GLI保護者勉強会5.22、2022 ミネルバ大学体験記By Ryogaさん
5月22日日曜日はGLI恒例の保護者勉強会でした。ゲストは日本の公立高校から初の世界最難関、ミネルバ大学に合格し現在3年生の梅澤凌我さん。Zoomのチャット欄には保護者からの質問が止まりませんでした。
GLIの保護者勉強会とは、「昔と違うを理解する」と言うテーマで定期的に開催されている保護者対象の勉強会。時代が大きく変わった今、親世代の価値観で教育をして子供を間違った方向にmiss leadしない為に教育的な時代の変化をアップデートする事が目的です。
世界7都市を回りながら課題解決の方法を学ぶ大学
第一部はミネルバ大学の説明をリョウガさんからして貰いました。この辺は既にご存知の方も多いと思いますので、基本情報は割愛させて頂きますが、ポイントは実世界で、実社会で必要な実践知を学ぶ大学であると言うこと。
普通の大学の多くは理論知の学習がほとんど。でもそれって得た知識を実際の課題解決に活かせるの?と言う課題があり、大学の存在意義すら問われているのはこの部分です。保護者の方には伝わりずらい部分だと思いましたので、少々勉強会中もフォーカスさせて頂きました。
ましてや日本の場合は”入る”事が目的の教育ですので、存在意義は大きく違うと言うより、教育の目的やゴールが全く違う事を理解して欲しいと思いました。
私は教育と経営と言う二つのゾーンで仕事をしており、長らく実践知教育を提唱して来ましたので、共感部分が非常に大きいと言いますか、経営する通信制高校では、課題解決の仕方を指導しています。
第二部〜Ryogaー鏑木対談編
サッカー大好きの普通の小学生からミネルバへの軌跡
事の詳細はブログやyoutubeをご覧頂くとして、結論から解説をすると
好きな事を通して努力する事を覚えた。 小2の頃の体験でサッカーの選抜チームに選ばれず悔しい思いをした。そこから必死で練習し、メンバーに選ばれる様になった。
好きな事に集中し努力する事で自己肯定感(チャレンジ精神)が上がった。 必死に努力してメンバーに選ばれる様になり自分に自信がついた。
努力の仕方を覚えると他(勉強など)にも応用が効く様になった。 努力の仕方を覚え、自分に自信が付くと勉強にも熱心に取り組む様になった。だから勉強は能力ではなく、意欲の問題だ。そう考えるとその意欲を育てられるかどうかが教育と言える。
自分の子の、周りと少し違う所を認め、個性として伸ばしてあげると良い。 人と違って当たり前と言う意識でその違いを認めて伸ばしてあげるとその子特有の成長を遂げられる。その子特有の成長が加速すると歯車は好回転に転ずる。何も同じ土俵で戦わせなくても良いのではないか。
ミネルバ大学の受験は思考力の検査が柱で対策が効かない。 小さい頃から日常的に思考する習慣が必要。要するに人間力養成のOJTでしか身に付かない能力を試されている。
ミネルバ大学のどこがいいのか?の質問に、ミネルバ大学は自分に合った大学。一箇所にとどまるとか、理論ばかりとかは自分に合わない。世界を回りながら何かを実現する方法を学んだり経験したりするのが自分には合っていた。ミネルバはそれが出来る大学。
うっすらとはあるが将来は特に決めていない。 今出来る事を楽しんで充実した生活を送る事で、道は開けてくると思っている。
教育的意義と今の教育との大きな違い
日本の教育は勉強一極集中!個性を認めて伸ばす意識は薄い。勉強をすると将来が開けると言う昭和の成功モデルから日本中が抜け出せていない。日本人とだけで日本の中だけで一生を過ごすと言うガラパゴスJapanはもう想定出来ない未来。
また、この30年日本の経済成長は止まっていて、諸外国からどんどん置いていかれている。でもなかなかその事を意識出来ない茹でガエルJapanと化している。
点数教育ー受験ー学歴的な教育では世界と互していけない。世界視点で、
growth -mindsetで自分の出来る事を増やし解決と創造と言う知的労働市場で戦う為の教育に向かわない限り日本はこのまま衰退の一途を辿る事は各種データが示している。
そう言う意味では彼の成長過程や教育的環境は教育理論的にも時代的にも非常に理に適っているといえる。
自分の興味や関心のあることに集中し、達成し、自己肯定感が高まると何事にも挑戦するmindsetが育まれる。
押し付けられた勉強、しかも将来に役立つかわからない、室内だけでたった一人でやる暗記型でパターン演習型の受験テクニック習得のための勉強はもはや子供たちの本質的成長には貢献しないし将来を広げてはくれない。仮に国内の学校の合格は勝ち得たとしてもその価値はグローバルでもサステイナブルでもないだろう。
彼が選んだ、(ミネルバ)大学を突破するのに必要な力は、点数ではなく実践力。自分のやりたい事に興味を持ち、目標を設定し、達成のロジックを思考し実践し振り返り、また学習し思考し実践する。そのPDCAを回せば回すほどmindsetは成長しかつ将来に役立つスキルも身に付くし、ミネルバと言う大学に合格する可能性も高まる。
これからやって来る世界は過去のケースが役立たない。これからの5年は過去の100年に匹敵するとまで言われている。そんな時代にあっても子供が豊かで幸せな人生をおくる為には、一体どんな教育を与えたら良いのだろうかと今一度立ち止まって考えて欲しいと願う。いや、解ってはいるが変われない、変えられないのが現実ではないか。大人も学校も。
世界7カ国を回って、世界中の仲間と、大変だけどやりがいのある生活を送るRyogaさんが言語化したミネルバでの生活は、”充実”しています!
親なら自分の子供からこの言葉が聞きたいはずだ!違うだろうか?