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米国利下げで、株式はどのセクターに妙味?(大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子氏/Morning satellite Aug,2024)

米国FRBが、利下げに舵をを切るにあたって、恩恵を受けそうなビジネスは何かについて解説する。

IPOやM&Aが高金利で抑えられていた投資銀行のビジネス回復に注目している。以下のグラフは米銀行大手5社の投資銀行手数料の推移となる。

2022年以降、8四半期連続で低迷し、異例の長さと言われていたが、今年に入って潮目が変わってきた。

直近の4-6月期決算は、前年のハードルが低いこともあり、債券引き受けが前年同期比55%増と好調、カップ式は36%増、M&Aが25%増と回復の兆しを見せている。

株式引き受けについては、利下げとソフトランディングで上場を目指す経営者のマインドが改善すれば、来年はIPO市場が一気に動き出す可能性が高い。

また、M&Aでは、反トラスト法を掲げる連邦取引委員会の委員長が大きな壁となっていたが、足元では発表案件が増えている。

例えば、ゴールドマンサックスの2024年4-6月期決算では、前年比17%増収だったが、M&Aは7%増に留まった。過去10年平均を20%下回る水準で回復余地は大きいと考えられる。

決算説明会では投資銀行部分の受注残が大幅に増加しており、買収の買手でずっと待機状態であったPEファンドが動き始めたと報告している。

年末に向けて大統領選の結果を見極める様子があるかもしれないが、複数年にわたる回復局面の初期段階にあると自信の声が銀行側から聞こえる。

エコノミストの間では今後利下げペースが加速するとの見方が優勢で、来年はM&AやIPO市場にとって大きな回復の年になると期待している。

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