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私の背景にあるもの①

私は、昔から音楽をやっていて、世界の様々な音が好きだった。音楽は国境を越えて、言葉がわからなくても、笑顔になっていく人がいることを知った。特に自身に響いてきたのがBlack musicだった。全てがカッコよくて、当時私はなんで日本人なんだ、とさえ思っていた。

Dee Dee Bridgewaterというシンガーが好きだった。私が今あるのは彼女を知ったからと言っても過言ではない。彼女は、国連食糧農業機関で大使を務めており、飢餓に苦しむ子供たちを助けていた。女性の力強さと心根の優しさ、かっこよさと可愛さ、すべて持ち合わせていて、私は本当に憧れていた。彼女を知ることで、貧困の原因が農業にあることを知り、私は音楽と食を繋ぐ仕事をしたと考え、東京農業大学に進学した。

学生時代は、環境問題貧困問題農業事情食の流通に関して学んでいた。私の学部には世界各国の留学生が多くいて、生活を共にしたことで、よりリアルな問題が近くにあることをその時から感じていたと思う。

問題意識を持ちながら、約15年間、輸入食品販売や飲食業、農業を経験した。1次産業から6次産業まで経験したことで、「いただきます」という言葉が、「あなたの命をいただきます」だったことをようやく理解した。

その中で"オーガニック”であることが、社会問題解決に繋がってくると、徐々にわかってきた。

地球上の問題は今も変わっていない。むしろ、地球環境は悪化している。

それなのに、私はずっと忙しくしていて、今自分が何のために頑張っているのかを見失い、どこに向かっているのかも分からなくなり、病気になった。

②につづく


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