パイプとダクトの違いを解説
どうもこんにちは、沖やんです。
前回のあの記事から、建築設備に関する解説記事をつくることになりました。
つくるきっかけの記事↓
建築設備のうち、空調や衛生の設備を建物全体で機能させるためには、パイプ(配管)やダクトが欠かせません。
しかし、パイプとダクトの違いは一般的にはわかりづらいところがあります。
そこで、今回はパイプとダクトの違いを解説します。
パイプとダクトの違い
パイプとダクトは、両方とも流体やガスを輸送するために使用される管状の構造物をいいますが、以下にそれぞれの違いを要点でまとめます。
パイプの特徴
パイプは一般的に液体やガスの輸送に使用されます。例えば、水道管や石油パイプラインなどがあります。以下に特徴をまとめます。
パイプは通常、内部が円形で一定の断面積を持ちます。
パイプは一般に密閉されており、内部の流体が漏れることはありません。
パイプは様々な材料で作られます。一般的な材料には、金属(鋼や銅)、プラスチック(塩化ビニルやポリエチレン)、コンクリートなどがあります。また、外側が鋼管で、内側にプラスチックのコーティングがされたライニング鋼管もあります。
パイプの分岐・合流には、一般的には専用のパーツが必要です。
パイプは、建築や産業分野で使用されることが一般的です。一部の材料では、地中に埋めることができます。
ダクトの特徴
一方、ダクトは主に空気やガスを輸送するために使用されます。例えば、換気ダクトや空調ダクトがあります。以下に特徴をまとめます。
ダクトは一般的に四角い形状をしておりますが、丸い形状のスパイラルダクトもあります。断面積はパイプよりも大きくなることがあります。
ダクトは通常、内部に複数の出入口や分岐部があります。ダクトの途中で分岐部を作れます。これにより、空気やガスを異なる場所に配布することが可能です。
ダクトは通常、鉄板を加工して製作されます。材質としては亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼板があり、その他ではダンボールダクトも開発されています。
ダクトは一般に密閉されていないことが多く、漏れることがあります。特に換気ダクトでは、一部の漏れを意図的に設計することもあります。
ダクトは通常、建物の内部や壁、天井などに組み込まれ、空調や換気などの目的で使用されます。
これらの要点をまとめると、パイプは液体やガスの輸送に使用され、円形の断面積を持ち、一般的に密閉されています。一方、ダクトは空気やガスの輸送に使用され、四角い形状をしていることが多く、内部に出入口や分岐部があります。また、ダクトは通常、建物内部に組み込まれて使用されます。
(※1)
パイプとダクトの作り方
パイプとダクトの製造工程についても説明します。
パイプの場合
鋼管や銅管は、丸く圧延した棒状の塊を加熱して、その中を工具で押し広げて中空のパイプを製作するのが一般的です。また鋼板を丸く成型して、継ぎ目を溶接する方法も、大口径のパイプの場合用いられます。
塩化ビニル管・ポリエチレン管については、材料を加熱して押出成型する工法が一般的です。
ダクトの場合
ダクトは、一般的には圧延鋼板を折り曲げたり丸めたりして製作します。
スパイラルダクトについても、圧延鋼板をらせん状に曲げ伸ばして、つなぎ目を溶接して製作します。圧延鋼板をらせん状(スパイラル)に曲げ伸ばすことからスパイラルダクトと呼ばれます。
このように、建築設備でのパイプとダクトは似た者同士ですが、製作プロセスは異なる部分が多いです。
以上、建築設備における、パイプとダクトの違いを説明しました。
参考文献
日本製鉄(株) https://www.nipponsteel.com/tech/nssmc_tech/process/index.html
(株)高永化学 https://koei-kagaku.com/process/
※1:文章作成にChatGPTを使用(一部追記あり)
※2:表題写真は(株)竹中工務店のプレスリリース
https://www.takenaka.co.jp/news/2020/11/06/index.html より引用