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業務委託料を電子マネーで受け取るときに気をつけるポイント👆

こんにちは。
メタップスHDでre:shineと人事労務を担当しているフリーランス・イケダ(@m_ike)です。

デジタル給与の指定事業者第1号が認可された今年(2024年)8月、デジタル払いに関する話題を目にすることが多くなりました。それだけ電子マネー(デジタルマネー)が世の中に浸透してきているということですね!

では、フリーランスへの委託料などの支払いはどうでしょう?🤔

フリーランスへの業務委託料の支払いは、以前から電子マネーなどのデジタル払いが可能でした。金融庁へ届出・登録がされている前払式支払手段発行者または資金移動業者を利用する他、暗号資産による支払いも可能です。

今回は電子マネーによる委託料の支払いについて調べてみました📝


業務委託料のデジタル(電子マネー)払い

給与のデジタル払いと異なり規制は緩やかです。

  • 労働基準法の規制対象外

  • 支払方法の制限が少ない

  • 契約内容に基づいて支払い方法の決定が可能

少し詳しく見てみましょう👀

1.支払方法の自由度が高い

業務委託料は労働基準法の適用を受ける給与の支払いではありませんので、より多様な方法での支払いが可能です。厚労省が指定する『賃金のデジタル払いにかかる指定資金移動業者』を使わなくても問題がなく、『前払式支払手段発行者』や『資金移動業者』、暗号資産などを利用した支払いが可能です👌

前払式支払手段という言葉は聞きなじみがないかもしれません。しかし、次のようなものの総称で、一般的に電子マネーと呼ばれるものが含まれます。

商品券、ギフト券の他、磁気式やIC式のプリペイドカード(代表的なものはSuica、PASMOなどの交通系、WAONやnanaco・楽天Edyなどの流通系)、サーバ型(Amazonギフト券、iTunesギフトカード、 Google Playギフトカードなど)があります。

2.上限額が緩やか

給与のデジタル払いには100万円以下という制限がありますが、業務委託料にはこの制限がありません。

前払式支払手段の場合は、サービスによりチャージや残高の上限額が異なります。例えば、交通系は2万円、流通系は5万円となっているものが多いです。〇〇ペイとなっているものは10・50・100万円と上限はそれぞれです💰

資金移動業者の場合は三つに区分され、それぞれ送金の上限額が異なります。第一種(上限なし)、第二種(1回あたり100万円未満)、第三種(5万円程度)と定められていて、登録されている資金移動業者80のうち4事業者(第一種)以外は第二種となっています。

これらの条件を見ると、業務委託料も100万円が電子マネー払いの上限の目安と言えますね👀

3.手続きは個々の契約で決められる

給与のデジタル払いには労使協定や従業員個々の同意が必要ですが、業務委託料の支払い方法は契約内容に基づいて決定できます。

フリーランス法の適用を受ける業務委託者は制限がかかる?

フリーランス法(2024年11月施行)の適用を受ける特定受託事業者に対して、デジタル(電子マネー)払いを適用する契約を締結する際には、次のような制限がかかる場合があるので注意が必要です。

通貨に容易に換金可能なデジタル払いであること
資金決済に関する法律(第20条5項)により前払式支払手段では払戻しが原則禁止されています。電子マネーなどから銀行口座に振り込み可能かどうか、選択のポイントになりますね👈

換金に高額な手数料が発生するデジタル払いは認められない場合がある
主要な電子マネーの場合、手数料220円となっていることが多いですが、事業者選択の際には事前に確認をしましょう👈

フリーランスの利便性を損なうデジタル払いは認められない場合がある
例えば、フリーランスの生活圏において利用することができない地域限定の電子マネーによる支払いなどが該当します。
「電子マネーから銀行口座に振り込めばいいじゃん!」と思うかもしれませんが、手数料もかかりますし、最初から銀行振込払いにしてもらえばよいですよね😉

「電子マネーで業務委託料を払います」と提示されたときの注意ポイント

業務委託料の支払い方法を『デジタル(電子マネー)払い』でと提示された時は、このような点に注意しましょう👇

銀行口座に振り込み可能かどうか

キャッシュレス決済が広がってはいますが、銀行口座引き落としや現金での支払いをする機会はまだまだあり、電子マネーだけで生活をすることはできない方も多いでしょう。また、銀行の預金額や利用実績が、融資やローンを組む際に影響する場合もあります。

電子マネーの残高上限が100万円とされているサービスが多いため、銀行口座への振り込みや自動送金が可能かどうかは重要なポイントです!

振り込み可能な場合、次の点もチェックしましょう。

  • 振込可能な銀行が限定されていないかどうか

  • 限定されている場合、自分の利用する銀行があるかどうか

  • 振込限度額の設定はいくらか

  • 1日や月の振込回数の制限はあるかどうか

  • 着金までの日数(即日、数日かかる)

  • 手数料

自分の利用する電子マネーと一致しているかどうか

日常的に利用する電子マネーであることも重要です!

電子マネーは、金融機関・クレジットカードなどとの連携の他、同じ企業グループや提携グループのサービスで共通のポイントをためられるシステムとも密接な関わりがあります。いわゆるポイント経済圏がどこかということも、どの電子マネーならメリットが大きいかもポイントになります。

企業の支払い条件の柔軟性を確認

デジタル(電子マネー)払いであれば24時間365日支払いが可能です。例えば「銀行振込の場合より支払いサイトを短くしますよ!」という企業もあるかもしれません。こういったメリットがあるかどうかもポイントですね!

もし電子マネー事業者が破綻したら……

電子マネーなどを取り扱う『前払式支払手段発行者』や『資金移動業者』が破綻してしまった場合、ご自身で還付手続きを一定期間内に行う必要があります。期間内に手続きを行わなかった場合は返金されないことも😢

預金保険制度の適用を受ける金融機関と異なり、破綻時や不正利用されたときに、どんな補償が受けられるか、どんな手続きが必要なのか確認しておきましょう。

破綻時の対応の違い

業務委託料の電子マネー払い 利用する?しない?

業務委託料の支払いに電子マネーなどを利用する企業も増えています。今後も選択肢の一つとなっていくでしょう。

例えば、副業分は電子マネーで、本業は銀行振込にするなど柔軟な使い分けが可能になります。また、銀行口座を持っていなくても報酬を受け取れるので、外国人フリーランスの方にもメリットのある方法です。

業務委託料の支払いを電子マネーなどのデジタルマネーで行う場合は、メリット・デメリットを踏まえて、どのデジタル払いを選択するか委託者・受託者双方で協議のうえ決定してくださいね😊


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