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GDPを知ろう①【名目GDPと実質GDP】
皆さんこんにちわ!まっきーです。今回も、経済について勉強していきましょう!
今回は基本中の基本と思われる「GDP」について勉強します。
一部、専門的な内容も含みますが、覚えているとかなり役立つし、知的でカッコイイと思いますので、是非勉強していきましょう!
GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)
日本語では「国内総生産」と言います。でも、この言葉ではピンと来ない方も多いと思うので、もっと砕けた言い方をすると「日本国内で買われたモノやサービスの総量(合計金額)」と思ってください。
なので、金額が大きければ大きいほど、その国内で消費されるモノやサービスが多い事になり、国民が経済的に豊である、という指標になります。
つまり、この名目GPDが多い国ほど、経済が発展している国と言えます。
2020年度で212か国中の上位5つの国は以下の通り。カッコ内は名目GDPの金額です。※「名目GDP」については、後ほど解説します。
1位 アメリカ合衆国(2232兆円)人口:335,624,927人
2位 中国(1527兆円)人口:1,408,345,729人
3位 日本(541兆円)人口:124,271,318人
4位 ドイツ(398兆円)人口:83,517,000人
5位 インド(320兆円)人口:1,402,862,229人
アメリカと中国が頭一つ抜けている感じ。日本は長らく世界第2位だったが現在は3位。
もちろん中国の台頭もあるが、そもそも日本は20年以上名目GDPが殆ど増えていないのも原因の一つです。
国民一人当たりの名目GDP
さて、次は「国民一人当たりの名目GDP」を見ていきます。当たり前ですが、国によって人口は違いますね。
上記のように、中国とインドは桁違いに人口が多い(14億人超えてます)。そのため、名目GDPを人口で割ると、かなり順位が変わります。名目GDP上の5か国の順位は以下の通り。
アメリカ合衆国:7位
ドイツ:18位
日本:25位
中国:69位
インド:146位
やはり特に人口が多い中国やインドは、人口で割ると極端に順位を落とします。
こう見ると、やはりアメリカ、ドイツ、日本の3か国は、国民が比較的安定した経済状況にあると言えます。ちなみに1位は「ルクセンブルク」、2位は「スイス」です。
ちなみに、1988年頃まで日本は名目GDPと国民一人当たりの名目GDP、どちらも世界2位だったんですね!
これはかなり凄い事です。ところが・・・長引くデフレ不況により25位まで落ちているのです。何という悲しい状況なのでしょう。
さて、先ほどからずっと「名目GDP」と記載していましたが、「名目」ってなんだそれ?って思われますよね。
実はGDPには二つ数値の見方があります。それが「名目GDP」と「実質GDP」。
この二つの違いを簡単にざっくり説明しますね。これ、ちょっと難しいのですが、しっかり理解しましょう。
名目GDP は実際の数値、実質GDPは「物価の変動を排除したGDP」
ずはり数値の通りそのままの金額のこと。額面通り。「いや、それ以外に何かあるのかよ?」と思われますよね。
あるんですね、ハイ。それが次の「実質GDP」です。実質GDPは「物価の変動を排除したGDP」です。
なんでそんな事する必要があるの?って思いますよね。
ここは説明が難しいので簡単に言うと「物価の変動が加味されたGDPだと、正しいGDPの変動が把握できない」からです。
例えば10%のインフレが起きると、名目GDPも10%増えます。
これだと実際に生産されたモノやサービス量が増えていないのに、事実上は名目GDPが増える事になります。
そこで物価の変動分を排除し、実際のモノやサービス量の増減を分かるようにしたのが「実質GDP」なのです。
なんだか難しいですね・・・。身近なもので例えてみましょう。
牛丼で例える「牛丼GDP」
牛丼で例えてみます。牛丼が1杯500円とします。1日100杯売れてました。なので、1日の売り上げは50,000円。
しかし、デフレの影響で1日80杯しか売れなくなりました。そうすると、売り上げが40,000円に減りますね。(便宜上これを①とします)。
では、思い切って牛丼を1杯400円にしました。すると、以前と同じ100杯売れるようになりました。
しかし値下げしたため、売り上げは40,000円ですね。こちらは100杯で売り上げが40,000円(これが②)。さて、この①と②、金額的には同じですが、本当に全く同じ状況でしょうか?
売上げは同じですが、牛丼20杯分の差があるので、もちろん違います。
売り上げ金額は同じ(つまり名目GDPは同じ)でも、②は①に比べて20杯分牛丼を多く作っている分、サービスの総量は増えてますよね?
なのでそれを加味しないと、①と②の違いが金額だけでは分からなくなってしまう。
だから、②の数値に牛丼20杯分のサービス量を加味して、違いが分かるようにしたのが実質GDPです。
上記のケースでは、名目GDPが増えていても、実質GDPでは全くGDPが増えてない、という事になります。
デフレ下では名目GDPが伸びない
日本のように「デフレ(物価が下がる状態)の経済状況では「実質GDP」は増えているのに「名目GDP」は伸びません。
つまり「モノやサービスの供給量は増えている」のに「デフレで価格が下落したため売上が伸びない」という状況に陥っています。
それを簡単に例えた(つもり)なのが先ほどの牛丼GDPです。
これは由々しき事態なのですが、これまでの説明の通り日本政府の無策・失策により20数年前から日本では「名目GDPが殆ど増えない」状態が延々と続いているわけですね。
GDPさんのもう一つの顔
ここまでついて来れている方いらっしゃいますかね・・・。この辺りから難しくなってきましたね。
実は、GDPにはもう一つの側面があります。それが「三面等価の原則」です。
これも、学校で習った記憶がある方が多いのではないかと思うのですが、さすがにこのまま説明を続けるのは長くなってしまうため、「三面等価の原則」については次回、詳しく説明していきたいと思います!
最後までお読み頂いて感謝です!少しでも日本経済に興味を持っていただけたら本当に嬉しいです!
もし良かったら、次回も一緒に勉強していきましょう!よろしくお願いいたします<(_ _)>