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流れ星を拾ったら②

流れ星を拾ったら① 

不動産屋のおじさんは「ペット可の物件でも猫はNGのところが多いんですよ。」と言った。
それでも何とか予算内で見つけてもらった部屋はひとつだけ。古い住宅地の片隅にあるマンションで、なんと猫を飼っている人しか住めないマンションだった。

「久しぶりに空き部屋が出たんですよ、白井さんラッキーですね」

そういわれると嬉しい。たとえ営業トークだとしても。建物名はアローカナ、302号室。

壁にはキャットウォーク、全てのドアには猫の出入り口があり、何とベランダはよその猫も出入り自由だという。

「猫同士のケンカとか、ないんですか。」

と尋ねると、先住猫に受け入れられなかった場合は退去になるのだそうで、その代わりに何と3か月は試住期間(家賃不要)。

僕は携帯電話に建物の外観と部屋の写真を送ってもらって、即決した。ネット銀行から紹介手数料を振り込むと、引越し業者の割引クーポンが送られてきた。

僕の人生から恋人が去り、猫がやって来た。もう、土曜日の深酒とは縁を切れそうだ。
いそいそと荷物の整理を始めた僕を、猫がじっと見つめていた。ああ、そうだ。猫に名前も付けなくちゃいけないな。

続く

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流れ星を拾ったら① 流れ星は青い卵
流れ星を拾ったら② 引っ越そうと決意
流れ星を拾ったら③ 猫と引っ越し
流れ星を拾ったら④ 猫専用マンションへようこそ
流れ星を拾ったら⑤ 猫の名前はルネ
流れ星を拾ったら⑥ 僕の特技は速読

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