【雀魂】某Mリーグファン🌸が雀聖になるまでに考えたこと
はじめまして。Mリーグファン🌸と言います。2022年8月26日に目標としていた雀聖になることができました。
自分の備忘録と、これから雀聖になる方に少しでも参考になればと、過程で考えたことを書いてみます。
※twitterアカウント
Mリーグファン🌸(ID:@M69948137)
筆者 is 誰
小学生の頃にナシナシルール、ウマなしトップオカのみの家族麻雀で麻雀を覚えました。そのため門前リーチの手なり進行とベタオリ技術以外の着順意識や鳴きの技術は皆無でした。天鳳は四段と五段を往復した末に挫折。コロナ禍をきっかけに麻雀熱が再燃して1年半ほど前に雀魂をはじめ今に至ります。好きなプロは渋川難波さんと堀慎吾さん。応援しているチームはサクラナイツです。自身の手牌価値を育て、ギリギリまでアガリを見る攻撃的でスリリングな麻雀が好みです。
雀傑1→傑2→傑3→雀豪1→豪2→豪1→傑3→豪1→豪2→豪1→豪2→豪3→聖1
これは雀聖までの道のりです。
見ての通り、たまたま一度雀聖にタッチしたに過ぎません。目新しい戦術や上級者になる方法は出てきませんが、トップが偉いルールでずっと打ってきたためラス回避ルールになかなか適応できなかった自分が試行錯誤の過程で考えたことや参考になった記事をまとめたので気楽に読んでもらえると嬉しいです。
闘うフィールドを理解する
雀魂の段位戦(ラス回避ゲー)とは?
打っても打ってもなかなかptが増えない。雀魂牌譜屋の戦績データも安定しない。そんな日々を過ごす中で、一緒に段位戦を頑張っている仲間に言われて「これだ!!!」と思った言葉がありました。
フリー麻雀のようにトップがえらいルールと同じ意識で打つと、やや劣勢でもつい押し過ぎてしまい自滅ラスを引きがちです。この言葉をブックマークして何度も見返し、自分に言い聞かせながら欲を抑えていました。まず覚えるべきは細かな戦術ではなくこの心構えだと思いました。
玉の間と金の間の違いとは?
金の間はすんなり勝てるのになぜか玉の間で勝てない…という人は多いのではないでしょうか。漏れなく私もその一人でした。豪1、豪2で燻った頃を振り返ると、玉の間で勝つために必要なスキルはフリーや金の間とは別物であること理解しないまま打ち続けていた気がします。いつまでも同じやり方では勝てないと思い、いろんな人の意見や動画を見て言語化したのが以下です。
このあたりは、平澤元気さんの動画が本質的でわかりやすく参考になったので是非ご覧ください。
玉の間の勝ち組と負け組の違いとは?
雀魂牌譜屋ではいろいろなデータを見ることができますが、その中でも注目したのが調整打点効率でした。
※調整打点効率:和了率×平均和了 - 放銃率×平均放銃
ここから読み取った内容はこちら↓
このデータや身近な雀聖の方のデータを踏まえ、いったん目標(目安)を以下に定めました。
ちなみに、玉の間の直近300戦のデータはこんな感じでしっかり達成できました。
不利な状況から攻撃したくなる気持ちを抑え、ベタオリの技術と守備意識を徹底的に鍛えたことが、下振れの被害を最小限に食い止めることに少しは繋がったかな?と思います。
自分の課題を見つめる
渋川難波プロ、平澤元気さん、うに丸さん、ゆうせーさんなど有名な配信者の動画も一通り見ていたし、巷で話題のウザク本や福地さん本も読んでいるのになかなか結果が出ず悩んでいたときに、一番しっくりきたツイートや記事を紹介させてもらいます。
要するに、基礎的な麻雀知識とは別次元で、冷静さや集中力を欠いて本来持っている自分の知識が頭から抜けたときに起きるあり得ない放銃やケアレスミスが多すぎることこそが最も成績に影響を与えている課題でした。特に福地さんの「A 級ミス率」の考え方はボンヤリ感じていたことをまさに表現しており、目から鱗でした。
麻雀学習で習慣化したこと
ptや昇段以外の楽しみを見出す
何を今さらと言う話ですが、段位戦はとかくptの著しい減少や連ラスでメンタルが簡単に壊されてしまう危険なゲームです。一方で安定した打ち方で打数を稼がないとなかなか昇段できません。だからこそ、勝つこと以外に楽しみを見出すことをとても大切にしました。
あの土田先生もこう仰ってました。
例えば喜びの表現の一例はこんな感じ。本来の麻雀の楽しさってやっぱり気持ちいい和了だと思います(笑)
致命的なミスを書き残す
地味ですが、最も自分の成績安定に繋がったのはこの習慣だったと思います。半年以上続けた頃からしょうもない見落としや放銃が飛躍的に減りました。やったことはシンプルで、しょうもないミスや致命的な放銃をするたびに、その場面を抽象化してメモしました。自分がミスを起こしやすい場面を自覚して、実戦中に同じ場面に出会ったときに「ここミスしがちなので注意!」と気付けるようになればそれが成長です。
以下は実際のメモです。※現在進行形で加筆しており長いです※
zeRoさんの記事にも似たようなテーマが書かれており、努力の方向性は間違っていなかったんだと思えました。
