![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83482554/rectangle_large_type_2_2e185b59d7a539eaba2f7031c3a10add.jpeg?width=1200)
Photo by
yyyy_note_yyyy
幸せだったとき 女風セラピストのプライベート
久しぶりに再会した日から
気まぐれで連絡が来るようになった
日を追うごとに連絡の間隔は短くなっていき
なんだか普通のカップルみたいだった
世界的に流行した感染ものの影響で
セラピスト業を休んでいた彼が
そろそろ復活する少し前に会ったとき感じたこと
もしかしたら本当に私のことを好きなのかもしれない
再会から半年後
彼は仕事の合間に私に会いに来るようになっていた
たとえ次の予約が今いる場所に近くても
少しの時間があれば
私の仕事場まで足をのばして会いに来てくれた
仕事場の近くにあるお気に入りのカフェでランチしたり
彼の足をマッサージしたり
幸せな時間が増えていった
私の誕生日には
おめでとうの言葉と共に
これからも毎年ずっとおめでとうって言わせてね
嬉しいメッセージもくれた
私はその文字をそのまま信じた
彼が私に
頻繁に会いに来たり
電話をくれたりしていた時期は
もしかしたら仕事で何か考えていてツラいときだったのかもしれない
彼との時間を重ねるごとに
私たちの関係は何なのか疑問が出てきて
10月の終わりの日、彼に聞いてみた
私たち付き合ってるの?
答えは
付き合ってない。
ショックだった
彼女になりたいとか
そんなんじゃなかったけど
ショックだった
彼を諦めなくちゃいけない
そう思った
彼なりの理由があるけど
この関係に私のほしい幸せはないから
その日から彼と会う時間が空いてしまった
けど
彼からは
俺のこと嫌いにならないでくださいって
毎日連絡がきた
そんな簡単に嫌いなんてなれない
嫌いになれたらどんなにラクだろうか
久しぶりにやっと会えた日
彼から
あのね、あのね、
俺の中でcotoの存在がすごく大きくて
会えないから嫌われたらどうしようって
ものすごく不安だった
そう言われて
私は彼を守りたいって気持ちになった
私のほしい幸せはないけど
彼が安心できるようにしたい
とにかく何でもしてあげたかった
彼が私を必要としてくれるかぎり
ずっと一緒にいたかった