イノセントミーム 歌詞カード
2024/3/24に1stアルバムである「イノセントミーム」の配信が開始されました.
現在では音源のデジタル化がますます盛んになってきており,特に僕のような無名の個人が音源を発表する場合,物理CDを用意せずに配信のみという形をとることも多くなってきていることと思われます.その流れについてどうこう言うつもりも特にないのですが,一応CDを聴いて育ってきた人間ではあるので,歌詞カードというものに対する憧れは少なからずありはするのです.配信したアルバムに歌詞カードをつけたい!!!
そこで!noteの記事を歌詞カードの代わりにするという手段をとることにしました!斬新!ということでこの記事ではまず歌詞カード代わりの画像をペタペタした後で,拙作「イノセントミーム」のセルフライナーノーツを書いていこうと思います.
本当はディスクのデザインとかも考えるべきなのでしょうが流石に虚しくなりそうなのでやめておきます.
1stアルバム イノセントミーム セルフライナーノーツ
まずは聴いてくださりありがとうございます.
初めてギターを握った中学生の頃からずっと漠然と持っていた「アルバム作ってみてえな〜」という夢がようやく叶いました.
それまでもしゅくしゅくと曲めいたものを作ってはいたものの,大学1年生の夏にSoundQuestに出会い,本格的に音楽の勉強を始めました.そしてこのアルバムを完成させたのが4年生の終わり.つまりこのアルバムは大学生活の集大成であり研究発表であり卒業制作であるとも言えるのです.まあこの後大学院に進学するので研究及び制作は続くんですけどもね.
音楽の勉強をしながら「こういうことをしたら面白いんじゃね?」というアイデアを詰め込んだり「このテクニックを使ってみたい!」という成長を意識したりして,いろいろな曲を聴いて生まれた「こんな曲を自分も作りたい!」という気持ちを形にしたようなアルバムになりました.詳しいことは拙note(https://note.com/m_r_citron/n/nfe5c7bb5fe27)をみてくださいという感じなんですが,本当にアルバムみたいな,その時繰り返し聴いていた音楽(Mr.Children, いよわ, 東京事変, PSYQUI, xxxx, スピッツなどなど)の影響とその時強く思っていたことがアーカイブ化されているようなものになっています.
アルバムタイトルをつけるにあたってまず意識したことが,いわゆるインターネットミームやミーム汚染という語と,収録曲がどれも誰かの曲の模倣(原義ミームを参照)ばかりということでした.それに対して,ミームという語に「汚れていない」と「罪のない」という意味を持つイノセントを当てることを思いついたのは,純粋なラブとリスペクトが伴っていれば模倣でも悪いことではないという考えや,大学生活≒モラトリアムとかいう通説や1stアルバムということから連想した無罪モラトリアム,あるいはやさしいせかいで歌詞をパクっ...引用したinnocent worldというタイトルの存在があると思います.colorless green ideasとやさしいせかいの歌詞を考えても,イノセントなミームというのはアルバムにとってなかなかにピッタリなんじゃないかと思っています.ちなみに他の候補としてsuis am I(すいあまい),温茶(ヌクモリティー),意伝的アルゴリズム,教養,無色モラトリアム,おどるホワイトミーム,オフホワイトヒストリーなどがありました.ダッセーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
ここからは各曲に対して改めて簡単なコメントをつけていきます.
・ぬるっぽい…一番バランスがいい曲.肩の力抜いてやりたいことができたというか.聴きどころはサビの進行です.レアモノです.
・ぽるたぁ…一番出来が良い曲.割とみんなこういう曲好きでしょ.俺も好き.聴きどころはシンセリフです.ずっと鳴ってて嬉しいです.
・げんがぁ…一番面白い曲.技巧的だよね.構造美みたいなところが結構ある気がします.聴きどころはラスサビの複調です.頑張りました.
・drftgy…一番趣味が出ている曲.こないだコード進行を改めて確認してみたらやっべw 誰だよこんな俺好みの曲作ったやつはw! となりました.聴きどころは全部です.全部.
・チラ裏ファンタジア…一番好きな曲.制作時ベタだなぁと思いながらも投稿後に自分で聴いて泣いてしまったんですが,リメイク後にやっぱり泣いてしまいました.聴きどころはエレピです.ふわふわです.
・colorless green ideas…一番原点に近い曲.面白い曲を作ろう!みたいな意識を取っ払うとこんな感じになります.聴きどころは2番です.楽しいです.
・やさしいせかい…一番自信がある曲.初めてのボカロ曲ということでかなり気合を入れて作っただけあって僕の音楽的なこだわりやこれ好きポインツが詰まっている気がします.聴きどころはシンセリフです.何度も出てきて嬉しいです.
卒業発表ならば本来はここで参考文献や謝辞を書くところなのでしょうが,あまりにもリファレンスやリスペクト対象が多すぎるためここでは2名に絞らせていただきます(敬称略).まずはSoundQuest創設者のYoshimatsu Yuta.本当に素晴らしいサイトを運営していただいてありがとうございます.あなたのおかげで音楽がもっと好きになりました.そして同年代クリエイターのいよわ.あなたのヘリテージのおかげで私は作品を世に出す勇気を持て,このアルバムの完成に漕ぎ着けました.この場をお借りしてお礼申し上げます.
このアルバムがあなたにとってのやさしいせかいの一部になることを祈ります.
2024/3/28 森栖檸檬