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更新料やめて

賃貸の契約更新について郵便が来た。
どうやら来月末で上京して満2年を迎えるらしい。

もう2年か、早かったな。全く実感がわかない。
引越しはドタバタだったのを覚えている。

2年前、2022年1月。卒業論文を書き上げ提出し、やっと終わったという開放感もほどほどに、アルバイト三昧の日々が始まり、2月頭には内見の予約を取り付けて東京にやって来た。狙っていた物件は運良く残っており、内見をしてやっぱり気に入ったので即決した。今現在、横になってスマホを弄っているこの部屋である。1K、バストイレ別、収納、広さ、立地、どの条件もクリアしていて、この部屋しかないと思った。家賃もこの条件にしては安いほうで、特に欠点という欠点は見つからなかった。

火曜日の夜に羽田着、その日は友人宅に泊めてもらい、翌水曜日に内見、契約。木曜日にはまた島根に戻っていた。いま考えても馬鹿みたいなスケジュールである。よくもまぁそんな無茶を、と思うが本当にそれぐらい時間が惜しかった。島根の自宅を片付けて、友人と遊んで、お世話になった人に挨拶をして、そして何より引越し業者の手配やライフラインの契約について各所に連絡しなければならなかったからである。ただでさえ短い2月、やることが多くて目まぐるしかった。まぁ無理をした結果、案の定島根へ戻った直後発熱し、思いっきり体調を崩して時間を無駄にしてしまったわけだが……。

思いがけないことはもう1つあった。免許証を無くしたのである。
当時可愛がってくれていた先輩がスノボに連れて行ってくれたのだが、そのスキー場の雪の中に免許証を落として帰宅していた。人生初めての念願だったスノボにテンションが上がり、貴重品の管理が疎かになっていた。疲れ果てて帰宅後すぐ寝たために、紛失に気づいたのは翌日の午後であった。最悪である。更に悪いことには、ちょうど本籍のある地元で免許更新を終えたばかりで、再発行するには再度地元へ戻らなければならなかったのである。本当に悪夢だった。引越しを目前にし、体調不良で予定がズレ込み、どこをどう考えても時間が足りなかった。本来は島根から直接東京へ越す予定だったが、1度地元を経由してから引越すよう、予定を変更せざるを得なくなってしまった。馬鹿なことばかりしている人生である。

なんとか無事に引越して、住民票を移したり家具を買って組み立てて配置したり、を終えて、生活を初めて2年になるのだ。たった2年だが少し感慨深い。慣れない土地でよく生きてこられたものだ。日々の記憶はあんまり無いが、自分で選んで自分で決めて、そして自分で作り上げたこの城はこれでも結構気に入っている。トイレが頻繁に詰まることだけはマジでほんとにいい加減どうにかして欲しいが、築年数を考えると仕方ない。詰まり防止のため、虚無を流す習慣は今後も続けなければならないのだろう。地味なストレスではある。

更新料は家賃1か月分とそれに事務手数料とやらが加わって普通にどデカい出費になる。これに普通の家賃も支払わなければならないのだから、来月の私の手取りの8割が充てられることになる。ふざけるでないよ。勘弁してくれ。こんなしょっちゅうトイレの詰まる物件に大人しく住んでいるのだからむしろ感謝して欲しいぐらいである。高すぎる。やめて欲しい。お願いいたします。見逃してください。

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