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ジークアクス考察19軽キャノン談義GQuuuuuuX
ジークアクス世界のアナハイム・エレクトロニクスは世界を支配していない
アナハイムエレクトロニクスは連邦に与する北米が元の企業です。敗戦したジオン系のMS企業を買収した事で、月のグラナダの旧ジオンの生産施設を支配しつつ北米から移転してフォン・ブラウンに本拠を構えます。
Zガンダム(というより0083)以降のアナハイム・エレクトロニクスの重要性故にアナハイム・エレクトロニクス黒幕論的な話もしばしばありますが、ジークアクス世界ではアナハイム・エレクトロニクスは敗戦国の一企業でしかありません。ここ重要です。
ジークアクスにおいては「アナハイム・エレクトロニクスがー」という論調は的外れであることが多く、そういう既存の枠組みを全て壊した所に本作が達成した爽快感があります。
MS用格闘兵器はどう発達したか?
マチュのGQuuuuuuXの武装はヒートホーク
シュウジの赤いガンダムの武装はガンダムハンマーでした。
ちなみに軍警ザクのヒートホークと形状が異なるのは軍警ザクはメーカー正規オプション品を使用しており、GQuuuuuuXはポメラニアンズが調達した社外品だからだそうです。なお、シュウジの赤いガンダムも装備としてハンマーを持たされています。
ちなみにガンダムの持つハンマーも実は2種類あるそうです。私も今回始めて知りました。うん、説明されても見分ける自信がありません。
ガンダムハンマー(棘鈍角 持ち手が錨) 基本形の流星鎚型
ハイパーハンマー(棘鋭角 持ち手が棒) バーニア付の強化型
セイラやシュウジが使ってたのはどっちだろう。両者の特徴が混ざっていたような気さえしますが。。。バーニア付いてる気がするし。
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なぜMS用武器でハンマー?
ところでなぜ連邦軍ではハンマーが普及したんでしょうか?
理由は単純、ガンキャノンでは他に使える格闘兵装がなかったからです。
ガンキャノンはビームサーベルを有しません。ザクのヒートホークに相当する武器を開発する必要があり、ガンキャノン用ではハンマーが開発されたのです。それが軽キャノンでも採用され連邦MSの汎用格闘兵装となったのでしょう。
でもファーストでゴッグに受け止められたよね?
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ゴッグのパワーや装甲がすごい説があるにしても、ゴッグに通用しない格闘兵装は駄目じゃないでしょうか?
そんな事はありません。
元々、MSは「機動戦士ガンダム」とあるように機動兵器です。振り回しても効果ありますけど、地上だと相対速度差がそこまで出ないはずなんですよ。高速ですれ違うようなタイミングで質量のあるヒートホークやハイパーハンマーを相手にぶちかます。これが威力を最大化する方法だったに違いありません。実際、シュウジはそんな感じで使用しています。
いやいやセイラの軽キャノンもソロモン要塞内で
GQuuuuuuX劇中でセイラの軽キャノン機がソロモン要塞内で地上とあまり変わらない感覚で使っていますね。ただビグ・ザムを軽キャノンで撃破しています。そうである以上、ビグザム撃破を可能にしたのはハイパーハンマーを宇宙空間で相対速度マシマシですれ違いざまに叩きつけた、とそう見ていいんじゃないでしょうか。
そしてビグ・ザム打倒兵装だったからこそ、連邦由来ながらも戦後も一定の人気を博した兵装として残ったんじゃないかとそう思えます。
って事はシュウジの赤いガンダムを補給したのは連邦系組織?
クランバトルで採用されたヒートホークはオリジナルパーツではありませんでした。そういう意味で言えば、クランバトルで赤いガンダムが調達した武器がハンマーだからといって単純に連邦系による武器提供とは断定できません。
ただアンキーのカネバン有限公司がジオンの諜報機関に関係があるという前提に立つ場合、ジオンではなく連邦系の諜報機関が赤いガンダムを支援していたというのはそれなりの説得力を持ちます。まあ情報量が少なすぎて、断定には至らないのですが。
ビットの推進剤が補充されていたり、シュウジの背後には一定の組織力のようなものが垣間見えます。TVシリーズでは、その謎も解明されるのでしょうね。
軽キャノン=ジムキャノンではない
ちなみに軽キャノンはジムキャノンとは全く別の由来を持つMSです。まあ役割というか立ち位置としては似ていますが、ジムの系統からガンキャノンに寄せたのがジム・キャノンであり、ガンキャノンの系統から格闘MSに寄せたのが軽キャノンです。
ちなみにMSVではありますが、重装型ガンキャノンという機体が存在します。
RX-77-2 ガンキャノン
※コアブロックシステム
RX-77-3重装型ガンキャノン
※ビームキャノン
RX-77-4ガンキャノンⅡ
※片キャノン
RX-77Dガンキャノン量産型
※軽量高機動
型番不明 軽キャノン
※コアブロック、ビームキャノン、片キャノン、軽量高機動
ジークアクス世界のガンキャノンはそもそもビームキャノン搭載という点が異なります。通常型の次に開発された重装型のガンキャノンは一般に失敗作とされるのですが、ビームキャノン搭載モデルという点が一致します。
同様にそれ以降のモデルとも部分的に軽キャノンと特徴が一致。それぞれのガンキャノンの特徴を合わせて、更にガンダムに近しい白兵戦能力とビームサーベル、ハンマーを搭載した完成系MSが軽キャノンと言えます。こうしてみると軽キャノンは要素モリモリの贅沢な機体です。(ガンキャノン開発陣もも最初からこれを開発しろという)
コアブロックシステム採用やビームキャノンなどはジムキャノンとの明確な差別要素です。そして一般にジムキャノンは格闘兵装は充実していません。ジムキャノンはビームサーベルすらないMSなのです。
(サンダーボルト版など)登場作品による違いがあるのでややこしいのですが、原型はMSVのジムキャノンです。
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これをベースにしたMGジムキャノンを例にしてもやはりジムキャノンにビームサーベルは存在しません。
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別MSですが0083に登場するジムキャノンⅡはジムカスタムをベースにしたMSとされており、こちらはビームサーベルも装備しています。劇中活躍するMSでもあるのでその印象が強いのだと思います。ただ両肩キャノンの機体なので肩にはビームサーベルはありません。
肩にビームサーベルとキャノンを両方搭載というのは珍しいのです。基本ガンダムの系統になります。
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古くはパーフェクトジオングで有名なプラモ狂四郎という漫画に登場するパーフェクトガンダム。あれが一般にイメージされる片側キャノン、片側ビームサーベルの機体です。近年ではGUNDAM THE ORIGIN版のガンダムがこのスタイルに近いでしょうか。
こうしてみるとビームサーベルはガンダム要素が極めて強く、軽キャノンを特別ガンダムに近づける要素と言えます。
まとめ
軽キャノンの特徴をざっと見てみました。こうしてみるとジムキャノンとも違う、全く別物と言える特徴を備えているのが分かります。
軽キャノンの型番は現時点でまだ不明ですが、安易に「量産されたジムに相当」「型番はRGM-79」等という意見を口にするのはやめた方が良いですよね。
ネットで稀に散見される意見ですが、『もっとこうGQuuuuuuX世界の要素をしゃぶって楽しもうよ』という姿勢がやはり大切なのではないでしょうか。