2024-02-24 そしてレコードはまわる

みんな大好き「日本一カワイイ曲を作る男」ヤマモトショウさんの処女作、「そしてレコードはまわる」。
ひとまず1周読み終わったので、ネタバレありの感想を。

全体的な話をすると、基本設定が統一された短編5本が優しい文体で書かれててとても読みやすかった。
普段から小説読まないマンな自分にはぴったり。

内容は、正に「ヤマモトショウらしさ」がふんだんに散りばめられてて
多少本人のことを知ってたらピンとくる設定が多々あり。

たとえば、
天才作詞家「猫宮」が東大卒
 ↑ヤマモトショウ自身が東大卒
  (読み進めている内に、本当に猫宮のモチーフはヤマモトショウさんでは?と思うようになった)

「深い海」に出てくる静岡のアイドルグループ「BSCS」
 ↑これは確実にfishbowlのイメージでしょうな。
 渋谷と猫宮が訪れた、沼津の深海水族館はfishbowlも初期にテレビ番組のロケで行っている、いわば聖地でもある

そんな深海水族館の中で猫宮が披露した「深海」の歌詞はfishbowlの同名曲の冒頭そのまま。


あとは哲学者とか録音機材の名前とか、音楽業界の仕組みみたいなところの話がいっぱい出てくる辺りは「らしさ」全開で良かったですね

そんな専門用語いっぱい出されても置いてけぼりにされることもなく、
1つの謎が解けたときには
「音楽って面白いなぁ奥深いなぁ」
なんて思わせてくれるお話ですね。


あとこれはただ単純に自分個人的な感想というか妄想というかなんですけど、
「夜船」に登場するハナさん、脳内映像キャスティングはタイトル未定の冨樫優花さんだったんですよね
・二十歳前後のショートカットの女の子
・アコギで弾き語り
・毎回違う曲を1曲だけ演奏しておわり
・演奏後話しかけてもそそくさと帰ろうとする
というざっくりピックした設定が、何故か冨樫さんの映像で再生されたんだよな、なんでだろう?

すこし時間空けてまた読んでみたら感覚変わるんだろうか?
今度やってみよう、残ってる積読消化し終わった後にでも

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