麻雀のブレイクスルーに繋がったこと
麻雀学習の本質を知る
麻雀の扉は読み物としてとても面白くおすすめですが、中でもこれは読んだ瞬間に衝撃が走りました。これを読んで以降は、「そもそもこのテーマを議論することってどれくらい重要なの?」という視点を持ち、ラス回避に直結する度合いや出現頻度が低そうな微差の何切るやリーチ判断は娯楽程度にとどめ、ラス直結の押し引きミスやしょうもない放銃をいかに減らすかに心血を注ぎました。
麻雀学習を知識の獲得と実戦の繰り返しとだけ捉えていましたが、自身をシステムに見立てて致命的なバグの発見と修正の繰り返しという概念も加わりました。
知識獲得とバグ修正はどちらも大事で、伸び悩んでいる人は特に後者を疎かにしている可能性がある気がしています。うっかりミスをうっかりで終わらせないと決めてから麻雀に対する向き合い方が変わりました。意識しなくても当たり前にできる領域をどれだけ増やすかが雀力の安定に繋がるんだと思います。
強者が何を考えて打っているかを知る
自分はフリー麻雀やトップ取り麻雀に染まっていたので、攻撃的な雀風が肌に合い、しかも圧倒的な強さを誇る渋川難波プロのYouTube配信をとにかく見続けました。渋川さんは麻雀の実力に加え、解説も日本一うまいと思っており、YouTubeの講義動画で基本を理解して実況配信で実戦中の思考を学ぶのは最も合理的な上達方法だと思います。楽しく学べるから続きますし、言っていることが全て理にかなっていてすんなりと受け入れられました。
押し引き基準をきちんと持つ
不調に陥ると自分の選択に自信がなくなり、本来リーチすべき場面でダマにしたり、オリすぎ病を患ってしまったりするのが麻雀あるあるだと思います。そこで、軸となる押し引きとリーチの基準の基礎を叩き込むために、名著「令和版 現代麻雀 押し引きの教科書 」を何度も読みました。
守備の基本を見直す
小林剛プロと井手洋介プロの共著の守備の教科書を何度も繰り返し読みました。そして、「当たり前のベタオリを誰よりも精度高く徹底する」を目標に打数をこなして身体に覚えさせました。
ベタオリくらい余裕でしょと思ってる方も、いついかなる状態でも完璧にベタオリできているか?と問い直してみると発見があると思います。親のリーチやダブ東の鳴き、役役混一色など染め手やドラポンは見た瞬間に厳戒態勢を敷いて絶対に放銃しない。それを徹底すると、放銃率だけではなく平均放銃打点も下がり成績はさらに安定しました。
また、Mリーガーの堀さんや渋川さんの攻撃的な麻雀をずっと見ていると、守備力に絶対的な自信を持っているからこそギリギリまで攻めることが可能だと痛感しました。
巡目をとにかく意識する
デバサイを打ったり、致命的な高打点への放銃をする原因のほぼすべてと言っても過言ではないのがこの「巡目意識」の欠如でした。局開始時にどれだけ手牌価値が高く見えても、巡目が進むたびに手牌価値は下落していることを強く意識する。言葉にすれば当たり前ですが、これが致命的にできていませんでした。
平澤元気さんの押し引き動画と、いるかさんのnote(6.巡目の意識)がドンピシャで刺さったので紹介します。
平澤さん動画の「一向聴から無筋を押す基準、9巡目以降はオリておけば大体OK」と、いるかさんの巡目の項目のスライドだけ覚えて帰っていただければそれだけで私は嬉しいです。
速度読みを意識する
速度読みは当たることも外れることもありますが、速度読みを意識した結果、「"常に"相手の河を見続ける習慣」がつくのがとても大きいです。ラスを引いて熱くなり、河を一切見ずに自分の和了だけ目指してバカみたいに放銃するマシーンと化す経験は誰しもあると思いますが、それがまったくなくなりました。
トライしたけどやめたこと
すべてがうまくいったわけではなく、たくさんの遠回りをしました。ここではいろいろ考えた上で「やめたこと」を紹介します。
己のスタイルを貫いて雀聖になるのをやめた
俺はフリーでもそこそこ戦えているし、このやり方でどこまでも行く!というプライドを捨てるのに随分と時間がかかりました。豪2から傑3への連続降段でようやく謙虚になった気がします(笑)一からラス回避の技術を学び、ルールに順応する覚悟を決めることが何より大事だし、それが一番難しかったです。上達に個性など要らないのでとにかく戦うフィールドでの強者のマネをしましょう。正しい理論と心中しましょう。(自戒)
短期の牌譜屋データで打ち方を変えることをやめた
副露率、リーチ率、放銃率、ダマ率…ほとんどのデータはその期間の運や展開次第で相当変動します。100戦未満のデータはすべてギャグ説を提唱します(笑)最も恐れるべきは、短期の数字に引っ張られてその局面の正しい判断ができなくなることです。
敢えて一つだけ短期の牌譜屋データ活用方法としてアリだと思うのは、「あまりにツイてない!Yostarふざけるな!」と思った期間のリーチ後放銃や痛い親被り率を見ることです。
