どれだけ朝が嫌いなのか一旦聞いてくれ

 朝、マジで嫌い。まず第一に起きなければならない。これが苦痛、本当に苦痛、あまりの苦痛さに心的ストレスを理由に起きることが免除されればいいのに、ってぐらい苦痛。人生における労災だろこんなの。二度寝させろ。
 おそらく聡明かつ快活な日々を送られている皆さんは早く寝ればいい、だの適度な運動やおやすみ前のストレッチ、だのさぞすばらちい入眠作法をお持ちであろうが、問題は起きられないことであって、眠る分には問題ない。最近はそうもいえなくなってきたが、されども起きるよかマシである。
 マ〜ジ起きるの嫌、起きてから8時間働くから寝かしてほしい。

 しかしながら、朝の時間は止まらない。起きても、座っても、歩いても時間は進む。せめて朝の嫌さが和らぐまでは時間が止まっていてほしいものだが、無情にも時は進み続ける。俺になんの恨みがあるのか。
 この前なんかボーっとしていたら30分時間が進んでいた。時空の歪みを疑わざるを得ないだろこんなの。

 朝の嫌さはこれだけにとどまらない。そう、おぜぜを稼ぐために外に出なければならない。あの個々に思考する生き物がうじゃうじゃいる魔境に、だ。起きて早々苦痛度合いの更新をしないでほしい。
 嫌な点はそれはもう山のようにある。もちろん個々の事情を考慮はする、そらもう最大限に考慮をした上で、クソッタレのオンパレードなのは言うまでもない。それと週に5セットも遭遇し続けなければいけない訳だ。それも起きているだけで嫌な朝に。休みの日ならまだしも、平日は勘弁である。
 それに通勤経路を見渡すとどいつもこいつも下を向いて実に辛気臭い。そんな哀れな後頭部を見ながら通勤するこっちの身にもなってほしい。同じハゲでもシャキッとしたハゲのほうがまだ眺めていてマシである。葬儀の参列に来てるんじゃないんだぞこっちは。

 そうして荷馬車でドナドナ揺られながら職場に収監されるわけである。
 仕事も仕事で嫌なのだが、仕事はやらないと増える、片付けても増える、休んでいても増えるものなのでやらねばならない。そのくせ金は使うと無くなるのだから不思議で仕方がない、せめて同ペースで増えるもんであれよ。
 ただまぁ、仕事は仕事と割り切れるようになってしまったので、作業中は嫌さを出すことなく淡々と始末している。いちいち駄々こねてたらその分無駄な時間が過ぎるからだ。本当は駄々をこねたい。面倒なメールを送ってくる奴は全員受信拒否したいし、書類関係はすべて燃してしまいたい。見返しもしないのに保存する書類とかマジで全部焼いてしまえばいいと思っている。

 そんなこんなで朝への不快感から労働への不快感へとバトンタッチが行われ、今日もどこかで働いている。嗚呼、買う宝くじが全部一等ならいいのに。