庚申塔について🪨
いつものようにムクロジを拾っていると、
おじいさん(ウチではない)が通りかかって声をかけてきた。
「なんだい?銀杏拾ってるのかい?」
「ぷぷぷ。ギンナンじゃないよ〜。
ギンナンとっくに終わってるよ。」
とは、ほんとうのわたしの声。
世間様担当の私は、
「これはムクロジっていうんですよ〜。」
と優しく言ってみたが、
全く興味もなさそうで聞いていない。
お堂の敷地内にある石仏を
デジカメで撮っているので、
「道祖神の写真ですか?」
と声をかけてみた。
「庚申塔よ庚申塔!」
「庚申塔ってのはね、道教から来てるの。」
中途半端に庚申塔に興味がある私は、
「三猿いますねぇ」と返してみた。
「そうそう。私はね、インターネットで
神奈川県にある庚申塔の場所の地図を印刷して、写真撮ってるの。アルバム作っているんだよ。今日は〇〇区。鎌倉も藤沢も平塚も終わってるよ。」
御年84歳。
うちのじいちゃんと同じだったので、
俺は昭和十四年!俺は十五年!と盛り上がっていました。
「いや、いい趣味だねぇ」
と言い合っているので、もう一度、
この木はギンナンじゃなくてムクロジで、
こういう実が落ちてて、中身がコレ。
紐通したのがコレ⬇️
と渡したら、
「いやいやいや、俺何にも持ってないよ。ありがとう。でもコレ硬そうだね。」
とスッとムクロジブレスレットを
手首に通して、次の庚申塔へと去って行きました。
こうして、知らないお人に差し上げたのは
おそらく10本以上。
せっせと拾っているものの、宝クジが大当たりして独り占めすると良くないように、
全部自分たちのものにするとなんだか
罪悪感があるようなないような…
(誰も欲しがらないけどね)
なので、通りがかってムクロジの話になったら差し上げています。
お家に帰って話のネタにでもなれば、
無患子広報委員会としてはこの上ない
喜びでございます。
独り占めしてませんから許してください
みたいだ🤭。
さて。
そういえば、前から気になっていた
「庚申塔」
検索してみたら…。
謎めいたワクワクするような話が
載っています。これはたまらん。
道祖神が並んでいるところに、鬼のような顔をした赤や青の顔料がうっすら残る
手がいっぱい付いて、下に修学旅行で行った日光の東照宮の陽明門にあるのと同じ
「三猿」🙈🙊🙉。
その名は「青面金剛さま」
🔸唐の時代にインドの神様が
説明抜きで姿だけ中国に伝わり、
庚申の本尊となる。
とか
🔸人間の体内にいる虫(三尸虫🐛)が
庚申の日の夜、寝ている間に
その人間の悪事を天帝に報告に行く
↓
🔸報告されると困るので、
夜通し眠らずに天帝や猿田彦や
馬頭観音や青面金剛を祀り、
勤行をしたり、宴会をする
↓
🔸それを3年18回続けて
記念に庚申塔を
建立することが多い
なんと魔術的で魅惑的な話であろう。
仏教では青面金剛、神道では猿田彦などとあり、いろいろと混ざった複合信仰とも書いてありました。
三猿もどうやら世界のあちこちに似ているシンボルがあるそうで深い意味がありそうです。
しかし、私はムクロジを拾うことに
重きを置いているため、この辺で。
終わります🙈🙉🙈。