2023年刺さった歌詞①
2023年に購入した好きなバンドのアルバム収録曲たちより、印象に残った歌詞と雑感を書いてみました。まずは前半。3月~6月リリースまでの作品より。
2023.03.15 THE KEBABS『幸せにしてくれいーぴー』
★「かわかわ」(作詞:佐々木亮介)
●かわ かわ かわ かわ かわ かわ ずっきゅん
●悲しいニュースが冷や水かけても 胸の中なぜだ 消えない火
●かわかわなベイビー インスタなんかにゃ映らない いびつな光
「かわかわなベイビー」に翻弄されている「かわかわ」な曲。画面越しでは伝わらない、目の前にいるからこそ、独り占めできる輝き。❝女神❞を佐々木さん流に表現するとこうなんだなぁと思った。
★「常勝アミーゴ」(作詞:田淵智也)
●ピンチをピンチと思わなければ ずっとチャンスだろ
●チャンスをチャンスと思わないなら ずっとピンチだぞ
ポジティブ過ぎて笑った。たしかにその通り。
2023.04.12 UNISON SQUARE GARDEN『Ninth Peel』
★「City peel」(作詞:田淵智也)
●自転車配達員は急ぐ ブレーキの音に猫が跳ぶ
田淵さんこんな曲も書けるんだ…!とすごく新鮮だった曲。
昼下がり。木漏れ日そそぐテラス席。穏やかな風に吹かれながら現実逃避。こういう時間必要だよね。なにかの映画を題材にして作った曲らしい。かわいい描写の多い楽曲。
★「Numbness like a ginger」(作詞:田淵智也)
●傷跡のままかもしれない 宝物になるかもしれない
いつかのどこかでたまに振り返るね
★「もう君に会えない」(作詞:田淵智也)
●約束を放置したままにしちゃったな
できたところで かわっちゃいなかったか
この曲調も新鮮だったし、こんなにストレートに寄り添って来る楽曲もなかなかなかった。少なくともユニゾンたちも何かしろのお別れを経験しているわけで、ここ数年の混乱もあって生まれてきた曲たちかなと思う。
ここは2曲セットなんだよな。仲間に連絡をとろうとしたところ電話が通じず、亡くなっていた事を知った2022年の春。最後に連絡をとってからわずか2ヶ月後の事だと知った時は、あまりにもショックだった。モヤモヤしていたけれどこの2曲で浄化された感じ。彼女(それ以外の関連方々)と過ごした時間を振り返ると、「Numbness~」の歌詞がしっくりくる。
約束なんか「またね」くらいのもので、特別な事などなにもなかったのだけれど、いっしょにいた時間が少しでも「楽しい」になれていればと思う。
2023.05.03 BRADIO『DANCEHALL MAGIC』
★「ソウル・ギャラクシー」(作詞:真行寺貴秋)
●ウザいかもしれませんが 歌わせて応援歌
暑苦しいまでの世話焼き。BRADIOっぽさが全開。
★「DANCEHALL MAGIC」(作詞:真行寺貴秋)
●限りあるライフバー 限りなくフィーバー Dance…
❝一瞬一瞬を大切に❞を、BRADIOっぽく言うとこうなんだなぁ。
MVは「AI」による動画生成の組み合わで、メンバーの亮輔さん(Ba)が作成したもの。
★「69 Party」(作詞:真行寺貴秋)
●陽キャって本物はただのパリピじゃない
優しさで 誰でも照らすやつのこと
ギラギラと騒がしい太陽ではなく、誰にでも気をまわせて太陽のように暖かい人。❝陽キャ❞の本質を突いた歌詞。ちょいエロな雰囲気の中に、こういういい言葉をサラ~っとはさむからかっこいいってなるんですよね。
★「運命へ」(作詞:真行寺貴秋)
●ちくしょうは活かそうか よっしゃはめちゃパワー
いびつで弱いけど オレは楽しくやるぜ
BRADIO的、生き方指南。底から湧きあがるような貴秋さんの歌い方から、とてもパワーをいただける曲。
●涙と汗がにじんだ道 たった二文字で言わないで 運命さん
❝運命さ❞かと思ってたら❝運命さん❞だった。敬称!?って思ったけれど、それを受け止めて仲良く付き合いながら日々を過ごすって大事だよね。
2023.06.17シュガーズ『うたごえRECORD』
★「ORIGINAL SUN」(作詞:IWAjI)
●下手くそな足跡に 笑いかけていこう
全部意味があるさ 負けてもいい踏みしめよう
踏み出すことの大切さと、結果に対してどう受け止めるかのマインドがすごくよく表れているフレーズ。くよくよしずぎず、前を向く。気分的に抜けのいい曲。これは学校公演とかで歌ってるのかな。若い子にほど聴いてほしい感じはある。
そしてとても目線が温かい。3年間、自分より年下のメンバーを見守りながら共に成長してきたであろう、今のIWAjIさんだから書けた言葉かなと思った。この3年の経験をギュッと詰めて、誰かにも分け与えよう・繋げようとしている感じがしたのです。みんなで成長しているのが目に見えたフレーズです。これからもみんなで一歩一歩大切に。
★「らんぷのまじん」(作詞:PANG)
●『スリスリららルラリララ』 誰でも呼べる呪文を
文字になってはじめて「あ、そこはひらがななんだ」と思った笑。
★ 「混沌な毎日」(作詞:HERO)
●数式でなんかじゃ解けやしない 矛盾で溢れている世の中じゃ
●大きな羽を広げたら 行き止まりのないこの空だと
どこまでもどこまでも自由だった
HEROさんの曲は体外暗いので(待て)、HEROさんの書く歌詞の主人公たちは、この先どっちに転がるのか?がとても曖昧だった。が、ようやく100%救われそうな曲が出てきた。人との関わりが深くなると「この人はこれは大丈夫、これはダメ」と、数式のようなものは確かに出来上がる。でも、心(気分)があるから、正答にならない事がままある。深いなぁ~と思わされたフレーズ。それを踏まえた上で明るい方向に向かう描写が出てくる(2つめ)ので、なんかホッとした曲。HEROさんの作った曲を必要としているファンはいるので、これまでも「良い曲」として薦めてきたが、これは初めて自分自身も「好きな曲」として薦められる曲。
以上、前半でした。②はcinema staffとか。続く。