会社員はコーンフレークを目指せ
こんにちは、京野です。
先日、元同期と久しぶりに電話をしました。
私は新入社員で入社した会社にずっといるのですが、彼は数年前に転職しました。もともと同じ部署でお互いとても気が合ったので今も連絡を取り続けています。
今回は、彼と話して考えた「働き方」のお話。
気の合う同期の仕事観
彼は私と同じくエンジニアなんだけど、私よりずっと仕事ができる。
一生懸命がんばるタイプではなく(もちろん努力はしてるんだろうけど)持ち前のセンスで、力半分で成果を上げているような感じ。
弊社はコロナ禍の前から自己申告で在宅勤務ができるんだけど、彼は自宅でのんびり珈琲を淹れ、片手でゲームしながら打ち合わせに出ているようなタイプだった。
彼自身仕事は6割の力しか使っていないと言うけど1,000万円以上は余裕で稼いでいる。
そんな彼とはいつも働き方やキャリアの話をしてきた。
定期的に、アップデートしたそれぞれの Being を共有している感じかな。
いつも大体同じような話をしているような気もするけど、今回も「結局自分がどう生きたいかが大事だよね」という話をしていた。
彼は昔から「ゲームをしている時間が一番幸せなのでなるべく仕事はしたくない」という人間で、つまり仕事はあくまで効率良くお金を稼ぐ手段、と割り切っている。
もちろん技術は好きだけど、上には上がいる、本当に技術が好きなエンジニアは寝る間も惜しんでそればかりできる人であって自分はそこまでできない、と彼は言う。そしてそういう人たちと戦おうとは思わない、と。
彼の仕事の線引は結構はっきりしていて、
・世帯年収2千万円稼げれば良しとする
・それ以上は仕事に労力を費やしたくない
・趣味のゲームをして楽しく生きていたい
というもの。
仕事はある程度好きだし得意だけど、自分の人生を削ってまでやりたくはないしがんばりたくない。まして一番になろうなんて考えていない、という。
自分の得意で勝負すべし
彼と話していて改めて思ったのは、仕事(特にサラリーマン)は自分の得意にこだわって勝負した方が良いということ。
仕事はよく、
・好きなこと
・得意なこと
・ニーズのあること
の交差点を見つけると良いなんて言われますが、私は優先すべきは「得意なこと」だと思っている。
まず自分の得意なことを洗い出して、それをニーズのある分野に照らし合わせてみる。そしてその中で希望の条件を最大化するにはどうすべきかを考える。
もちろん、それが好きなことだったらより幸せだと思うけど、まずは得意なことで稼ぐ。生活の基盤をしっかりすることが重要なんじゃないかな。
本業が一番たくさん時間を費やすから楽しいことを、と考える気持ちも分からなくはないけど、得意なことで評価された方が圧倒的にストレスが少ないと個人的には思う。
それで生活基盤を整えてから好きなことは趣味や副業でやったら良いと思う。それこそ、ちきりんさんのいう40代以降の第二の人生で叶えたら良いのでは。
羽生善治さんは将棋が得意だと思うけど、もしかしたらゴルフが趣味かもしれない。そしてゴルフはそんなに上手じゃないかも知れない。
イチロー選手は野球が得意だと思うけど、もしかしたらプログラミングが趣味かもしれない。そしてプログラミングはそんなに得意じゃないかも知れない。
この場合、明らかに羽生さんは将棋で、イチロー選手は野球で稼いだ良いというのは火を見るより明らかだ。
好きなことは趣味でやるから良いのであって、仕事で「やらなければならないもの」になった瞬間楽しくなくなったという人もいる。
コーンフレークを目指す
世間には努力して乗り越える、克服することが美徳だという節がある。
しかし多大な努力を要している時点でそれが得意でないことの可能性が高い。
もちろん努力が悪いこととは思わないし、チャレンジし続けている人は常に努力が必要というのも事実。だけど、その努力が適切なものか点検する必要があると思う。
適切な努力をしても成果が上がらない場合、その場所が向いていない可能性があるから場所を変えることも選択肢に入れた方が良い。
苦手なことを克服する必要はないのである。
逃げること、やめることは悪いことではないということを覚えておくべき。
人間、得意なことというのは息を吸うようにできるので、それが人より得意なのだと気付きにくい。
反対に苦手なことは人と比べてコンプレックスに感じ気付きやすい。だからどうしても苦手に目がいく。
だけど目を向けるべきは自分が得意なこと。目指すはコーンフレーク。
「栄養バランスの五角形は得意分野で勝負している」
「牛乳を含んだ栄養バランスの五角形になっている」
自分がコーンフレークパッケージならどこで勝負するのが良いのか。どう魅せるべきなのかを考えるべき。
あなたの先輩にすごく仕事ができるように見える人がいるかもしれない。
でもそれってその先輩がうまく「強み」を見せているだけかもしれない。
特定の仕事という断面で切り取った時に「活躍している」という一面が見えているだけ。
完璧な人間なんていないんだから、あなたが見ているその人は、ある一面を切り取った姿であり、コーンフレークのパッケージを見ているのと同じってこと。
私はずっと苦手は克服すべきと考えていたし、エンジニアはこうあるべきという高いハードルを掲げてきたし、一番を目指すべきと思っていた。
そのための努力が苦しかった。つまりその努力は自分が得意な方向を向いていなかったということなんだよね。
このことに気づくのにだいぶ時間がかかった。
1番になりたかったらおかしな努力をするより自分を活かす場所を見つける方が早い。
苦手なことをがんばって時間と精神力を費やすよりも、自分の好きなことや大切にしたいものと向き合う時間を大切にしたいなと思う今日このごろだ。
みなさんはどんな働き方をしたいですか?
では、また。