<中小企業におけるリモートワーク・マネジメントのポイント>
(はじめに)
1ヶ月近くテレワークしてきて、いろんな企業の経営者と話したり、会議に参加しながら、ちょとずつ見えてきたことをまとめてみました。
中小企業においては、「どのように取り組んでいいかわからない」「IT環境が整っていない」などの理由により、必ずしも「リモートワーク推進」は進んでいません。
しかし、これは一企業の問題ではなく、社会全体で徹底して推進していくべき課題です。導入に際しての様々な不安もあるかもしれませんが、これを機会に自社のリモートワーク推進・マネジメント向上の参考にしていただければと思います。
本題の前に、まずは今日のウォーキングの一枚。
<リモートワーク・マネジメントのポイント・・全て箇条書きで記します>
【1】リーダーシップ
①明確な指示(初めての取り組みだからこそ、絶対重要。
個人任せにしない。)
ⅰ)働き方、やって欲しいこと、気を付けてほしいこと
⇒今後はともかく、まずは「こういう形でやって欲しい」と伝える
ⅱ)何を成果として見ているのか
⇒試行錯誤であるにせよ、「短期的な納期と成果レベル」を明示する
ⅲ)フレキシビリティ(自宅内での突発的なことなどへの対処などに寛
容であること)
⇒想定外を蓄積して「想定内」にしていくために
②外部情報収集と意思決定のスピードアップ(経営者の情報感度)
ⅰ)同業/競合/顧客の動きに対しての感度を上げる
⇒能動的に情報収集していく。
ⅱ)市場や顧客が動いていない中での意思決定(決めない理由を作るのは
簡単)
⇒どんどん決めていかないと取り残される
(禁句は「様子見・検討しよう」)
ⅲ)普段の無駄な会議を減らしていく
⇒決める会議への移行。会議の実行性を見直す絶好のチャンス
③メッセージ発信(世界のトップ・リーダーに倣う)
ⅰ)刻々と変わる会社の経営状況や見通しについての情報発信
⇒経営への安心感を持ってもらうための情報発信
ⅱ)経営の意思や想い、考えていることを伝える
⇒普段「朝礼・会議」などで口頭伝達にしていることを文字にしてみる
継続は力なり。経営の意思を浸透させる大チャンス!!
ⅲ)「アフター・コロナ」に対しての考え方(社会観を伝える)
⇒もとに戻ること、戻らずに「新常態」化していくことを提示してみる
トップの持つ「世の中の未来図」が社員の行動を変える。
【2】コミュニケーション(従前の課題克服のチャンス)
①インフラ整備(意外に個人任せになっていませんか?)
ⅰ)Wifi環境、PC環境などへの対応
⇒奥さんも在宅、子供もリモート学習ならPC3台必要。
会社のPC持ち帰りなど、環境支援
ⅱ)チャットツールの導入
⇒気楽に会話、意思疎通できる環境整備
ⅲ)リタラシー・サポート
⇒教えてあげる、一斉にやって、みんなが使えるようにする
②会議の効率化(普段の無駄・非効率を顕在化させる)
ⅰ)アジェンダ共有とリアルタイム議事録
⇒おざなりになりがちな「アジェンダ・議事録」の即時性に重点を置く
ⅱ)ファシリテーション(司会)のスキルアップ
⇒発言促進、論点整理のスキル向上
ⅲ)時間厳守と短縮への取り組み
⇒PC会議は1時間が限界。「決める会議」に移行する
③オープンコミュニケーション(「知らない・聞いてない」からの脱却)
ⅰ)日頃だったら「勝手に耳に入ってくる」ことが入ってこなくなる
⇒情報隔離にならないように
ⅱ)「既読スタンプ」などを利用して「伝わった」ことの確認
⇒在宅ならでは「基本ルール」の設定
ⅲ)「決まったこと」などを常にみられる「共有ボックス」の設置
⇒在宅であっても、会社はどんどん動いている
【3】楽しむ力(活性化の最大ポイントはこれだ!!)
①遊び心をもって
ⅰ)昨日どんなことあった?家はどう?なんか面白いTVあった?など
の気楽な情報交換の場作り
⇒雑談タイムの創出
ⅱ)仕事をゲーム化する
⇒みなで一緒の作業してタイムレースしてみるとか・・・・・笑
ⅲ)Web会議の壁紙遊び
⇒いろんなスクリーン背景使ってみたりする(今日の会議で彼女
らしき人物が横から覗いているスクリーンで登場したメンバーがいた
笑)
②褒め合う
ⅰ)「いいね」スタンプをたくさん作ってみる
⇒みんなで、楽しくする努力をしてみる
ⅱ)トップやMgrがどんどん「いいね」していく
⇒日頃声かけられないメンバーにも声かける。
「見てるよ!!」を伝える
ⅲ)「昨日こんないいことありました」をチャネル化する
⇒口頭では照れ臭くても、チャットでなら言える・書ける。
それがオフラインになった時にも生きてくる
③仕事以外のコミュニケーションの場づくり
ⅰ)たまにはみんなで「オンラインランチや飲み会」やってみる
⇒盛り上がるのかどうかわからないけど、チャレンジしてみる価値は
あるかも
ⅱ)会議の冒頭5分は雑談と決めてみる
⇒アイスブレークの習慣化につながるかも
ⅲ)今日のワンショットの共有
⇒ジョギング、料理、子供とのシーンなど、オンラインだからこそ
できるコミュニケーション・チャレンジ(僕は毎日ウォーキングや
自分で作った料理の写真を共有してみたりしています・・
下は、野菜たっぷりシチューです!!笑)
ここまで読んでいただければわかりますが、活気のある企業・組織では
以前から行われていることばかりです。
でも、過去は過去です。
今回のコロナによって、ある意味での「全員リセット」です。
どんな会社でも、コミュニケーション・マネジメントががらりと変わる大チャンスです。
直接顔を合わせない日々が続く中で、みんな不安とストレスを感じながら仕事をしているのが現状です。
経営者・組織トップ・Mgrが「形にこだわらず、肩に力を入れず、かっこつけず」に社員・メンバーに表現し接していくことで、新しい会社の空気・雰囲気・関係性を作れるような気がしています。Good Luck!!