寄生虫が皮膚を突き破ってきた悪夢!

幼稚園の行事で何処ぞやに皆んなで行った。

すると、原因不明の死者が続出する。

一緒に行った幼稚園児が全滅した時、兄が同じところに閉じ込められており、生存の方法を伝授してくれた。

皮膚から出てくる糸みたいな白くて細長い、切れやすいそれを、引っ張ってしまうのではなく、走行に沿って潰すのだ。

すると、引っ張ってしまった時のように、プツンと切れた寄生虫の頭が体内に残り、それが原因になって血管が詰まるなどの合併症の末に死ぬということが避けられるというのだ。

実は、私はそれを既に実行していた。

腕や脚から無数のミミズ大くらいの白い寄生虫を片っ端から撃退していく。すると、徐々に細いモノのみが出てくるようになって行った。

我々兄弟だけが閉じ込められたその暗い空間には、怪物のような元凶が蠢いていた。

それを撃退する術は、兄が自決した瞬間に起きる現象を利用し、武器と化した兄の頭で怪物を攻撃するのみ...

襲いかかって来た怪物の目の前で、相手にもっとダメージを与えられる爆発にも似た自決をした兄のその頭が一瞬で鉄骨と頭蓋骨を掛け合わせた斧にも似た化石と化した。

それをモンスターに打ち付けた瞬間、目が覚めた。

夢だ。

いや、とんでもない悪夢だ!

一体何なんだよ!しかし、私はどうなるのだろうか?あんなに必死に兄弟で生き延び、兄の命を代償にした攻撃...効果がなくては、最悪なだけではないか。

心臓が鉢裂けそうな頻脈!
息も上がってる。

いや、夢の中とはいえ、死闘を繰り広げていたのだ。さらには、家族が自分の目の前でただ死んだのではない。私を生かすためとはいえ、自害したのだ。

とてつもない心労だろう。

夢とはいえ...衝撃が凄い。

カーテンから日の光が差し込むが、まだ寝たい。そして、肌が凍るかのように寒いが、身体は熱い。死闘の興奮や動きで体温が上昇しているのだろうか。

熱?でも、そんな原因はない。

あれこれ頭をよぎるが、再び入眠した。

夢の続きは見ていない。

別の夢は見た記憶があるが、覚えていない。

普通、別の夢を見ると、その前に見ていた夢は覚えていないモノだ。そして、午後ともなれば、どんな夢でも不思議と記憶から消えている。

何故こんなにも、未だに鮮明に記憶に残っているのだろうか。

朝起きたら、ヒーターが消えていた。

そりゃ寒いわけだ。熱もない。

ただただ、布団の中と外とで寒暖の差が想像以上に、そしていつも以上に激しいだけだった。

いやはや、良かった。

しかし、一体全体何でこんな変な夢を見てしまったのだろうか。

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