初めてのODの話

私が初めてODをしたのは高校生のときです。
当時から私自身そこそこ抑うつ状態で、重たい言葉でググッて色々インターネッツしていたこともあり、また学校の知り合いに病んでいる人がちらほらいた影響もあり、ODについての知識は、既に少しありました。
家にあった、半分が優しさでできているあれを10錠飲みました。
数十錠、数百錠を毎日飲んでいる人が世界にたくさんいるのは知っていましたが、ビビりな私にはそれが精一杯でした。

知っていながら手を出さずにいたODを、なぜその日にやろうと思ったのか、その辺りは覚えていません。
さてどうなるかなと横になっていると、とんでもない耳鳴りと頭痛と吐き気と倦怠感がやってきて、体を起こすことも出来なくなりました。
夜に自室で飲んだことが幸いして、家族にばれることはありませんでした。
一夜明けた翌朝の通学電車でもまだ立っているのがつらかったのを覚えています。
今思い返すと、耐性のなさに笑ってしまいますね。

ふわふわするとか楽しくなるとか嘘じゃん……と、そのときの私は裏切られた気持ちになりました。
依存する市販薬にも種類があると先述しましたが、当然ながら薬の種類によってOD後の身体症状も異なるわけで、解熱鎮痛剤はどれだけ飲んだって楽しくなるものではありません。
が、当時の私はそれをまだ知りませんでした。
浅い知識で挑戦した私の完全なる敗北、自業自得です。

しかし既にリストカットに手を出していた私は、その後も自傷行為の一環として、ちょくちょく解熱鎮痛剤のODをしていました。
自傷という理由でするならば、ただ苦しい症状が出るだけのODで十分でした。


市販薬の種類を変えてODが日常的になり、市販薬依存という診断がつくのは、何年も後のことです。

おーい、高校時代の私、元気?
元気じゃないよね知ってる。
10年後もまだ生きてるよ。
ごめんね。

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