんどいない。どちらかと言えば「無名の雑草」が集まったチームだが、中には体育会サッカー部ではなく品川を選んでプレーする大学生や、アジアや東欧、豪州などを渡り歩く中で縁あって加入した選手など、意外と顔ぶれは多彩だったりもする。
さて今のチームの話だが、カテゴリー的には神奈川県社会人リーグ2部に所属している。2022年1月の昇格決定戦を勝ち抜き、一度はトップチームと同じ神奈川県1部まで登り詰めたが、同年4月から始まった2022年シーズンでは不振が続き1年で2部に逆戻り。そんな中で2023年は槙野智章氏をセカンドチーム監督に招き1部復帰を目指したが、2位で終わり昇格は逃していた。
目標であった1部昇格(復帰)を達成することは出来なかったが、監督が目指す攻撃的なサッカー、常にポジティブなマインドを植え付けられたチームは本当に変わった。1年前、負けが続き降格という現実が目の前に迫っていたあの時は、誰もが不平不満ばかりだったのだが、それがここまで変わるんだ!と、身近で見続けてきた自分としてもそれは嬉しいことだった。
少し話は遡るが、2023年2月、セカンドチームにとっていろいろあった時期でもあり、以前トップチームでも活躍した「ベテラン組」な選手が退団しただけではなく、数名の選手が別のクラブに移籍することとなり、「今年はどうなるんだろ?」と思っていた。そんな中での槙野監督就任からチームの空気が変わり、3月に行われたセレクションで自分の目で選んだ選手をいきなり起用するなど周囲を驚かせたが、結果的にその選んだ選手が2023年のチームの主力にまで成長したのだから、指導力だけではなく、指導者としての「見る目」も大したものだ!ホント感心した。
勝負の年
さて槙野マジックで変わったセカンドチームだが、その真価を問われるのはやはり今年だと思う。
今年はトップチームの監督となったため、もうセカンドの試合に槙野さんの姿はない。そして正直に書きますが、今年最初のTRMの内容はお世辞でも良い出来ではなく、槙野体制を支えた西田コーチからも「このままで(試合を)やったら間違いなくONODERAに負けるよ」と厳しい口調で試合を振り返ったが、それに対しては自分も同感である。確かにシーズン開始からまだ2週間しか経過しておらず、コンディション的にも「まだまだ」という部分もあるが、初戦で不甲斐ない試合をしてしまえば「去年は槙野がいたからでしょ?」と言われてしまうものである。
ここまでチームを成長させてくれた槙野さんのためにも、そして何より「自分たちのため」にも良い試合をしてほしいし、人の心に響く試合をする義務があると思うのよ、品川CCのエンブレムを身につけてピッチに立っているかぎりは。試合の結果は時の運でもあるのでなんとも言えないが、勝ち負けを超えた「心に残る試合をする」というのはいつも胸の内に秘めてほしいものだし、良い試合ではなくセカンドらしく泥臭く相手に食らい付いていく試合をしてほしいところ。
槙野さんが植え付けた攻撃的サッカーは確かに面白いが、それが簡単に通用する相手ではないのがONODERAさんだし、このチームは間違いなく強い。だからこそ、2年前の1部昇格戦を知るケースケなどの年長者が声を出してチームを盛り上げてほしいし、あの時の体験を伝えてほしい。
可能性は無限大。
そうだよね?GM?(笑)
そしてセカンドチームの今季初戦(神奈川県社会人サッカー選手権1回戦)ですが、28日(日)保土ヶ谷サッカー場(11時キックオフ)となっており、相手は2部Aブロックで優勝を果たしたONODERA FC。リーグ戦の「リベンジマッチ」となるこの試合、是非とも見にきてくれればと思います!!