祝いと感謝の祭り/ミュージカル『刀剣乱舞』乱舞音曲祭 祝玖寿

ミュージカル『刀剣乱舞』祝玖寿 乱舞音曲祭

忙しい時期を脱したのでまずは愛知公演から参加してきた。
それぞれの個性が表れたジャケットの正装新衣装に軽装にとビジュアル面でも満足し、陸奥や花影など最近楽しんだ思い出のある楽曲が含まれたセットリストにも大満足だった。
九周年の祝いでありつつ、審神者への感謝というものを歌詞や振りから感じるところも多かった。

花道囲い席は開幕当初いろいろと言われていたが、花道外のお客さんはほぼ見えず、空間が狭く人数が少ないのでプライベートなボックス席のような感覚で不思議で面白かった。四方八方すべての舞台上がどこの席にいてもまあまあ近いため迫力があった。
花道の下を通るという経験も初めてでそれも面白かった。
ゲストは花道中には客降りしないが、花道の中の客降り自体は盛りだくさんで、狭さと相手をする人数の少なさからかゆったりと手厚い印象を受けた。逆に指定席は移動は速いが近くを通るキャストの人数が多く、また別の良さもあった。

2部は映像に役者自身が出てくることに関しては特に思うところはなかったが、正直聞いたことある話をまた聞かされているなというところが気になった。
客側も演劇業界が大変なのはわかっているべきだと思うが、それを見せないのがエンターテイメントだと思うし(もちろんバックステージやインタビューなど裏で出す分には構わない)、そもそも大変だったのは演劇に限らない。あの時期のことを大きな逆らえない理不尽な力のように表現するのもおかしなことだと思ってもいる。
それをアピールされてもなあと正直なところ思った。

1公演目で初見なら……思うが、ずっと着席でペンライトも振れずというのもつまらなかった。
花道囲いでは座ったまま後ろを振り向かなくてはならないが、メンステと花道とセンステと移動しながら使っているためずっと目の前に何もないということはなくその点については杞憂だった。

終盤の名乗りは正面しか向けないのは仕方ないと思うが、花道に散らばった男士が跪いて歴史上の人物のカーテンコールになるところは外向きと内向きと方向を途中で変えてくれればなあとは感じた。

しかし全体として楽しい祭だった。
阿津賀志山の公演から刀ミュと共にいろいろな思い出を重ねてきて、その思い出がぶわっと思い出されてしみじみとする場面もあった。あの公演ではこんなことがあったなとか、あの時はこんなことをしていたなとか、あの歌が好きで今も変わらずそうだなとか。
いろんな想いが溢れてきた。

推しでなくともなんらかアピールすればレスをしてくれるくらいの熱の入れ方での客降り、公演を重ねるごとに派手に大きくなっていくダンスや煽り、偶然によるキャラクター同士の絡みなど一瞬も目が離せない。
この後の公演ももちろん楽しみだ。

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