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卒業。
明日、大学を卒業する。
新型コロナウイルスの影響で式典はなし。
人生初の海外になるはずだった卒業旅行もなし。
同期との飲み会もなし。
学生最後の1年はありとあらゆる行事が無くなった。
そんな大学生、いや、卒業生が世の中に何人いるだろうか。
そんな中でも、政府は
「若者の軽率な行動により感染が拡大した」
と言った類いの主張を繰り返す。
国会議員の会食は黙認しているのにも関わらず。
社会は
「この年に大学生だったのが悪い」
と自己責任論を振りかざしてくる。
1年ほど前まではPCR検査という言葉すら知らなかったくせに。
社会科学系の大学に進んだことで、「世の中」を見る目は相当養われたので、その程度の矛盾なら容易に気がつけるようになった。
そんな矛盾は、進学先を選んだ大きな理由の一つである部活でも見られた。
大学3年まで所属していた部活のコーチの口ぐせは「結果が全て」だった。彼の自己記録は高校生より遅いが。
また、ある日突然やってきた監督は、学生のコンセンサスを得ることなくそれまでの監督の方針をがらりとかえ、チームの指針と異なる選手は排斥していった。
排斥された選手が前監督と交わしていた約束やそれまでのルールを破壊したことなどお構いなしに。
競技成績の高さが正義である体育会系の部活に所属していたのに、こんなことを考えている私も、彼らと同等に低レベルな人間だったことに気がついたのは今であるが。
上記のような矛盾はこの4年間で数えきれないほど感じた。そういった経験は、「努力すれば夢は叶う」という幻想を壊してくれた。
それは努力は必ず報われると思っていた高校生の私を大人にしてくれたことを意味する。それだけでも、上京して良かったと心から思う。
来月から社会人。学生時代に感じた世の中への不信感を胸に、「なりたくなかった」社会人にならないように社蓄生活を送りたい。