成績悪化を自分以外の大いなる力(=Yostar)のせいにできますし、打ち続ければ次第にデータがそれなりに収束していくことに気付けます。
※収束までに必要な打数が不明かつ膨大すぎるのが麻雀の辛いところ…
何切るを不特定多数の人に聞きまくるのをやめた
得るものもありましたが、私の場合は副作用が大き過ぎました。いろんな意見を聞きすぎて基準がブレまくり迷走しました。信頼できる書籍やデータをもとに押し引きやリーチの基準をまず確立したならば適切に意見を取捨選択できると思いますが、その前段階でやるのはおすすめしません。何が正しいのかわからなくなるリスクの方が大きいです。
「ラスったら終わり」というルールをやめた
twitterの界隈で一時期ブームになっていました。確かにラスの後って少なからず押し引きがバグるので、有効な手段かもしれないと思い試してみました。しかし、私の場合は麻雀が好き過ぎて我慢が一日持ちませんでした(笑)
打ちたい麻雀を無理やり我慢するのも体に毒だし本末転倒なので、キレ打ちしない程度まで心を落ち着けるためにルーティンを設けて時間を置くことにしました。(水回りの掃除や家事、散歩など)
そもそもラス率はどんなに上手い人でも20%弱あるし、不調期はラスがすごく集中することも普通に起きるのでまぁそんなもんだよね、と思えたらしめたものです。(※できるとは言ってない)
勝手に好不調を考えるのをやめた
尊敬しているMリーガー、小林剛さんのnote※有料※がおすすめです。
好調も不調もすべては「偶然」。金言ですね。これを読んでからは、A級ミスには凹んでも、ラスを引くという現象自体にはあまりダメージを受けないようになりました。この境地に達すると一気に打数が稼げるようになりptを稼ぐペースが上がりました。
少し派生して、負けた後に王牌や山を確認して自分の不運を確認する習慣になっている人がいますが、あまりおすすめしません。たまに笑いのネタでやるならOKですが、やり過ぎるとバイアスになりますし、自分の成績不振を肯定してくれる不運を自ら望む気持ちすら芽生えてしまう危険を孕んでいる気がします。得な選択をし続ければ長期で必ず成績に表れると信じて、淡々と打数を重ねる覚悟を決めてやるしかないんだと思います。それでも負ける時は負けるのが麻雀…。
pt収支を毎日ツイートするのをやめた
これを律儀に続けていると、ptを一日収支プラスで終わりたい気持ちが増幅されてついバランスを崩しがちなのでやめました。特に休日が危険です。数打って大きくptを溶かそうものなら、「せっかくの休日に俺は何やってたんだ…」と無駄に凹んでしまい精神衛生上いいことがなかったです。他の人がpt盛ってたりするとついつい比較して落ち込みがちですし辛いですよね。
最も気にするべきは、その日のラス率やその日のpt増減ではなく、A級ミスをせずに集中して一打一打丁寧に打てた打数のみだと考えるようになってからはメンタルはすごく安定し、打数も増えました。
麻雀と自分に期待するのをやめた
こんなに頑張っている私は報われるはずだ!という期待は持ち過ぎないよう意識しました。マジメな人ほどこの沼にハマりメンタルを壊しがちです。(一時期、私もその寸前まで行きました)
あのMリーガー村上プロですら、4連続で飛びラスがあり得るゲームをやってるんだという諦めも大事なのかなと思います。無理なものは無理と割り切って、ラス引いたら美味しいご飯を食べて運量を回復しましょう。美味しいご飯は正義です。
いろんな情報をつまみ食いするのをやめた
まだ自分の麻雀のベースが固まっていない頃、多井隆晴プロの動画を中途半端につまみ食いしたことがありました。元々勉強していた渋川さんとは少し毛色の違う内容も多く、咀嚼しきれぬまま雀豪2から傑3まで一気に落ちました。多井さんの動画が悪いわけではなく、自分の性格や身の丈に合ったテーマに絞りひたすら繰り返すことが大事だと思いました。
おわりに
長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。途中で三人麻雀やフリー麻雀に逃げた時期もありましたが、それでも雀聖になるまで続けられたのは、麻雀の理不尽に悩みながらもそれぞれのペースで頑張っている段位戦仲間や友人戦、牌譜検討会など楽しい時間を共にした仲間のおかげでした。刺激とモチベーションをもらった麻雀仲間に感謝しています。本当にありがとうございました。
たまたま続けてきたから上振れ期間に雀聖にタッチできただけでまだまだ伸びしろだらけなのでこれからもコツコツ上達してもっと麻雀の奥深さや面白さを味わいたいです。
やっぱり麻雀は楽しんでなんぼだと思います。そして、勝てないと楽しくないのもまた事実だと思います。段位戦の不調期に「楽しむ」という原点を思い出させてくれたり、奮い立たせてくれたものを紹介して終わりたいと思います。
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