ラスアスはなぜ評価されたのか?
こんにちわ!まっきーです。今さらですが『The Last Of Us』が何故にこんなに評価されるゲームであるか、という視点で改めて深堀をしていきたいと思います!もしよろしかったら読んでみてください!
【一般的な評価】
『The Last Of Us』については2013年にPS3で発売され、当時メタスコアでも95点とかなりのハイスコアでした。また、発売前のファミ通の評価では、40点満点中の38点でした。
また、2014年1月13日時点では、200以上ものメディアでゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)を獲得し、全世界累計販売本数は600万本を突破しています。
日本では2013年6月17日~23日の週間販売ランキングで11.7万本の売り上げを記録し1位となっています。しかし本作についてはむしろ日本よりも世界で評価されているゲームという気がします。
【ラスアスが優れている点】
簡単に言うと「ストーリーが良い」と表現されますが、ラスアスは単にストーリーが良いから評価されたゲームではないと考えています。個人の感想としては、以下の点が挙げられます。
◇ストーリーに目新しさは無いが、登場人物の造形や描写が実際のドラマや映画さながらで非常にリアルに描かれている。
◇ゲームプレイがストーリや世界感と上手く融合しており、他のゲームにはない独特の没入感がある。
◇感染者や世界感の作り込みが素晴らしく、ストーリに深味を持たせている。
ポイントを解説していきますね。
【キャラクターの演技が素晴らしい】
ラスアスの根幹を成す部分であり、他のゲームと比べても特に突出している部分ですね。このゲームではキャラクターの表情が非常に繊細に描かれています。表情で演技しているんですよね。そんなゲームは今まで無かったと思う。
私が特に好きなのは、テスが自分を置いて逃げるよう、ジョエルに伝えるシーン。強がっていた表情が少しずつ変化し、最後は悲しそうな表情になる。まさに表情だけで演技している。
もちろんこれは一例で、本編ではすべてのキャラクターがまるで生きているかのように演技しています。もちろん、日本語吹き替え陣の素晴らしい演技がそれを後押しているのは言うまでもありません。だから感情移入しやすいのだと思います。
特に主人公ジョエルやエリーに心を寄せ感情移入できるかどうかで、このゲームへの評価はかなり変わってきます。彼らはどのような人間で終末世界をどう生き抜き、どのような選択をしていくのか。プレイヤーとしてその先を見ずにいられなくなる。このゲームにはそんな魅力があるように思います。
【キャラクターの造形が秀逸】
このゲームの主人公のジョエルとエリ―。この二人のキャラクター造形がとにかく見事。以下に簡単に紹介します。
ジョエルはパンデミック発生時に最愛の娘サラを亡くし、以来心を閉ざして生きている中年男性。20年近くパンデミック後の世界を生き抜いてはいるが、他人とは距離を置いて生きているように見える。本人が意識しているか分からないが「心を閉ざしてしまった男」なんですね。
一方、パンデミック後の世界に生まれ、この世界ゆえに親の愛を知らずに生きてきたエリー。エリーは裏表がなく、感情的な性格で直情タイプの女の子。彼女の真っ直ぐな生き方は、少しずつジョエルに影響を与えます。
始めは反発し合う2人が、ぎこちなくも少しずつ相手を信頼し、やがて強い絆で結ばれていく過程は他のゲームでは絶対に表現できないと個人的には思うところ。
【なぜ感情を揺さぶられるのか】
このゲームが他のゲームと明らかに異なるのは、キャラクターの心情の変化がゲームプレイとよく調和している点。プレイヤーはゲームを進めていく中で、少しづつ変化していく2人の心情をごく自然に追体験していきます。
その過程の描き方がとても秀逸。私が特に好きなシーンは、ジョエルがエリーを弟のトミーへ任せようとし、エリーが脱走するシーン。
ジョエルを信頼していたエリーは裏切られたと感じ、ジョエルは「エリーの安全を考えトミーに任せた」つもりだった。しかし、エリーに真っすぐな感情をぶつけられ、本当は自分自身が「エリーを失う事が怖くなって逃げた」ことに気付かされる。これは「娘の死」というトラウマとの対峙なんですね。
エリーの気持ちを受け取り、やがてジョエルは「最後までエリーを守る」ことを誓う。20年もの間ずっと心を閉ざし生きてきた男が、エリーに出会うことで再び生きる意味を見出した、素晴らしいシーンでした。
こいうったシーンが本作には随所にある。だから強く感情を揺さぶられるんですね。こんなゲーム他にありますかね?
【リアルで残酷な世界感がマッチしている】
このゲームの世界感は、実際のアメリカをベースにしながらも、終末世界をしっかりと描き切っており「ゲームっぽさ」があまりないんですよね。"リアルで残酷な世界"を見事に表現しているゲームと言えます。
このゲームのキモは”ジョエルとエリ―の物語”だと思いますが、その物語を際立たせているのは、間違いなくこの世界感だと思います。いつ命を落としてもおかしくない、このリアルで残酷な世界が前提にあるからこそ、2人の物語に深味が増し、唯一無二のゲームにしているように思います。
まとめ
『The Last Of Us』は、現時点でのゲームにおいて、未だに最高峰のゲーム体験が出来る非常に優れた作品だと思います。そして、その系譜は続編の『The Last Of Us PARTⅡ』に引き継がれています。
しかし『The Last Of Us PARTⅡ』では、より”テーマがより重くなった”ことや”重要人物の死”により賛否を呼んでいましたね。『The Last Of Us PARTⅡ』については、全てのプレイが全て終わった段階で、改めてレビューをして行きたいと思います。
最後までお読み頂いてありがとうございました<(_ _)>
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