緊急・接着剤スクール 3
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接着する面は広いほうが良いけれど。
前回、多用途系接着剤の特徴について書きました。
今回は、接着面と接着剤の関係についてです。
ジュエリー職人時代はエポキシをメインで使っていましたが、100%取れなかったか?と言われれば、答えは「NO」です。
まれに、検品部署から「石動キ、再留メ」と、戻されることがありました。
イヤー!
☑接着面が少なすぎて負荷に耐えられない。
☑接着する面がツルツル。
いちばん多いのはこの2点。わかりやすい。
アクセサリーでもありますよね。
パールジュエリーの場合は、玉座の内側に加工を施して再留めします。
アクセサリーの場合はどうか。
たとえば、ピアスのお皿だったら広いものを選ぶ。
リングも台座の大きさを広いものにする。
丸いものは、できるだけ曲線にあった台に付ける。
接着で見えなくなる内側に傷をつけるという方法もあります。
これはベテランさん向き。
過去動画でもありますが、小さいパールには丸カンを台座として使うのもおススメです。
これはツイストワイヤーですが、小さいパールは市販の丸カンが使えます。
とはいえ、何でもかんでも強度だけを重視したら、せっかくのデザインが台無しになってしまうこともあります。
悩ましいところですが、お互いの妥協点を見つけていくといいと思います。
ジュエリーの現場で、接着するのはほとんどがパール製品です。
とても高価なものもあるので、脱落や石動きは検品が超厳しい。
パールは10㎜を超えると重さも増してきます。
むかしはツメ留のデザインが主流でしたが、私が現役の頃はすでに芯だけで留める「突き刺し」のデザインが多くなってきました。
突き刺しタイプのデザインはツメが無い分、脱落の危険が高くなります。
その為、芯は必ずスクリュータイプのものでした。
細い角材をねじったものや、ネジ切りしてあるものです。
ときどき、加工なしの丸センが付いている枠があり、留める前にわざわざ芯の立て直し作業をすることもありました。
そうやって、見えないところで工夫をしていく。
デザインも大事だけど、そのデザインを出来るだけ崩さないように強度を保てれば、それが一番いいですよね。
接着剤と接着面の関係性。
ポイントは「広くする」「引っ掛かりを作る」でした。
次回は接着剤の硬さと強度です。
硬いからって強いと思うなよ!
なんですとー?!
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