続編『BLUE GIANT 』石塚真一
前回ブルージャイアント二巻まで、このコミックを楽しく読ませて頂きました。著者がどういう背景でこの作品を書かれたのかにも興味を持ちまして、著者である石塚真一さんがどういう方であるかを色々な資料から人物像を調べてみました。
もともとは、本格的に漫画を描かれた経験は28歳までは、なかったようで『30歳になるまでにやり残しのないように勝負したい!』ということで28歳のころに漫画家を目指し始められました。
28歳まではどうされていたのかと調べてみますと、アメリカの南イリノイ大学、同国サンノゼ州立大学に留学し、その在学中にロッククライミングの虜になり、その後日本に帰国後、その経験を元に『岳 みんなの山』を描き始めます。
アメリカでは気象について学んでおられ、5年間留学中だった頃から漠然とマンガを描きたいとは思っておられたそうです。帰国して実際に描き始めたのは28歳の時からだそうです。帰国後に勤めた会社が約1年で倒産したという経験も持たれておられます。しかしその時はむしろ喜んで漫画の道に行く決心をされたようで、私は、逆境に強い方だなぁと思いました。
石塚真一さんのエピソードで、「340円で、マンガの描き方の本を買ってきて始めた」と書いてありました。漫画を描くことに何かを感じられたのだと思います。BLUE GIANTに少しパロディを感じます。海外に留学されていたのもあり自然に英語が漫画作品に入ってきたり、そのアメリカ感覚の背景も入ってきていたので、その時の経験からくるものがたくさん持たれていると思いました。
著者の生き方に関して少し自分なりに少し理解しました。コミック著者としてだけでなく、さまざまな活動、経験を経て漫画家になられたということでした。石塚真一さんの新しい漫画も読みたいとおもいます。
2001年『This First Step』で、第49回小学館新人コミック大賞一般部門に入選。
『岳 みんなの山』で2008年3月に第1回マンガ大賞受賞。
2009年1月に第54回(平成20年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞。
2012年12月に第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
2013年から2016年にかけて『ビッグコミック』にてジャズを主題とする『BLUE GIANT』を連載。
同作では第62回小学館漫画賞一般向け部門、マンガ大賞2016第3位。
第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞などを受賞。