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【まったり経営学】導入編5 チェンジ・ザ・ルールと正常性バイアス

遅すぎる意思決定

「自分たちでは、それが普通」
「これが自分たちのやり方だ」

って感じで、グローバルだ、イノベーションだ、DX推進だ、AIだと言う割に、何かをしようとする時に、数ヶ月〜1年単位で意思決定に時間がかかるから、始めた頃には、世の中のトレンドが変わっている。その結果、

  • 機会損失がデカ過ぎる

  • 優秀な人材が他に逃げる

にも関わらず、自分たちのやり方を、

すぐに見直して変えようそうとしない。
👉日本の会社組織の弊害のひとつ

しかも慎重すぎるのか、何かの意思決定をしようとするときに、最近では、

データやエビデンスを持ってこい

となるのだが、そういう会社ほど

で触れた、リアル・オプションや、

で言葉だけ触れた、知の探索もやっていないから、数ヶ月〜数年後に出てくるデータやエビデンス自体が、

他の会社がやった結果か市場のマーケティングデータ

が殆ど👀

それが普通と思い込むのは簡単なんだが、

自分たちが入手できるデータが市場にあるってことは、裏を返すと、

他の会社なんかがすでにやってる

そこから参入しても、実入りは少ない

ビジネスチャンスの喪失

ってことすら分かってない。
そんなデータが経営層に上がってきた頃には、他の企業も参入しようとしてるか、既に参入してる可能性が高いから、利益の独占や寡占は見込めないのにね👀

採用市場でも同じで、

会社側って、自分たちが優位で応募者が下みたいな、高度経済成長期くらいで感覚が止まってることが多いんだけど、例えば、

・求人サイト経由で、スカウトやプレミアムオファーのメールを一斉に送り付ける

・スカウト来たから応募しても、応募したら自分たちが優位みたいな態度

・そんな中でいざ、欲しい人材が見つかっても、

稟議だ〜〜〜決裁だ〜〜〜で、数週間から2ヶ月くらい時間がかかる

なんてザラ。よほど、その会社の中しか知らない世間知らずなのか、当人が優秀でないのかは知らないが、優秀な人材が欲しいと言う割に、

市場的に本当に優秀な人材であれば、

⒈会社が応募者を選べるように、応募者も会社を選べるってことが分かっていない。
(=買収プレミアムで高買いしがちな日本企業=思い上がりの経営に陥る企業心理の表れ。)
⒉自分たちがスカウトを送れるってことは、同業他社=競合相手もスカウトを送れるって認識が希薄。
(=実はSCP理論の完全競争に自分たちが既に参加してると分かってない。インターネットとか求人サイトってモノがなかった時代に就活して、そこの企業にいたことしかない人が人事担当なんかやってると特に)

で、内定出すまでや決裁にそんなに時間をかけてたら、今の時代、

優秀な人材ほど市場的に引く手数多で、他の企業や海外に流れる

ってことすら分かってないない。

ひと昔前は、スカウトやオファーなんて、

本当に欲しい人材に企業側がお願いして来てもらうってスタンスが普通だったんだけど、

  • そんなのはきっかけの違いだけで、自分たちが結局、優位

  • 今の時代は、大量に一斉送信するのが普通

みたいな感じで、

自分たちに都合が良ければ、驚く程早く、
そこの常識だけは、すんなり変える👀

でもあげてる通り、そんな大量のスカウトやらオファーを一斉送信してる会社で、優秀な人材が集まったとか、革新的な技術を開発したなんて聞いたことないけどね👀

と、ここまで書いてわかると思うけど、原因は、

  • 会社側の考え方ややり方が数十年前で止まっていて、全ての意思決定に時間がかかってしまうこと

  • 自分たちのやり方が普通だと思って、改めようとしないこと

そうなる理由は、

時代の変化に合わせて、
自分たちの考え方ややり方を
全社で見直し続けていないから。

ま、見直そうとしても、そもそも、

で書いた

マニュアルなんかで作業を見える化してないから、

何を見直せばいいかすらわからないんだとは思うけどね。

他のマガジン記事で過去に書いたんだけど、例えば、

新しいパッケージを会社で導入するとして、

  • 成長する企業(海外企業):新パッケージの機能を最大限、利用できるようにパッケージに合わせて、自分たちのやり方を見直す。

  • 殆どの企業(日本の殆どの企業):自分たちのやり方に合わせて、パッケージ自体をカスタマイズし、その結果、パッケージの旨みを最大限、活かせず、予算だけは倍以上かかるみたいなことになる。

これは以前の職場で実際にあった例なんだけど、、、

エクセルが導入される前から、使ってる帳票があるとして、ピボットテーブルを使った方がこれからは効率が上がる作業を、決定権を持つ人間がピボットテーブル自体を知らないか旨みを知らないため、

その帳票の雛形に合わせて使うから、
これ(ピボットテーブル)ではダメだ。
この帳票に合わせる形で自動化をしてくれ

と言ったりね。。。そんな帳票に嵌め込んでしまうと、

ピボットテーブルだと、項目を組み換えれば、ひとつのシートだけで出せる多角的な統計分析なんかが出来なくなるか、余計なシートが必要になる

んだけど🙄

まあ、ツールやシステムにおけるこういった弊害については、

二十数年前に出たエリヤフ・ゴールドラッド 『チェンジ・ザ・ルール! 』

に詳しく、小説仕立てで載ってるから参考にしてみてね〜〜〜

この本は会社におけるデジタル化とか新規パッケージ導入しても中々すぐに生産性が上がらない事態を、企業側が陥りやすい心理や罠と、どうすれば良いかの改善策を例に出してるんだけど、考え方を身につけると、

採用や新規ビジネス開拓でも、最大の敵は、

何十年も変われない、そのままで良いと思ってしまう
組織における正常性バイアス

ってことがよくわかると思う。
政治や大学自治など、全ての組織や集団でも同じだけどね。

まとめ

裏を返すと、勤勉とかを美徳にしてる割に、二十数年前に出た本で言われてることすら学んでいないのか、いまだに実践も組織内の見直しもできてなくて、失われた30年をどうするとかお為ごかしだけをゆーてるだけなんだけどね💦こういうことを書くと、

日本人は慎重だから
勤勉さ、温故知新、和を尊ぶが美徳だから

みたいなこと言う経営者もいそうなんだけど、

<あなたは経営をしてるのか、美徳を追求してるのか>

すらよく分かってないからね〜〜〜🤔

パーパス経営とか、カーボンニュートラルとか、ダイバーシティとかをIR活動の一環=イメージ戦略でゆーて悦に浸る暇があったら、

経営層でエクセルやVBAくらい勉強して、DX推進とかでかけてる余計な予算を削って、会社の既存のやり方、考え方を変えて、組織の生産性を上げるほうがよほど、

全てのステークホルダーにとって有意義
=パーパス経営の実現

になると思うけどね。

理念とか美徳を追求するのは、普通は、

組織内の生産性や収益性を上げてから

だと思うのだが、、、💦まあ、

でも書いたとおり、

経営学と経済学の違いすらわかってない経営者

が多いから仕方ないか藁😆

フィッシャーの基本定理なんかでもあるとおり、

特定の環境に最適化した生物は、次の環境に変化した場合、
環境の変化に適応出来ずに、絶滅する

んだけど、

生真面目な人ほど、目先の利益しか考えなくなる
コンピテンシー・トラップに嵌る

から、

・特定の経済環境が数年続く

・その経済環境が、未来永劫変わらないと錯覚する

・次の変化に適応する余裕を残さずに、現状で最適化しようとしすぎる

・何かしら成功体験ができる=最適化できたと思い込む

・最適化できたと思うと、それが唯一の答え=正解と錯覚する

・最新の経営学も情報技術をいつしか学ばなくなる

・自分たちはこれで間違っていないと錯覚して、新しい芽を摘む

・倒産か経営破綻みたいな失敗するまで、数十年も何も変わらない。

・そういう人たちが作ってきた市場原理では、一度失敗した者は退場するしかないのだが、自分たちは失敗するまで例外だと思い込む

が殆どだからね👀

一度決めた、やり始めたことを変える=悪

と錯覚する人も多いし。

ま、こーゆー経営者ほど、

すら読まずに、バズワードだけ追って、

ブランディングデザイン

とかって安易に導入しようとするんだけどね。

ブランディングデザインのつもりでやってることは、
単なる会社HPのデザイン変更でした

みたいなね🤔

書こうと思った本音

先月の頭に、スカウト受けて面接した企業から、

「どうせまだ仕事決まっていない」

と思ったのか、最近どうですかのメールが来て、仕事決まったことを言うと面食らっていたのと、
今回決まった会社の正式な稟議と決裁が、2週間以上待ってやっと下りたとさっき連絡が来たから🙄

いずれにしても、アクションが遅い!

いくら、これからの時代は、

DXだー!自動化だー!AIだー!ノーコードだー!ローコードだー!

とバズワードばかり喧伝したところで、自分たちの考え方ややり方、決定のテンポやスピードが旧態依然として何も変わらないなら、進歩しないもん👀

ツールを使うのは、あくまでも人間だし。
その人間が変わろうとしないのに、変わるわけないじゃん

どんだけ最新のツールを何億円てお金かけて導入したところで、一番大事なのは、

❌ 最新のツールを使っているか、使いこなせるか
⭕️ 必要なツールを使ってどんなサービスを生み出せるか

なんだけどね。いくら最新でも、自分のやりたい事業やサービスの開発に要らなきゃ使わなくていいんだし。
その取捨選択をするために、常に学びは必要なんだけど。

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